トライアンフ新型「スピードツイン」の特徴
倒立フォーク採用&パワーアップ、さらにパワーモードも進化
トライアンフのモダンクラシックモデルの1台「スピードツイン」が、2021年モデルでモデルチェンジ。トライアンフ正規販売店から8月に発売されることが発表された。
「スピードツイン」は、モダンクラシックモデルの中でも、伝統的な英国風スタイルと現代的な力強いパフォーマンスを融合。カスタムテイストを取り入れたオーソドックスなスタイルと、扱いやすくスポーティな乗り味を兼ね備える「カスタムロードスター」という位置付けのモデルとして、2019年にデビュー。
そんな魅力をさらに伸ばすため、新型「スピードツイン」は大幅な改良を施された。
新型「スピードツイン」の排気量1200cc、270度クランクや4バルブヘッドを採用した強力な水冷バーチカルツインエンジンは、ピストンの変更による高圧縮比化、カムプロファイルの見直しなどの改良が図られた。
その結果、従来モデルから3PSパワーアップされた最高出力100PSを発生、レッドゾーンは500回転高くなっている。なおかつ最大トルクの発生回転数も300回転低くなって、中速域でのトルクも増強。クランクシャフトなどの改良でレスポンスも鋭さを増すなど、ポテンシャルを向上しスポーティなフィーリングも強調された。しかも、最新のユーロ5規制をクリアする優れた環境性能まで備えている。
ハンドリングでも高く評価されてきた「スピードツイン」だが、新型「スピードツイン」では足回りを大幅にグレードアップすることで、さらに完成度を高めている。
これまでは正立タイプだったフロントフォークは、新たにマルゾッキ製のΦ43mm倒立フォークに一新された。ストローク量120mm、カートリッジダンピング付きで、従来モデルから受け継がれるリアのツインショックとのマッチングも良好。これまで以上に洗練されたハンドリングを獲得した。
17インチ径の前後アルミキャストホイールも新しくなり、軽量な仕上がりの12本スポークデザインを採用。タイヤはメッツラーのレーステックRRが標準装着される。ブレーキシステムも見直され、フロントをブレンボ製の4ピストンM50ラジアルマウントキャリパーとΦ320mmローターの組み合わせとして、初期制動の食いつき感やフェード特性、フィーリングを改善。
従来モデルですでにライドバイワイヤ、3モード選択式のライディングモードが採用されていたが、新型「スピードツイン」では、ライダーの好みや走行状況に合わせてスロットルレスポンスとトラクションコントロール設定を切り替えることが可能になった。
速度計と回転計を並べたモダンなデザインのアナログ2連メーターは、視認性良好。それぞれの盤面に小型の液晶パネルを備えて多彩な情報の表示はもちろん、ハンドルに設けられたスクロールボタンを使ってライディングモードなどの設定を行なえる。
トライアンフの伝統的なイメージと現代のカスタムスタイルを合体させた、新型「スピードツイン」のスポーティで洗練されたネイキッドスタイル、その基本的デザインは従来モデル譲り。
しかし、前述の新デザインホイールをはじめ、ブラシ仕上げのステンレス製メガホンマフラー、ヘッドライトステーなどが新しくなり、これまで以上に質感が高められている。
トライアンフ新型「スピードツイン」のカラーバリエーション・価格
モデルチェンジに合わせてカラーリングやグラフィックも新しくなり、鮮やかで光沢のある「レッドホッパー」、イエローのアクセントが印象的な「マットストームグレー」、時代を超越した魅力の「ジェットブラック」の3色が揃う。新型「スピードツイン」の税込価格は、「ジェットブラック」が168万6000円、「レッドホッパー」「マットストームグレー」が171万2500円となっている。
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トライアンフ新型「スピードツイン」の主なスペック
全長×全幅×全高 | 2100×780×1095mm |
ホイールベース | 1415mm |
シート高 | 809mm |
車両重量 | 217kg |
エンジン形式 | 水冷4ストOHC4バルブ並列2気筒 |
総排気量 | 1197cc |
ボア×ストローク | 97.6×80mm |
圧縮比 | 12.1 |
最高出力 | 100PS/7250rpm |
最大トルク | 112Nm/4250rpm |
燃料タンク容量 | 14L |
変速機形式 | 6速リターン |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70R17・160/60ZR17 |
ブレーキ形式(前・後) | Φ320mmダブルディスク・Φ220mmディスク |
まとめ:小松信夫