ホンダ「レブル1100」「レブル1100 DCT」はコンパクト
レブルシリーズの魅力をリッタークラスでも体現
レブル250と500が大ヒットしている中で、満を持して登場する期待の「BIGレブル」がこのレブル1100シリーズだ。
軽量・コンパクトなボディが生み出す軽快なフットワークで、肩肘張らずに自由なスタイルで走りを楽しめるのがレブルの魅力。250、500ともにその自由さが大ヒットの理由でもあったが、今回の1100は見事なまでにそのコンセプトをリッタークラスに持ち込んでいる。
まず、実車が非常にコンパクトだ。さすがに押し歩きではリッターバイクなりの重さはあるが、サイズは250や500に近い印象だし、シンプルでクール、ある意味そっけなくもあるスタイリングも踏襲。「もっと大きい排気量のものがあったらいいのに」と思っていたライダーにはドンピシャの1台だろう。
DCT仕様車から先行して2021年3月11日に発売、スタンダード(MT車)は5月13日の発売予定だ。
実車を見て触れて感じた第一印象(太田安治)
レブルらしい軽快なフットワークにも期待
見慣れたレブルのルックスだが、近づくと大型車らしい重厚感が漂っている。かといってこれ見よがしな主張はない。レブル1100はある意味異色のオートバイだ。
車重は223kgあるが、ハンドルに力を入れやすく、押し歩きは意外に軽い。キャスター角が寝かされているクルーザーとは異なり、小回り時にハンドルが内側に切れ込む挙動も出ないから、市街地やタイトターンの続く峠道も楽々と走れるはず。
グリップヒーターとETC車載器が標準装備で、各種電子制御も備えているとなれば長距離ツーリングも快適。タンク容量と燃費データを見ると計算上の航続距離は約240km。個人的には最低300kmは走って欲しいが、実際はどうなのかも興味深い。
「レブル1100」シリーズ 足つき性・ライディングポジション
シート高:700mm
ライダーの身長:163cm
積極的にオートバイを操れるオーソドックスなポジションだが、もう少しハンドル位置が手前にあれば小柄なライダーでも腕が伸びきらずに済みそう。シート高はレブル250より10mm高いだけなので足着き性は抜群にいい。
「レブル1100」「レブル1100 DCT」主なスペック
※《 》内はDCT仕様車
全長×全幅×全高 | 2240×850《830》×1115mm |
ホイールベース | 1520mm |
最低地上高 | 120mm |
シート高 | 700mm |
車両重量 | 223《233》kg |
エンジン形式 | 水冷4ストSOHC4バルブ並列2気筒270°クランク |
総排気量 | 1082cc |
ボア×ストローク | 92×81.4mm |
圧縮比 | 10.1 |
最高出力 | 64kW(87PS)/7000rpm |
最大トルク | 98N・m(10.0kgf・m)/4750rpm |
燃料タンク容量 | 13L |
変速機形式 | 6速リターン《6速DCT》 |
キャスター角 | 28゜ |
トレール量 | 110mm |
タイヤサイズ(前・後) | 130/70B 18M/C・180/65B 16M/C |
ブレーキ形式(前・後) | シングルディスク・シングルディスク |
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:南 孝幸/モデル:国友愛佳