MVアグスタ「ブルターレ1000RR」の特徴
2021年12月に日本で発売、価格は459万8000円
世界GPでの数々の栄光の歴史を背景にしたモダンなイタリアンデザインと、エンジンや車体、電子制御デバイスなどの最新技術の結晶というべき、プレミアムスポーツを生産しているMVアグスタ。中でも、美しくも獰猛なイメージのスタイルと、スーパースポーツ譲りのパフォーマンスが魅力な「ブルターレ」シリーズの人気は高い。
その中でもMVの最高峰、4気筒スーパースポーツのF4系をベースにして強烈な走りを実現した「ブルターレ1000RR」が存在するが、その最新バージョンである2021年モデルが登場した(以下は「ブルターレ1000RR(MY2021)」と表記)。
この「ブルターレ1000RR(MY2021)」に搭載される、特徴的なラジアルバルブ配置を採用した998cc水冷並列4気筒エンジンは、MV製並列4気筒の最新バージョン。カムプロファイルを改良して、中低速域のトルクカーブを改善。タペットにDLCコーティングを施し、アッソ社製の低摩擦ピストンリングの採用などと合わせてフリクションを低減。また低回転時の振動を抑えるため、高い精度で回転バランスが取れた新しいクランクシャフトも使用。
さらに特徴的な左右4本出しデザインのマフラーなど、吸排気系にも改良の手はおよんでいる。これらの改良で最新の排気ガス規制、EURO5をクリアしながら、最高出力は208HPという非常に強力な数値を達成している。
慣性計測ユニット・IMUやエンジン制御システムもアップデートされ、ライディングを支援する豊富な機能の電子制御デバイスもより高度に進化した。「スポーツ」「レース」「レイン」を選択できるカスタムフル・ライドバイワイヤ・マルチマップシステムや、無効化も可能なトラクションコントロール、FLC(フロントリフトコントロール)などを搭載。さらにローンチコントロール、クイックシフターのEAS 3.0など、ブルターレらしい豪快な高性能を味わうのには欠かせないものも充実。
現代のMVの特徴である、車体前方のスチール製のトレリス構造部と、スイングアームピポットを備えるアルミニウム製のサイドプレートを合体させた複合構造を持つフレームは、強烈なパワーを受けとめる強度と俊敏な運動性のためのディメンションを備える。スイングアームは片持ちタイプ。
サスペンションは、減衰力を走行状況に合わせて自動調整するオーリンズ製のEC電子制御サスペンションで、MY2021では内部構造の改良を受けて、狭い道や荒れた路面での乗りやすさが改善された。
前後ホイールは超軽量な鍛造ホイールが採用されていて、ブレーキシステムもブレンボ製、フロントキャリパーにStylemaキャリパーを採用したハイグレードなものだ。
独特の個性と美しさを重んじて、スタイリングの基本的なデザインや、カーボンファイバーパーツなどのディテールの多くは、これまでのRRから受け継がれている。しかし、カラーリングや表面仕上げを変更して、さらに精悍な雰囲気を感じさせるように仕上げられている。
同時に機能面では最新の人間工学を取り入れ、コントロール性と快適性を両立するためのシートやライディングポジションなどによって操作性を向上させた。
MVアグスタ「ブルターレ1000RR」のカラー・価格・発売時期
「ブルターレ1000RR(MY2021)」のボディカラーは、マットメタリックアビオグレイ×マットメタリックダークグレイ×フルオイエロー、ファイアレッド×マットメタリックダークグレイの2タイプが用意されている。税込価格は459万8000円。2021年12月に発売予定だ。
【アンケート】 あなたはどちらのカラーが好きですか?
お好きなカラーをポチっとお選びください。投票後、集計結果をご覧いただけます。
投票ありがとうございました。
MVアグスタ「ブルターレ1000RR」の主なスペック
全長×全幅×全高 | 2080×805×NAmm |
ホイールベース | 1415mm |
シート高 | 845mm |
車両重量 | 186kg (乾燥) |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 998cc |
ボア×ストローク | 79×50.9mm |
圧縮比 | 13.4 |
最高出力 | 208HP/13000rpm |
最大トルク | 11.9kgf・m/11000rpm |
燃料タンク容量 | 16L |
変速機形式 | 6速リターン |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17・200/55ZR17 |
ブレーキ形式(前・後) | φ320mmダブルディスク・φ220mmディスク |
まとめ:小松信夫