1998年に、ワインディングロード最速のコーナリングマシンとして登場したR1。世界をリードし続けるR1の変遷史を当時の試乗記をもとに振り返ってみよう。今回は2代目【2000・5JJ】だ。
ヤマハ「YZF-R1」(2000・5JJ)各部装備・ディテール解説

右奥のブルーのマシンが初代R1(1999年型)で、左手前が2代目R1(2000年型)。モデルチェンジにより150カ所、250ものパーツが刷新された。
左のブルーのマシンが初代R1(1999年型)で、右が2代目R1(2000年型)。ヘッドライトのカバーがより「ツリ目」となり、ウインドプロテクションを高めるため、スクリーンもかなり長く、高い形状のものに改められている。
テールレンズもスラントした小型のものに変更された。
剛性感と適度なしなりを両立したデルタボックスⅡフレームはこれまでと同じだが、テールカウルの形状変更などに合わせる形で、リアのサブフレームは新形状のものに改められている。
エンジンはカムプロフィールの見直し、キャブセッティングの変更などで加速性能を磨き、タペットクリアランスの変更でメカノイズを低減。
倒立フォークはスプリングの径を0.1mm減らして軽量化。ブレーキローターもフローティングピンの数を減少。
ピギーバックタイプのリアショックも、鋳造ボディを鍛造に変更、剛性を高めることで軽量化も狙っている。
カーボン巻きからコーティング処理が施された、淡いブルーのチタニウム製に変わったサイレンサー。

タコメーターはゼロ表示を真下にして目盛り間隔が広くなった。メーター内の水温計も右に小さく移動。
燃料タンクはフランジレス構造となり、ライダーが伏せたときに肘があたる部分がよりフラットに。
ヤマハ「YZF-R1」(2000・5JJ)主なスペック
全長×全幅×全高 | 2035×695×1095mm |
ホイールベース | 1395mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 815mm |
車両重量(乾燥) | 175kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC5バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 998cc |
ボア×ストローク | 74.0×58.0mm |
圧縮比 | 11.8 |
最高出力 | 150PS/10000rpm |
最大トルク | 11kgf・m/8500rpm |
燃料タンク容量 | 18L |
変速機形式 | 6速リターン |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17・190/50ZR17 |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |