ヤマハは2021年5月に新型車「YZF-R7」を欧米で発表した。2021年冬以降には日本でも発売される予定だ。フルカウルを装備しているが、エンジンは4気筒ではなく2気筒。排気量は689cc。こんなモデルを待ち望んでいた人も多いのではないだろうか。この記事では、スタイリングからメカニズムまで詳しく紹介する。
まとめ:オートバイ編集部
ヤマハ「YZF-R7」メカニズム解説
次にYZF-R7のメカニズムについて見てみよう。プラットフォーム戦略に基づいて、このR7は先に登場したMT-07の基本コンポーネントをベースにしているが、シャシーや足回り、エンジンはそれぞれ手が入っており、スーパースポーツらしい、爽快な走りを目指した仕様となっているのだ。
2次減速比をロング化 足回りもグレードアップ
270度クランクを採用した、扱いやすくスポーティな689cc水冷並列2気筒エンジンは、スプロケット設定を変えて2次減速比をややロング化。MT-07系エンジンでは初めてアシスト&スリッパークラッチも採用し、クイックシフトシステムもオプション設定。
MT-07のスチール製フレームにアルミ製のセンターブレースを装着し、各部の締付剛性の最適化と合わせ剛性を向上し、MT-07の正立フロントフォークも専用に開発された剛性の高い倒立タイプに変更。さらにリアサスもセッティングが見直され、ハイレベルなハンドリングに仕上げられた。
ブレーキもラジアルマスターシリンダー&キャリパーで、スーパースポーツに求められる高い制動力とコントロール性を両立。単にフルカウル化されたMT-07ではない、本格的なスーパースポーツなのだ。
YZF-R7の初代モデルは、ホモロゲーション・マシンだった!
先代のYZF-R7はレースベースのホモロゲマシン。OW-02のペットネームを持ち、チタンコンロッドやオーリンズサスなど高価な装備が盛り込まれ、わずか500台が限定販売された。