文:オートバイ編集部/写真:赤松 孝、南 孝幸、森 浩輔
軽快フットワークの等身大スーパースポーツ
レベルに応じて楽しめる軽快な車体と程よいパワー
高性能を追求しすぎてピーキーな性格になり、結果としてユーザー離れを起こしてしまったかつての600SSとは違って、新型YZF-R7のポイントは「使い切れる楽しさ」を追求した点にある。コンパクトな車体にトルキーなCP2エンジンを組み合わせ、軽快なフットワークで幅広い層のライダーが走りを楽しめる、スポーツNKのMT-07をベースとしていることがその現れだ。
一方で、R1やR6の流れを汲んだ、スーパースポーツらしいスタイリングは非常に精悍なもの。スタイリッシュで扱いやすく、日本でも大ヒットしたR3やR25の「毎日乗れるスーパーバイク」というコンセプトをミドルクラスでも展開したR7も、国内で大ヒットとなりそうだ。
YZF-R7のライバルはズバリこの2台!
貴重な4気筒フルカウル!
スーパースポーツではない、懐の深いフルカウルスポーツとして評判のモデル。4気筒エンジンならではの吹け上がりやアグレッシブなデザインも魅力のひとつだ。
使い勝手のいい万能選手
スタンダードネイキッド・Z650の兄弟車となるフルカウルモデル。ニンジャシリーズらしい精悍なデザインも魅力だが、使い勝手が良く、価格も手頃なコスパに優れた1台。
YZF-R7vsライバル・キャラクター比較
守備範囲の広さは似ているが爽快な走りならR7が有利か
ここでは各車が得意とする走りの守備範囲イメージに価格を加味したグラフを作ってみた。
最初にお断りしておくが、これは性能面の優劣を示すものではないので念のため。あと、R7の価格は欧州の価格をもとに予想している。
R7はライバルに比べて軽快な走りを得意としていて、価格はライバルのちょうど中間になりそう。CBRは4気筒だけに値は張るが、幅広い層のユーザーが楽しめる安定志向の走りと乗り心地の良さが光る。ニンジャは何にでも使えて、気軽に楽しめるスタンダードスポーツ。3車で最もバリューな価格も魅力だ。