かつて、オートバイ乗りたちの正装といわれた革ジャン。スピードと戦い、生身を曝け出して疾走するオートバイ乗りは自らを護り、風と戦うために革をまとったのだろう。そして今、革ジャンの似合うオートバイがある。漢・カワサキ・Zは革ジャンが似合うオートバイだ。
文:中村浩史/写真:折原弘之/モデル:小野塚雅人

カワサキ「Z1-R」ブルドックカスタム 各部装備・ディテール解説

1972年デビューの大ヒットモデルSUPER4(=Z1)は、77年に1000ccとなり、78年にはまったく新しいスタイリングを与えられることになる。

それが、このZ1-Rからスタートした、いま日本で俗にいう「角Z」シリーズだ。この角Zシリーズが、後にノンカウルモデルのZ1000MK2に進化する。


深野さんからブルドックへは、エンジンの仕様やスペックになんのオーダーもなく、指定はただ、派手過ぎず、ノーマルシルエットを崩したくない、ということだけ。キャブレター選定も口径も、ブルドックの友人、和久井さんにお任せしたのだという。


マフラーはブルドックオリジナルのWinMccoy。オーダーがないとはいえ、ブルドッグ側は「ならば」と、一切の気遣いなく普通に乗り回せる出力特性とした。

「オーダーは、2000回転、30〜40km/hでストレスなく走るエンジンってことでしたね」(和久井さん)


なるべく色を入れない、というオーダーに従って、ホイールもナイトロンフロントフォークのアウターチューブも黒。キャリパーこそ鈍いゴールド発色になるが、そこはディスクのインナーローターやスイングアームを黒に統一した。


もう40年も前の旧車を「しっかり走らせる」には、まず車体をしっかり組み上げること。もちろん、フレーム剛性を闇雲に上げればいいわけではなく、適材適所。しっかりフォークを受け止めるアンダーブラケットと、よく動くリアサスは絶対条件だ。

文:中村浩史/写真:折原弘之/モデル:小野塚雅人
この記事は月刊『オートバイ』2021年12月号特別付録「RIDE」に収録したものを再編集して掲載しいています。

This article is a sponsored article by
''.