堂々のビッグアドベンチャー「9.5」は3気筒エンジン搭載!
同時に発表された兄貴分の「9.5」は、フロントに21インチを採用する、オフロードも視野に入れた本格アドベンチャー。エンジンは120度クランク採用の931ccのDOHC3気筒で、これはF3やブルターレ800などのユニットの流れを汲んだものです。
フレームはスチールダブルクレードル。サスペンションはザックス製、ホイールはフロントが21インチ、リアが18インチという設定で、結構本格的にオフロードを楽しめそうです。トライアンフのタイガーや、ちょっと排気量差はありますが、ホンダのアフリカツインあたりのよきライバルか? ちなみにメーターは7インチの大型TFTで「5.5」同様、コネクト機能も備えているようです。
MVアグスタ「ラッキーエクスプローラープロジェクト9.5」の主なスペック
全長×全幅 | 2270×980mm |
ホイールベース | 2270mm |
最低地上高 | 230mm |
シート高 | 850/870mm |
乾燥重量 | 220kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列3気筒 |
総排気量 | 931cc |
ボア×ストローク | 81×60.2mm |
圧縮比 | 12.5 |
最高出力 | 90.5kW(≒123PS)/10000rpm |
最大トルク | 102N・m(10.4kgm)/7000rpm |
燃料タンク容量 | 20L |
トレール量 | 118mm |
タイヤサイズ(前・後) | 90/90-21・150/70-R18 |
ブレーキ形式(前・後) | Φ320mmダブルディスク・Φ265mmシングルディスク |
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両車のルーツは1990年代最強のパリ・ダカマシン
今回の「ラッキーエクスプローラープロジェクト」のルーツは、その名前を車体に冠して1990年代のパリ・ダカールラリーを席捲した名車「カジバ・エレファント」です。1985年にドゥカティを買収したカジバは、そのドゥカティ製エンジンを搭載した「エレファント900」でパリ・ダカに参戦。エディ・オリオリが1990年と1994年に総合優勝を果たし、一躍カジバの名を轟かせたのです。
その時のワークスマシンがまとっていたカラーがこの「ラッキーエクスプローラー」。スポンサーであったタバコブランドの「ラッキーストライク」を連想させるこのカラーは、その後カジバの市販車にも採用されました。
1999年にMVアグスタを買収して、カジバは社名もMVアグスタに変更している歴史もあり、カジバは現在のMVアグスタにとっては直接のルーツ。そのカジバの栄光のマシンをオマージュしたのが、今回のプロジェクトというわけです。今のところ価格や発売時期などは未発表ですが、日本でも乗ってみたいマシンですね!
まとめ:松本正雅