カワサキ「Z900 SE」の特徴
フロントフォークもセッティングを変更
獰猛でアグレッシブなスタイルと、エキサイティングな走りを融合した、カワサキのネイキッドスポーツ・Zシリーズの中でも、トータルバランスに優れたモデルとして注目されている「Z900」。そのヨーロッパ向け2022年モデルで、よりレベルの高いライディングを可能にする上級モデル「Z900SE」が新たにラインナップされた。
特徴であるスタイリング、力強く扱いやすい948cc水冷直4エンジン、スチール製トレリスフレームを中心とした車体の基本レイアウトをスタンダードな「Z900」から受け継いでいる「Z900SE」、最大の改良点はサスペンション。リアサスペンションユニットはオーリンズ製のS46に換装。高精度な造りを活かした動作性の良さとスムーズな動作を活かした専用セッティングが施されている。
これに合わせてΦ41mm倒立フロントフォークもセッティングが変更されて、持ち前のシャープなハンドリングがさらに高い精度で磨き上げられた。調整機構は従来の伸び側減衰力とプリロードに加え、圧側減衰も追加。フォークアウターチューブも、SEのみゴールドカラーになった。
同時にフロントブレーキも変更され、ブレンボ製のラジアルマウントでモノブロック構造なM4.32キャリパーを装着。同じくブレンボ製のφ300mmローター&パッドを組み合わせ、マスターシリンダーもラジアルポンプに変更。より強力なストピングパワーと優れたコントロール性を獲得した。
ボディカラーもSE専用のツートーンカラー「メタリックスパークブラック×キャンディライムグリーン」を採用。参考までにイギリスでの価格は1万749ポンド≒約162万9000円。スタンダードモデルは9299ポンド≒約140万9000円。その差は1450ポンド≒約21万2000円。
「Z900」から発展した「Z900RS」のSEが2021年11月に国内でも販売開始となるだけに、国内仕様の「Z900SE」登場の可能性も高そうだ。
※編集部追記 カワサキは2021年9月17日に、「Z900RS SE」の国内モデル発売時期を2022年春頃に延期することを発表、また本記事で紹介している「Z900 SE」も同時期に国内導入することを発表しました。
カワサキ「Z900 SE」の主なスペック
全長×全幅×全高 | 2070×825×1115mm |
ホイールベース | 1455mm |
シート高 | 820mm |
車両重量 | 212kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 948cc |
ボア×ストローク | 73.4×56mm |
圧縮比 | 11.8 |
最高出力 | 125PS/9500rpm |
最大トルク | 10.1kgf・m/7700rpm |
燃料タンク容量 | 17L |
変速機形式 | 6速リターン |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17・180/55ZR17 |
ブレーキ形式(前・後) | Φ300mmダブルディスク・Φ250mmディスク |
まとめ:小松信夫