ミドルクラスのクロスオーバーモデルとして人気のNC750Xが3年ぶりのモデルチェンジを果たした。今回はスタイリング、フレーム、エンジン、装備も見直した本気のアップデートを敢行。その魅力を大きく高めている。
ホンダ「NC750X」2021年モデルの特徴(文:太田安治)
全身をリニューアルしてコスパもさらに高まった
「ツーリングを楽しむためのオートバイ」という括りなら、NC750Xは国内外のミドルクラスロードスポーツの中でトップレベル。エンジン特性もハンドリングも穏やかだから長距離、長時間のライディングでの疲労が圧倒的に少なく、燃費も驚くほど良好。
新型は新設計フレームを採用し、前後サスペンションセッティングも変更。しなやかなハンドリングと乗り心地を獲得している。エンジン内部にも細かく手が入れられ、実用域でのパワーをアップ。ギアレシオの変更、各種電子制御の採用と共に発進加速の力強さとクルージング快適性能、安全性能も引き上げた。DCTとの相性の良さ、コスト・パフォーマンスの高さもNC750Xの魅力だ。
スタイリング
スタイリングはさらに近未来的になった。高め、かつ幅広のハンドルを採用して、上体と腕に余分な荷重が掛からず、疲れない上に軽くて穏やかなハンドリングを得ている。アドベンチャー的ルックスだが、シート高は800mmと低く、身長160cm台のライダーでも足着きに余裕がある。
各部装備
ホンダ「NC750X」2021年モデルのスペック・価格
※《 》内はNC750X Dual Clutch Transmission
全長×全幅×全高 | 2210×845×1330mm |
ホイールベース | 1525《1535》mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 800mm |
車両重量 | 214《224》kg |
エンジン形式 | 水冷4ストSOHC4バルブ並列2気筒 |
総排気量 | 745cc |
ボア×ストローク | 77.0×80.0mm |
圧縮比 | 10.7 |
最高出力 | 43kW(58PS)/6750rpm |
最大トルク | 69N・m(7.0kgf・m)/4750rpm |
燃料タンク容量 | 14L |
変速機形式 | 6速リターン《6速DCT》 |
キャスター角 | 27゜ |
トレール量 | 110mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17M/C (58W)・160/60ZR17M/C (69W) |
ブレーキ形式(前・後) | シングルディスク・シングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 92万4000円《99万円》(消費税10%込) |