まとめ:RIDE編集部
カワサキ Ninja ZX-14R HIGH GRADE
大排気量の力強い走りはどこまでだって行けてしまう
かつてのZZR1400は、ちょっと頭を下げ、のんびりと全開にするだけで、平和に300km/hを越える力があった。これはこのZX-14Rでも同じで、むしろ、もっと気楽に、そんな速度域で平和な超ロングな旅もできる。しかも長いホイールベースをあまり意識させない自然なハンドリングを持っているからスポーティな走りも可能だ。
許容リーンアングルは一般的なネイキッドモデルよりずっと深いものの、やはりツーリングスポーツ、調子に乗って攻めるとカウルを擦ることがある。
ちなみに、そんな走りも求めるなら、後継機種と言える、スーパーチャージャー搭載のニンジャH2 SXがある。スーパーチャージャーの加速は魅力だが、NAエンジンでしか味わえないものが14Rにはある。
それは、猛烈なパワー。
出力特性はどこからでもトルクが湧き出るフラットな性格。しかも図太いトルクをシルクのような滑らかさでダイレクトに取り出せる。たとえ6速・60km/hからでも、スロットルさえ開ければ瞬時に猛ダッシュするから油断はできない。すぐに猛烈な速度になってしまうからだ。これがメガスポーツらしさとも言える。
真っ直ぐも良し、コーナリングも良しな上に、あらゆる場面での加速は強く滑らか。そしてスロットルに対する反応は非常にダイレクト。これがこのバイクの本来の姿だ。
そんな力を街中から普通に扱える、超ハイスピード・ツーリングスポーツには、アドベンチャーツアラーでは味わえない面白さが詰まっている。これが辞められないというライダーがいるのも仕方ない。
ライディングポジション
どちらも大排気量エンジンを搭載するメガスポーツツアラーとして、堂々としたスタイリングは共通要素。ただし、ライディングポジションはハヤブサの方が少し前傾が強い印象だ。
Kawasaki ZX-14R HIGH GRADE 主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2170×780×1170mm |
ホイールベース | 1480mm |
最低地上高 | 125mm |
シート高 | 800mm |
車両重量 | 269kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 1441cc |
ボア×ストローク | 84.0×65.0mm |
圧縮比 | 12.3 |
最高出力 | 147.2kW(200PS)/10000rpm |
最大トルク | 158.2N・m(16.1kgf・m)/7500rpm |
燃料タンク容量 | 22L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 23.0 ° |
トレール量 | 93mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17M/C(58W)・190/50ZR17M/C(73W) |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
メーカー希望小売価格 | |
ホワイト | 192万5000円(消費税10%込) |
ブラック | 190万3000円(消費税10%込) |
カワサキ Ninja H2 SX SE+
まさかスーパーチャージャー搭載のツアラーが登場するなんて
オーバー300km/hの最高速勝負から約20年。スーパーチャージャー+電子制御サスペンションを搭載したハイパファーマンス・ツアラーが誕生した。
「SE+」は、Ninja H2 SX SEの装備に加え、KECS(電子制御サスペンション)をはじめフロントブレーキにブレンボ社製の「Stylema」を装備するなど、シリーズで最も進化を遂げた高性能ツアラーだ。
常用回転域ではマイルド、高回転ではケタ外れのハイパワーを発揮するセッティングのスーパーチャージドエンジン。タンデムやパニアケースを装着しての荷物積載を考えて強度アップしたリアフレームを専用設計している。
高めのハンドル、低いシート、ステップにウィンドプロテクションの高いカウルで、クルージングは最高に快適。ハンドリングには安定性もあるが、動きはややクイック。それでいてエンジンが超絶馬力を絞り出すのだから乗ってて楽しくないわけがない!
長きに渡りメガスポーツを世に送り出してきたカワサキだからこそ作れるスーパーチャージド・ツアラー。楽しんで〝超〟長距離を走ることができる新時代ツアラーの代表格だ。
Kawasaki Ninja H2 SX SE / SE+ 主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2135×775×1260mm |
ホイールベース | 1480mm |
最低地上高 | 130mm |
シート高 | 820mm |
車両重量 | 260kg(SE+は262kg) |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 998cc |
ボア×ストローク | 76.0×55.0mm |
圧縮比 | 11.2 |
最高出力 | 147kW(200PS)/11000rpm |
最大トルク | 137N・m(14.0kgf・m)/9500rpm |
燃料タンク容量 | 19L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 24.7° |
トレール量 | 103mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17M/C (58W)・190/55ZR17M/C (75W) |
ブレーキ形式(前・後) | デュアルディスク・シングルディスク |
メーカー希望小売価格 | |
SE | 244万2000円(消費税10%込) |
SE+ | 282万7000円(消費税10%込) |
まとめ:RIDE編集部