多彩なライディングモードを搭載した「X-ADV」の2021年モデル
X-ADVは2016年に初代が欧州で発表され、日本国内では2017年4月に発売された大型アドベンチャーモデル。クラッチ操作不要のDCTエンジンを採用したATモデルとして登場。これまでの大型スクーターとは一線を画す冒険的なスタイリングで注目を浴びました。
その後、2018年にはトルクコントロールを搭載するなど、装備仕様を充実させてマイナーチェンジ。今回発表された2021年モデルは、シリーズ2度目のモデルチェンジといえます。
エンジンがパワーアップ
総排気量は745cc。エンジン形式は水冷4ストSOHC4バルブ並列2気筒。これ自体は従来型と変更はありません。
しかし、新たな排ガス規制EURO5に対応するため、バルブタイミングと吸気・排気効率を改善。これにより最高出力が3kW(約4PS)向上。合わせて最高出力発生回転数が6250rpmから6750rpmに上昇しました。
電子制御システムが充実
新たにスロットルバイワイヤが採用されました。
そして、ライディングモードを初搭載! モードは、「スタンダード」「スポーツ」「レイン」「グラベル」の4種と、好みの設定を行なえる「ユーザー」の計5種。
モードの切り替えにより、エンジン出力、エンジンブレーキ、トラクションコントロール、ABS介入度を変更することができます。
CRF1100Lアフリカツインなど新型アドベンチャーモデルが搭載する、緻密な設定変更ができるようになったというわけです。
メーターは、5インチのTFT液晶ディスプレイを採用。スマートフォンとBluetoothで連携できるトレンドの機能も備えています。また、もともと備わっていたDCソケットはUSBタイプに変更されました。キーはこれまで同様にスマートキーとなっています。
スタイリングはスリムに
X-ADVのデザインはもともとイタリアのホンダR&Dによって考案されたもの。今回のモデルチェンジでは、よりシャープでスリムなスタイリングとなりました。ボディパネルは再設計されたとのことです。
さらにフェイスデザインは大きく変更! LEDヘッドライトもより視認性を向上させた新しいものになりました。灯火類はすべてLEDが採用されています。
ダイヤモンドフレームは1kgの軽量化に成功。タイヤは、前17・後15インチとサイズに変更はなく、パターンも軽いオフロード走行を想定したもので、従来型同様スポークホイールが採用されています。
ホンダ「X-ADV」(2021年モデル・欧州仕様車)カラーバリエーション
カラーは同時に4色発表されました。
グランプリレッド
グラファイトブラック
マットベータシルバーメタリック
パールマッドグレー
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ホンダ「X-ADV」(2021年モデル・欧州仕様車)の主なスペック
全長×全幅×全高 | 2215×940×1370mm |
ホイールベース | 1590mm |
最低地上高 | 165mm |
シート高 | 820mm |
車両重量 | 236kg |
エンジン形式 | 水冷4ストSOHC4バルブ並列2気筒 |
総排気量 | 745cc |
ボア×ストローク | 77×80mm |
圧縮比 | 10.7 |
最高出力 | 43.1kW/6750rpm |
最大トルク | 69N・m/4750rpm |
燃料タンク容量 | 13.2L |
変速機形式 | 6速 DCT |
キャスター角 | 27゜ |
トレール量 | 104mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70-R17M/C・160/60-R15M/C |
ブレーキ形式(前・後) | 296mmダブルディスク・240mmシングルディスク |
日本での発売時期・価格は未定
大きなモデルチェンジを遂げた新型「X-ADV」。X-ADVは現状、日本で正規ラインアップしているモデルであるため、国内で販売される可能性は非常に高いでしょう。
国内での価格や販売時期に関するアナウンスはまだありません。
ちなみに新型「X-ADV」は、先に発表されていた2021年新型車「フォルツァ750」と基本コンポーネントを共有しています。また、同型エンジンを搭載するNC750Xもニューモデルが同じく11月10日に欧州で発表されました。
続報や国内販売に関する情報が入り次第、都度可能な限り速報でお伝えします!
まとめ:西野鉄兵