MT-09のフルモデルチェンジにあわせて、オールラウンドツアラーのトレーサー900も、新たにトレーサー9として生まれ変わった。MT譲りの新エンジンと軽量フレーム、そしてGTには待望の電子制御サスペンションも導入!その走りに期待が集まる注目モデルだ。日本では2021年春以降に発売を予定。ここでは先行発表された欧州仕様車を見ながら、その特徴を解説する。

ヤマハ「トレーサー9」「トレーサー9 GT」車両解説

画像: YAMAHA TRACER9 総排気量:890cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列3気筒 シート高:820mm⇔835mm 車両重量:213kg ※写真とスペックは欧州仕様車

YAMAHA TRACER9

総排気量:890cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列3気筒
シート高:820mm⇔835mm
車両重量:213kg

※写真とスペックは欧州仕様車

車名も新たに全面改良、GTは快適装備が充実

3代目となるトレーサーが欧州で11月中旬に発表された。従来の「トレーサー900」同様、MT-09をベースにツアラー化しており、新型MT-09の排気量を拡大したエンジンやIMUを活用した電子制御が盛り込まれている。フレームには、ツアラーとしてのチューニングが施されており、MT-09用をベースとしつつ剛性バランスを最適化。リアフレームはタンデムの居住性やケース装着に配慮した専用設計とし、スイングアームはMT-09より60mm延長して直進安定性を確保している。

さらに、「GT」仕様車にはKYB製の電子制御サスペンションを導入。減衰力の調整には作動が素早いソレノイド機構を採用し、優れた路面追従性を実現。同じくGTに装備されたコーナリングランプは夜間走行でありがたい装備だ。

2021年型で車名をトレーサー900→トレーサー9に変更。大幅な進化をネーミングにも反映している。

ヤマハ「トレーサー9」「トレーサー9 GT」の新フィーチャー

画像: ヤマハ「トレーサー9」「トレーサー9 GT」の新フィーチャー

ヤマハ「トレーサー9」「トレーサー9 GT」各部装備・ディテール解説

画像: ポジション灯はLEDでGTではさらにコーナリングランプも装備。下段はLEDヘッドライト、スクリーンは高さ調整可能だ。

ポジション灯はLEDでGTではさらにコーナリングランプも装備。下段はLEDヘッドライト、スクリーンは高さ調整可能だ。

画像: 3.5インチのTFTメーターをダブルで装備。燃料計やシフトインジケーターなど表示する情報を選択可能となっている。

3.5インチのTFTメーターをダブルで装備。燃料計やシフトインジケーターなど表示する情報を選択可能となっている。

画像: 後輪の空転はTCS、横滑りはSCS、ウイリーはLIFで制御する。新設計のIMUで車体姿勢を検知し、電子制御に反映する。

後輪の空転はTCS、横滑りはSCS、ウイリーはLIFで制御する。新設計のIMUで車体姿勢を検知し、電子制御に反映する。

画像: シート高は従来の850-865mmよりも30mmダウンの820-835mmで足着き性が向上。ハンドルとステップも2段階に調整可能だ。

シート高は従来の850-865mmよりも30mmダウンの820-835mmで足着き性が向上。ハンドルとステップも2段階に調整可能だ。

画像: トレーサー9GTは、KYBと共同開発の電子制御サスペンション「KADS」を採用。スポーティな走りと長距離での快適性を狙った2モードがある。

トレーサー9GTは、KYBと共同開発の電子制御サスペンション「KADS」を採用。スポーティな走りと長距離での快適性を狙った2モードがある。

ヤマハ「トレーサー9」「トレーサー9 GT」(欧州仕様車)の主なスペック

全長×全幅×全高2175×885×1430-1470mm
ホイールベース1500mm
最低地上高135mm
シート高820-835mm
車両重量213(GTは220)kg
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ並列3気筒
総排気量890cc
ボア×ストローク78×62.1mm
圧縮比11.5
最高出力119PS/10000rpm
最大トルク9.56kg-m/7000rpm
燃料タンク容量18L
変速機形式6速リターン
キャスター角25.00゜
トレール量108mm
タイヤサイズ(前・後)120/70 ZR17・180/55ZR17
ブレーキ形式(前・後)φ298mmダブルディスク・φ245mmディスク

まとめ:オートバイ編集部

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