まとめ:RIDE編集部
国産シングルスポーツモデル紹介
YAMAHA SR400
日本のバイク乗りを育てたシングルバイクの代表
ヤマハSR400/500は、オフロード車・XT500ベースの空冷単気筒エンジンを、オーソドックスなスタイルの車体へ搭載して1978年に登場した、国産初のビッグシングルスポーツ。80年代にカスタムベースとして注目され、シンプルな構造と独特な乗り味も評価され根強い人気を集めていった。
長い年月の間にホイールやブレーキの変更、エンジンのFI化などの改良を受け、2000年からはSR400のみになりながらも、基本的な構造やスタイルは不変。多くのライダーに愛されたロングセラーだったが、2021年でその長い歴史に終止符を打つ。
Honda GB250 CLUBMAN
クラシカルなスタイルに軽快な乗り味をプラスして人気に
ホンダGBシリーズは、1983年にデビューしたGB250からスタート。カラーリングやスタイリングは60年代的なスポーティさでまとめられるが、単気筒エンジンは空冷ながらDOHC4バルブでしかもRFVCを採用。
1985年にXR系の400cc/500ccの空冷シングルを積んだ兄貴分のGB400/500TTも登場、ロケットカウルを標準装備してクラシカルなレーサー的な雰囲気を強調した限定車・GB400TT MkIIも用意されたが、1988年頃生産を終了。
しかしGB250はクラシカルな雰囲気に加え軽快な乗り味でも人気を集め、改良を重ねながら1997年まで生産が続いた。
Kawasaki ESTRELLA
メグロの血統も感じさせる英国調スタイルの250スポーツ
1992年発売のカワサキ・エストレヤ。丸みを帯びたタンク、サドルシート、各部のメッキパーツで、メグロSGやかつてのイギリス車を想わせるクラシカルなスタイルを実現して注目された。250cc単気筒エンジンは空冷OHC2バルブという簡素な構造だが、ロングストローク設定で粘り強さと鼓動感を両立。
一時はダブルシートを装着するモダンなRS、前後ドラムブレーキでよりクラシカルなカスタムなど、多くのバリエーションがあったが、2007年にFI化と共に1車種に再統合。2017年のファイナルエディションまで、25年にわたり生産された。
Kawasaki 250TR
ストリート・トラッカーとして人気のエストレヤの兄弟モデル
1970年発売のオフロードモデルの名を受け継いで、2002年に登場したカワサキ250TR。車名通り70年代のオフロード車風のスタイリングが目立つ車体に、エストレヤ用ベースの空冷単気筒エンジンを搭載。落ち着いた雰囲気のエストレヤに対し、ワイルドなイメージのストリート系モデルとして、トラッカーブームの中で強い存在感を見せた。2013年で生産を終了。
SUZUKI SW-1
レトロフューチャー感満点な唯一無二のスタイル
スズキが1989年の東京モーターショーで展示したコンセプトモデル・SW-1の市販版。レトロフューチャー感満点な、曲面を多用した独特なスクーター風フルカバードボディが最大の特徴で、1992年のグッドデザイン賞も受賞。ショーモデルのエンジンはVツインだったが、市販車は250cc空冷単気筒。ベルトドライブやシーソーチェンジペダルも採用していた。
SUZUKI TEMPTER400
ブレーキにまでこだわってトラディショナルな姿を追求
SRに対抗して1997年にスズキがリリースしたビンテージスポーツ。トラディショナルスタイルのボディへ、単気筒クルーザー・サベージ用がベースの直立シリンダーが目立つ400cc空冷シングルエンジンを組み合わせる。ブレーキは前後ドラムだが、フロントには往年のスポーツモデルのような、ダブルパネルツーリーディングタイプが装着されている。
SUZUKI VOLTY TYPE I / II
扱いやすくコスパ抜群のベーシック250
1994年にデビューした空冷単気筒エンジンを積んだスズキの250ccスポーツ、ボルティー。エンジンから車体まで、性能を追求するのではなく、街乗りなど日常的なシーンでの扱いやすさを重視したGN250ベースのベーシックな造りのメカニズムと、レトロな雰囲気で快適性にも優れるスタイリング、そして手頃な価格設定で多くのライダーから支持を集めた。
SUZUKI ST250 / E-Type
さらに完成度を高めたボルティーの後継
ST250はボルティーの後継モデルとして2003年に登場。扱いやすさや高い信頼性、クラシカルなスタイル、コストパフォーマンスの高さはボルティ譲り。単気筒エンジンはグラストラッカー用をベースにしている。キックスターターを追加し、メッキパーツも多用したEタイプも設定された。2008年のモデルチェンジでFI化され、最終的に2017年まで生産された。
SUZUKI VanVan200
スタイルも走りも“バンバン”らしい1台
ファットなタイヤを活かしたユニークなスタイルで、70年代に大人気となったレジャーバイク・バンバンシリーズのイメージを2002年に復活させたモデル。フラットなシートや太いリヤタイヤなどバンバンらしい車体に200ccの空冷単気筒エンジンを積む。ファニーなスタイルだが、意外なほど軽快な走りも楽しめる1台。FI化などを受けつつ2017年に生産終了。