ホンダGB350/Sのシリーズを開発した主要メンバーの方にお話を伺った。いまや貴重なカテゴリーである空冷シングルスポーツがどのようにして生まれたのか?
文:オートバイ編集部/写真:南 孝幸、西野鉄兵

ホンダ GB350シリーズ開発陣

画像: 山本 堪大 氏 (開発リーダー) 本田技研工業株式会社 二輪事業本部 ものづくりセンター 完成車開発部 完成車統括課 アシスタントチーフエンジニア

山本 堪大 氏
(開発リーダー)

本田技研工業株式会社
二輪事業本部
ものづくりセンター
完成車開発部 完成車統括課
アシスタントチーフエンジニア

画像: 栁澤 高弘 氏 (開発責任者代行) 本田技研工業株式会社 二輪事業本部 ものづくりセンター 完成車開発部 完成車研究課 アシスタントチーフエンジニア

栁澤 高弘 氏
(開発責任者代行)

本田技研工業株式会社
二輪事業本部
ものづくりセンター
完成車開発部 完成車研究課
アシスタントチーフエンジニア

画像: 若狭 秀智 氏 (エンジン設計PL) 本田技研工業株式会社 二輪事業本部 ものづくりセンター パワーユニット開発部 動力設計課 アシスタントチーフエンジニア

若狭 秀智 氏
(エンジン設計PL)

本田技研工業株式会社
二輪事業本部
ものづくりセンター
パワーユニット開発部 動力設計課
アシスタントチーフエンジニア

画像: 井口 貴正 氏 (完成車設計PL) 本田技研工業株式会社 二輪事業本部 ものづくりセンター 完成車開発部 完成車設計課 アシスタントチーフエンジニア

井口 貴正 氏
(完成車設計PL)

本田技研工業株式会社
二輪事業本部
ものづくりセンター
完成車開発部 完成車設計課
アシスタントチーフエンジニア

画像: 立石 康 氏 (デザインPL) デザインセンター モーターサイクルデザイン開発室 プロダクトデザインスタジオ アシスタントチーフエンジニア デザイナー

立石 康 氏
(デザインPL)

デザインセンター
モーターサイクルデザイン開発室
プロダクトデザインスタジオ
アシスタントチーフエンジニア デザイナー

ホンダ「GB350/S」開発者インタビュー

画像: Honda GB350 S /GB350 総排気量:348cc エンジン形式:空冷4ストOHC単気筒 シート高:800mm 車両重量:180kg(Sは178kg) 税込価格:55万円/59万4000円 GB350S発売日:2021年7月15日(木) ※左:GB350S/右:GB350

Honda GB350 S /GB350

総排気量:348cc
エンジン形式:空冷4ストOHC単気筒
シート高:800mm
車両重量:180kg(Sは178kg)

税込価格:55万円/59万4000円
GB350S発売日:2021年7月15日(木)

※左:GB350S/右:GB350

雑味をなくしクリアに楽しむ空冷シングル

「自分たちの作りたいバイクを開発できた」と言う笑顔が印象的だったGB350シリーズの開発チーム。開発のきっかけをプロジェクトリーダーの山本さんに伺った。

「ロイヤルエンフィールドが大きなシェアを持っているインドで、若いライダーをターゲットにオールニューのバイクを造ろう、ということで開発が始まりました。350という排気量も現地の税制を考慮したものです」

空冷シングルエンジンを選んだのはなぜかも山本さんに聞いてみた。

「エンジン形式の決め手になったのは力強いトルクで、インドの山道をバイクで登りたい、という彼らの“夢”を考えたとき、OHCシングルが最適だと考えました」

画像: ▲GB350

▲GB350

空冷シングルと言えば、排ガス対策はどうだったのだろう? 目指したエンジン特性とあわせて若狭さんに聞いた。

「シングルというと振動が多い、とネガにとらえがちですが、その中で気持ちいい振動を残して、雑味のない、良い意味での振動を残したいと考えました。低回転域だけでなく、全域で鼓動を楽しめる仕様を目指しました。排ガスについては素性の良いエンジンを造れば、環境対策は難しくないと考えました」

車体造りのポイントについては、井口さんがこう教えてくれた。

「GBはゆったりとした運動特性にしたかったので、メインビームを長く取って、しなりを感じる仕様としています」

画像: ▲GB350S

▲GB350S

今回、スポーツバージョンのGB350Sも実車が登場したが、スタイリングで意識したポイントを立石さんに伺ってみた。

「GB350はボリューム感を出しながら引き締めるところは締めて、メリハリのあるボディワークを目指しました。Sは運動性能の高さを強調したいと考え、外装パーツを小さく軽くしたデザインとしています」

Sとスタンダードで、エンジン特性はどう違うか、栁澤さんにも教えていただいた。

「Sはスポーティさを大切にして、FIのセッティングを変え、スロットルを開けた時のパワーの立ち上がり方を変えています」

乗ればだれでも鼓動感を楽しめ、ゆったり走る楽しさを味わえるGB350シリーズ。山本さんからメッセージをいただいた。

「GBは街乗りから遠出まで、どこでも楽しめるモデルです。シングルエンジンに初めて触れる感動を、日本の若いライダーの方にも味わっていただけたら嬉しいです」

ホンダ「GB350」「GB350 S」主なスペック・価格

【GB350】

全長×全幅×全高2180×800×1105mm
ホイールベース1440mm
最低地上高166mm
シート高800mm
車両重量180kg
エンジン形式空冷4ストOHC単気筒
総排気量348cc
ボア×ストローク70.0×90.5mm
圧縮比9.5
最高出力15kW(20PS)/5500rpm
最大トルク29N・m(3.0kgf・m)/3000rpm
燃料タンク容量15L
変速機形式5速リターン
キャスター角27゜30′
トレール量120mm
タイヤサイズ(前・後)100/90-19M/C 57H・130/70-18M/C 63H
ブレーキ形式(前・後)シングルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格55万円(消費税10%込)

【GB350S】

全長×全幅×全高2175×800×1100mm
ホイールベース1440mm
最低地上高168mm
シート高800mm
車両重量178kg
エンジン形式空冷4ストOHC単気筒
総排気量348cc
ボア×ストローク70.0×90.5mm
圧縮比9.5
最高出力15kW(20PS)/5500rpm
最大トルク29N・m(3.0kgf・m)/3000rpm
燃料タンク容量15L
変速機形式5速リターン
キャスター角27゜30′
トレール量120mm
タイヤサイズ(前・後)100/90-19M/C 57H・150/70R17M/C 69H
ブレーキ形式(前・後)シングルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格59万4000円(消費税10%込)

文:オートバイ編集部/写真:南 孝幸、西野鉄兵

This article is a sponsored article by
''.