日本のオートバイ史において、本格的なシングルスポーツが登場したのは1978年のSR400/500だった。それ以来、さまざまな流行の中で現れてきた、国産・空冷シングルスポーツ。この記事では、代表的なモデルをピックアップ。発売当時にブームとなった機種も多く、ベテランライダーさんは「懐かしい」「乗ってた」なんて思えるかも。記事末では人気投票も実施中!
まとめ:RIDE編集部

国産シングルスポーツモデル紹介

YAMAHA SR400

画像: YAMAHA SR400 1978 発売当時価格:31万円 カラー:ブラックゴールド

YAMAHA SR400 1978

発売当時価格:31万円
カラー:ブラックゴールド

日本のバイク乗りを育てたシングルバイクの代表

ヤマハSR400/500は、オフロード車・XT500ベースの空冷単気筒エンジンを、オーソドックスなスタイルの車体へ搭載して1978年に登場した、国産初のビッグシングルスポーツ。80年代にカスタムベースとして注目され、シンプルな構造と独特な乗り味も評価され根強い人気を集めていった。

長い年月の間にホイールやブレーキの変更、エンジンのFI化などの改良を受け、2000年からはSR400のみになりながらも、基本的な構造やスタイルは不変。多くのライダーに愛されたロングセラーだったが、2021年でその長い歴史に終止符を打つ。

画像: YAMAHA SR500 1978 発売当時価格:35万円 カラー:マコマルーン

YAMAHA SR500 1978

発売当時価格:35万円
カラー:マコマルーン

画像: YAMAHA SR400 Final Edition Limited 2021 発売当時価格:74万8000円 カラー:ヤマハブラック 2021年、ファイナルエディションが発売され、ついに43年の歴史に幕を閉じたSR400。発売日は3月15日だったが、1月21日のリリース日には写真のリミテッドモデルの注文が殺到し、すぐに限定数1000台に到達してしまった。

YAMAHA SR400 Final Edition Limited 2021

発売当時価格:74万8000円
カラー:ヤマハブラック

2021年、ファイナルエディションが発売され、ついに43年の歴史に幕を閉じたSR400。発売日は3月15日だったが、1月21日のリリース日には写真のリミテッドモデルの注文が殺到し、すぐに限定数1000台に到達してしまった。


Honda GB250 CLUBMAN

画像: Honda GB250 CLUBMAN 1983 発売当時価格:37万9000円 カラー:プレアデスシルバーメタリック

Honda GB250 CLUBMAN 1983

発売当時価格:37万9000円
カラー:プレアデスシルバーメタリック

画像: オプション装着車

オプション装着車

画像: カラー:ブラック

カラー:ブラック

クラシカルなスタイルに軽快な乗り味をプラスして人気に

ホンダGBシリーズは、1983年にデビューしたGB250からスタート。カラーリングやスタイリングは60年代的なスポーティさでまとめられるが、単気筒エンジンは空冷ながらDOHC4バルブでしかもRFVCを採用。

1985年にXR系の400cc/500ccの空冷シングルを積んだ兄貴分のGB400/500TTも登場、ロケットカウルを標準装備してクラシカルなレーサー的な雰囲気を強調した限定車・GB400TT MkIIも用意されたが、1988年頃生産を終了。

しかしGB250はクラシカルな雰囲気に加え軽快な乗り味でも人気を集め、改良を重ねながら1997年まで生産が続いた。

画像: Honda GB400TT 1985 発売当時価格:43万9000円 カラー:キャンディセレナーデブルー

Honda GB400TT 1985

発売当時価格:43万9000円
カラー:キャンディセレナーデブルー

画像: Honda GB500TT 1985 発売当時価格:46万9000円 カラー:キャンディミューズレッド

Honda GB500TT 1985

発売当時価格:46万9000円
カラー:キャンディミューズレッド


Kawasaki ESTRELLA

画像: Kawasaki ESTRELLA 1992 発売当時価格:45万円 カラー:ルミナスウインザーグリーン

Kawasaki ESTRELLA 1992

発売当時価格:45万円
カラー:ルミナスウインザーグリーン

画像: Kawasaki ESTRELLA-RS 1995 発売当時価格:45万円 カラー:エボニー×ファイアクラッカーレッド

Kawasaki ESTRELLA-RS 1995

発売当時価格:45万円
カラー:エボニー×ファイアクラッカーレッド

画像: Kawasaki ESTRELLA-RS 1995 発売当時価格:45万円 カラー:ワインレッド

Kawasaki ESTRELLA-RS 1995

発売当時価格:45万円
カラー:ワインレッド

メグロの血統も感じさせる英国調スタイルの250スポーツ

1992年発売のカワサキ・エストレヤ。丸みを帯びたタンク、サドルシート、各部のメッキパーツで、メグロSGやかつてのイギリス車を想わせるクラシカルなスタイルを実現して注目された。250cc単気筒エンジンは空冷OHC2バルブという簡素な構造だが、ロングストローク設定で粘り強さと鼓動感を両立。

