最高速は4km/hアップ! DOHC4バルブエンジンは、最高出力も最大トルクも向上!
その扱いやすさと、ファンライドな特性から、多くのライダーに愛されている125ccクラスのロードモデル。そんな中、新世代CBシリーズのエントリーモデルとして登場したホンダのCB125Rが2018年3月の登場以来、初となるフルモデルチェンジを実施する。
何といっても注目は新型のDOHC4バルブエンジン(これまではOHC2バルブ)。ボア×ストロークも現行の58.0×47.2mmから57.3×48.4mmへと変更され、最高出力は9.8kW/10000rpmから11.0kW/10000rpmへ。馬力表示だと、約1.6PSのパワーアップを実現している。
同時に最大トルクも10Nm/8000rpmから11.6Nm/8000rpmになっており、排ガス規制「EURO5」への対応をしながら、回転全域での応答性を高め、よりスポーツライクな走りが楽しめるようになっているようだ。実際に、最高速度は101km/hから105km/hとなっている。ギアは従来通り6速。
サスペンションも大幅グレードアップ!
エンジンの出力向上に伴い、気になるのは車体の変更。フレームやブレーキはABSのシステムも含め、現行モデルを踏襲する形となるが、フロントサスペンションは大幅なグレードアップを果たしている。
フロントは径こそφ41mmと、現行モデルと変わらないものの、その倒立フォークの中味は別物。125ccのモデルには世界初採用となるSFF-BP(ショーワ・セパレート・ファンクション・フロントフォーク・ビッグピストン)が採用されているのが最大のポイントで、これは同じホンダのCB1000Rや、カワサキのNinja ZX-6R、Ninja ZX-25Rにも採用されている機構だ。
これは、ショーワが誇る2種類の倒立フロントフォークの良いとこ取りとも言えるもので、ピストンサイズを大きくすることで減衰力の応答性を向上させる「BPF(ビッグ・ピストン・フロントフォーク)」と、2本のフロントフォークそれぞれに機能を分担させることで高いダンパー性能と軽量化を両立する「SFF(セパレート・ファンクション・フロントフォーク)」を組み合わせた性能を発揮する。
また、このフロントフォークは2021年型のCBR650R、CB650Rに標準装備されている物とも共通となっている(スプリングレートとダンピングは変更されている)。
エンジンの出力向上と、フロントフォークのグレードアップによって、さらなる走る楽しさを実現してくれる新型CB125R。原付二種ファンのみならず、国内発売が待ち遠しい1台だ。
新型CB125Rのカラーバリエーション
【欧州で発表されたカラー】
【アンケート】日本でも販売してほしいカラーはどれ?
ホンダ CB125R(2021年モデル・欧州仕様車)の主なスペック
全長×全幅×全高 | 2015×820×1055mm |
ホイールベース | 1345mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 816mm |
車両重量 | 130kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 |
総排気量 | 124.9cc |
ボア×ストローク | 57.3×48.4mm |
圧縮比 | 11.3 |
最高出力 | 11.0kW/10000rpm |
最大トルク | 11.6N・m/8000rpm |
燃料タンク容量 | 10.1L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 24.2° |
トレール量 | 90.2mm |
タイヤサイズ(前・後) | 110/70R17M/C 54H・150/60R17M/C 66H |
まとめ:福田 稔