「Z H2 SE」は最新の電子制御サスペンションを搭載し、ブレーキを強化
カワサキが米国および欧州で「Z H2 SE」を発表しました。日本でも2020年4月より発売されているスーパーチャージドエンジンを搭載したネイキッドモデル「Z H2」の上級機種となります。
排気量や出力・トルクは「Z H2」と同様。新たな排ガス規制ユーロ5にはもともと対応していたため、エンジンや吸気・排気システムに変更はない模様です。
「Z H2 SE」はサスペンションと、ブレーキがグレードアップしているのが特長となります。
サスペンションは、ショーワ製の最新型。「スカイフックテクノロジー」を組み込んだ新しい電子制御サスペンションを採用しています。
スカイフックテクノロジーとは、ばね上重量がフックで支えられているかのように安定した走行を実現する技術で、サスペンションの減衰力を調整、窪みや隆起からタイヤが受けるショックを吸収して最小限に抑えるというのが特長。
2020年9月末にカワサキは2021年型の「ヴェルシス1000SE」に、バイクで初めて搭載すると発表。「Z H2 SE」は2機種目となります。
前輪のブレーキキャリパーはもともとブレンボ製でしたが、いま最先端のスポーツマシンがこぞって取り入れているブレンボ「stylema」を採用。コンパクトな外形と高い冷却効果が魅力です。
また、合わせてフロントのブレーキホースとマスターシリンダーもグレードアップされました。
カラーは1色の設定。Z H2の2020年国内モデルと基調としている色はブラックとグリーンで同じなものの、グリーンの面積が増えており、新鮮な印象を受けます。
価格は米国では、19700ドル(換算値205万5695円)。Z H2は17500ドル(換算値182万6125円)。
差額はおよそ23万円ほど。国内で販売されているZ H2は、税込189万2000円。Z H2 SEが国内でも販売されるとしたら、税込212万円前後となりそうです。
まとめ:西野鉄兵
カワサキ「Z H2 SE」主なスペック(欧州仕様)
全長×全幅×全高 | 2085×815×1130mm |
ホイールベース | 1455mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 830mm |
車両重量 | 240kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 998cc |
ボア×ストローク | 76.0×55.0mm |
圧縮比 | 11.2 |
最高出力 | 147.1kW(200PS)/11000rpm |
最大トルク | 137N・m(14.0kgf・m)/8500rpm |
燃料タンク容量 | 19L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 24.9゜ |
トレール量 | 104mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17M/C (58W)・190/55ZR17M/C (75W) |
ブレーキ形式(前・後) | Φ320mmダブルディスク・Φ260mmシングルディスク |