一時はダブルシートを装着するモダンなRS、前後ドラムブレーキでよりクラシカルなカスタムなど、多くのバリエーションがあったが、2007年にFI化と共に1車種に再統合。2017年のファイナルエディションまで、25年にわたり生産された。

画像: ▲最後を飾るファイナルエディションでは、650RS W3をイメージしたシックなグラフィックのタンクが装着されていた。

▲最後を飾るファイナルエディションでは、650RS W3をイメージしたシックなグラフィックのタンクが装着されていた。


Kawasaki 250TR

画像: Kawasaki 250TR 2002 発売当時価格:34万9000円 カラー:ライムグリーン

Kawasaki 250TR 2002

発売当時価格:34万9000円
カラー:ライムグリーン

ストリート・トラッカーとして人気のエストレヤの兄弟モデル

1970年発売のオフロードモデルの名を受け継いで、2002年に登場したカワサキ250TR。車名通り70年代のオフロード車風のスタイリングが目立つ車体に、エストレヤ用ベースの空冷単気筒エンジンを搭載。落ち着いた雰囲気のエストレヤに対し、ワイルドなイメージのストリート系モデルとして、トラッカーブームの中で強い存在感を見せた。2013年で生産を終了。


SUZUKI SW-1

画像: SUZUKI SW-1 1992 発売当時価格:68万8000円 カラー:クリーム

SUZUKI SW-1 1992

発売当時価格:68万8000円
カラー:クリーム

レトロフューチャー感満点な唯一無二のスタイル

スズキが1989年の東京モーターショーで展示したコンセプトモデル・SW-1の市販版。レトロフューチャー感満点な、曲面を多用した独特なスクーター風フルカバードボディが最大の特徴で、1992年のグッドデザイン賞も受賞。ショーモデルのエンジンはVツインだったが、市販車は250cc空冷単気筒。ベルトドライブやシーソーチェンジペダルも採用していた。


SUZUKI TEMPTER400

画像: SUZUKI TEMPTER400 1997 発売当時価格:46万9000円 カラー:パールノベルティブラック

SUZUKI TEMPTER400 1997

発売当時価格:46万9000円
カラー:パールノベルティブラック

ブレーキにまでこだわってトラディショナルな姿を追求

SRに対抗して1997年にスズキがリリースしたビンテージスポーツ。トラディショナルスタイルのボディへ、単気筒クルーザー・サベージ用がベースの直立シリンダーが目立つ400cc空冷シングルエンジンを組み合わせる。ブレーキは前後ドラムだが、フロントには往年のスポーツモデルのような、ダブルパネルツーリーディングタイプが装着されている。


SUZUKI VOLTY TYPE I / II

画像: SUZUKI VOLTY TYPE I / II 1994 発売当時価格:29万8000円/32万9000円 カラー:ウォームシルバーメタリック

SUZUKI VOLTY TYPE I / II 1994

発売当時価格:29万8000円/32万9000円
カラー:ウォームシルバーメタリック

扱いやすくコスパ抜群のベーシック250

1994年にデビューした空冷単気筒エンジンを積んだスズキの250ccスポーツ、ボルティー。エンジンから車体まで、性能を追求するのではなく、街乗りなど日常的なシーンでの扱いやすさを重視したGN250ベースのベーシックな造りのメカニズムと、レトロな雰囲気で快適性にも優れるスタイリング、そして手頃な価格設定で多くのライダーから支持を集めた。


SUZUKI ST250 / E-Type

画像: SUZUKI ST250 / E-Type 2004 発売当時価格:34万9000円/37万9000円 カラー:パールダークスペースブルー

SUZUKI ST250 / E-Type 2004

発売当時価格:34万9000円/37万9000円
カラー:パールダークスペースブルー

さらに完成度を高めたボルティーの後継

ST250はボルティーの後継モデルとして2003年に登場。扱いやすさや高い信頼性、クラシカルなスタイル、コストパフォーマンスの高さはボルティ譲り。単気筒エンジンはグラストラッカー用をベースにしている。キックスターターを追加し、メッキパーツも多用したEタイプも設定された。2008年のモデルチェンジでFI化され、最終的に2017年まで生産された。


SUZUKI VanVan200

画像: SUZUKI VanVan200 2002 発売当時価格:32万9000円 カラー:フェアウェイグリーンメタリック

SUZUKI VanVan200 2002

発売当時価格:32万9000円
カラー:フェアウェイグリーンメタリック

スタイルも走りも“バンバン”らしい1台

ファットなタイヤを活かしたユニークなスタイルで、70年代に大人気となったレジャーバイク・バンバンシリーズのイメージを2002年に復活させたモデル。フラットなシートや太いリヤタイヤなどバンバンらしい車体に200ccの空冷単気筒エンジンを積む。ファニーなスタイルだが、意外なほど軽快な走りも楽しめる1台。FI化などを受けつつ2017年に生産終了。

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