BMW「M1000RR」概要
BMWの「M」シリーズの意味とは?
BMW“M”といえば、1978年にデビューしたミッドシップスポーツ・M1からスタートした、BMW製四輪の中でも特別なプレミアムブランド。現在でもレースでの勝利を目指してサーキットで培われたDNAを受け継ぐ高性能モデルがラインナップされている。
二輪では初のMモデルとして登場したM1000RRも、その成り立ちは四輪のMモデルと変わらない。最新技術を結集して開発されているBMW Motorradのスーパースポーツ・S1000RRをベースに、通常の量産モデルとは次元の異なる造り込みで、レーシングマシンに匹敵する高性能を目指している。
BMWのシフトカムテクノロジーを採用した排気量999cc水冷直4エンジンは、M1000RRでは燃焼室やポート形状が異なるシリンダーヘッドや2リング鍛造ピストン、チタンコンロッドなど、妥協を廃したチューニングを施されて、最高出力はS1000RRから5PSプラスされた212PS。中回転域でのトルクも増大し、レブリミットも500rpmアップした。ライディング・モードやダイナミック・トラクション・コントロール(DTC)など、高精度な電子制御デバイス類も装備されている。
タイトなデザインのカウルには、サーキットと風洞で徹底的なテストを経てデザインされた、カーボン製のMウイングレットを装着。 加速時も減速時も大きなダウンフォースを発生してタイヤの接地圧を増大させ、さらにウィリーも抑制する。サーキット走行のためにジオメトリーを変更されたアルミ製ブリッジフレームは、調整が容易なスイングアームピボットも装備され、前後サスペンションも専用セッティング。
前後ホイールはカーボン製を標準装備。リアアクスルはクイックリリースに対応したもので、素早いリアホイール交換が可能。
さらにスーパーバイク世界選手権でのノウハウを活かしたMブレーキの採用で、最大限の耐フェード性と優れたコントロール性を両立。このようにM1000RRは、単にエンジンをパワーアップしただけのモデルではなく、あらゆる部分がスポーツライディングのために磨き上げられた特別な存在となっている。
税込価格はスタンダード仕様のM1000RRが378万3000円。さらにオプションであるMビレット・パッケージ、Mカーボン・パッケージ、220g軽いシルバー仕上げのスイングアームなどが最初から装着されている「Mコンペティション・パッケージ」は428万円。ボディカラーは、両モデルともに白地にライトブルー、ブルー、レッドを組み合わせた、Mシリーズ伝統のストライプカラーだ。
先行予約キャンペーンも実施中
なお、この予約受付スタートに合わせ、2月1日から4月30日までのM1000RRの予約注文者には、MのロゴマークとデザインがあしらわれたBMW Motorrad純正「Mバイクフロアマット」がプレゼントされる先行予約キャンペーンも実施されている。
BMW M1000RRの主なスペック
全長 | 2073mm |
ホイールベース | 1457mm |
シート高 | 832mm(空車時) |
車両重量 | 192kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 999cc |
ボア×ストローク | 80×49.7mm |
圧縮比 | 13.5 |
最高出力 | 212hp/14500rpm |
最大トルク | 113Nm/11000rpm |
燃料タンク容量 | 16.5L |
変速機形式 | 6速リターン |
ステアリングヘッド角度 | 66.4゜ |
トレール量 | 99.8mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17・200/55ZR17 |
ブレーキ形式(前・後) | Φ320mmダブルディスク・Φ220mmシングルディスク |
まとめ:小松信夫