ヤマハ「XJR1300」の各部、歴史

YAMAHA XJR1300
1998-1999年(RP01)
エンジン形式:空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量:1250㏄
最高出力:100PS/8000rpm
最大トルク:10.0kg-m/6000rpm
車両重量:230kg
タイヤサイズ:120/70ZR-17・180/55ZR-17
当時の発売価格:93万円
※諸元は1998年モデル
ボアを2mm拡大して1250ccにアップすると同時にセラミックコンポジットメッキシリンダーや鍛造ピストンを採用。プラグまわりを冷やすエアダクトも装備。

初代XJR1300でシルバーフィニッシュとなったエンジンは2000年モデルで再びブラック塗装に。3代目となる2003年モデルでは、BSR37Φキャブのセッティングが見直された。

2000年3月のマイナーチェンジで36 ΦミクニBSキャブから、フラットバルブタイプのミクニBSR37 Φに換装。
先代XJR1200と同様のΦ320mmディスク+ブレンボ4ポットのフロントブレーキ。タイヤは1サイズ細い扁平率120として軽快感をアップ。

2000年モデルからブレンボに代わって住友製のモノブロックブレーキキャリパーを採用。チッピングガードも装備された。
XJR1300からメーターは電気式にグレードアップ。時計、オド、ツイントリップを表示する液晶ディスプレイも追加された。
XJR1300(RP03J)2003年3月
2000年のマイチェンを経て、2003年3月のモデルチェンジでは型式進行。FZS1000ベースの軽量ホイールや騒音規制に対応した大容量マフラーを採用し、盗難抑止装置のイモビライザーを標準装備。新作メーターやフィット性に優れたディンプル加工のシートも新たに採用。
XJR1300(RP17J)2006年11月
燃料供給のインジェクション化やキャタライザーの装備、フロントフォークの内部構造とセッティングの変更などが行われて型式進行。排気系では、シリーズ初の4-2-1 構造を採用し、サイレンサー手前部分にオーバーラップ時の排気圧力波を抑制するEXUPを装備。
ヤマハ「XJR1300」解説

YAMAHA XJR1300
2007-2017年(RP17J)
エンジン形式:空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量:1250㏄
最高出力:100PS/8000rpm
最大トルク:11.0kg-m/6000rpm
車両重量:245kg
タイヤサイズ:120/70ZR-17・180/55ZR-17
当時の発売価格:108万1500円
※諸元は2012年モデル
存続が危ぶまれた「空冷直4」の存在を堅守
大型二輪免許が1996年から教習所での取得が可能となり、大型二輪クラスの登録台数は驚異的な伸長を記録。ネイキッドクラスも激戦区となり、ヤマハはXJR1200を大幅にブラッシュアップさせたXJR1300をデビューさせる。
熟成が進んだ空冷DOHC4気筒は1250ccにスケールアップして全域に渡ってトルクを一枚上乗せし、高回転域の頭打ち感も解消した理想的なパワー特性を実現。タイヤサイズの変更とサスペンションセッティングの見直しによって、ハンドリングもより軽やかでシャープな味付けとなった。
しかし平成19年度排出ガス規制は空冷エンジンにとって特に厳しいものとなり、多くの空冷エンジンモデルがこの排ガス規制を機に姿を消していった。
XJR1300も存続が危ぶまれた1台だったが、元々1250cc化された際に耐熱力に余裕があり、燃焼効率も高かったことから、燃料供給のインジェクション化と排気系のリメイク、キャタライザーの装備、バルブタイミングの変更などによって規制値をクリア。
XJR1300=「大排気量空冷4気筒」を存続させ、2017年まで生産を続けるロングセラーとなった。
排ガス規制をクリアすべく、エンジンにはインジェクション化を中心に、大幅な吸排気系の見直しが行われた。
オーリンズ製ショックはアルミシリンダーや大容量リザーバータンクを採用する当時の市販最上級品にグレードアップ。
2006年11月のフルモデルチェンジで照明をアンバーから透過式の白色LEDに変更。メーターの輝度が調整可能だ。
ワイラックスから通常のクッション材を使用した肉厚の形状に変更。シート高自体は20mm増加している。
この記事は、月刊『オートバイ』2020年12月号別冊付録「RIDE」の特集を一部加筆修正したものです。