現代17インチの動きやジェントルさも盛り込む

2021年春に仕上がったというタジマエンジアリング製CB900F。同店らしい作り込みが、車両の各部から見て取れる。

「5年くらい前のことですが、当店のCB1100Rオーナーさんがご友人と来られて、そのご友人が当店でCB-Fに興味を持たれて、“Fに乗りたい”と。それでショップにストックしてあったパーツを使って組み上げた車両なんです」と、同店メカニックの村嶋さんは説明する。

「バイク歴はあるけれどCB-Fは所有したことがないとのことでしたので、“今CB-Fに乗るならこんな感じの車両”と、“初めてFに乗るにも無理のないような作り”というコンセプトを立てて、作っていきました。実際には3年ほど前に組み上がっていったのですが、そこから、今だからこそ使える手法やパーツを使っていこうと、少し時間をいただいて仕上げました」(村嶋さん)

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要望やオーナーのバックグラウンドを聞き入れた上で、初めてのCB-Fのために今のバイクとも違和感がないように。そこに向けて、車体はタジマ流で作り込む。フレーム各部を現代ラジアルタイヤに合わせてしっかり補強し、ディメンションは前後17インチホイール向きに。

足まわりはコストを抑えつつ、無理なく現代の市販車の感覚で乗れるように、ホンダの現代モデルから流用して構成。フロントまわりはVFR800F、スリムなスポークのホイールはCBR1000RR。スイングアームは強度も十分としてCB400SFを使っているが、アクスルシャフトを大径化した分、スタビを加えてバランスを取った。

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エンジンはCB900Fをオーバーホールする中にポート加工や軽量クランク加工等、おなじみのタジマメニューを盛り込んだ。マフラーもヤマモトエンジニアリング製4-2-1のアップタイプ=タジマ仕様で、音量も音質も今流にジェントル、かつスムーズパワーを実現。今ならではのCB-Fとしての要素満載の1台となった。

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VFR800Fのステム、アッパーブラケットにポストを立ててZパーツバーをセット。メーターはCB-F用でSTACKエンジン回転計を組み込む。

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シートはスポンジを盛り表皮もリフレッシュ。ステップはチェイス製。フレームはタジマ流補強、外装はフィットでFBカラーに塗装した。

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シートはスポンジを盛り表皮もリフレッシュ。ステップはチェイス製。フレームはタジマ流補強、外装はフィットでFBカラーに塗装した。

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エンジンはCB900Fをベースにオーバーホールを行い、合わせてポート加工やクランクへの軽量加工&バランシングなど、タジマエンジニアリングのCB-Fエンジン定番メニュー(スムーズで長寿命)を施す。外観再塗装やヘッドカバ-の縮み塗装も同様。発電系も強化済み。

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キャブレターはCRスペシャル。組み合わされるマフラーはチタン4-2-1のヤマモトエンジニアリング製SPEC-A。タジマ特注仕様で同店でオーダー可能だ。

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前後足まわりはホンダの現代車用純正パーツを駆使して構成されている。ここではショーワφ43mmフロントフォーク/TOKICO4ピストンキャリパー/ブレーキディスクにVFR800F用を使う。タイヤは現代スポーツラジアルのブリヂストンS21の120/70ZR17・190/55ZR17を履く。

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3.50-17/6.00-17と現代スポーツモデルサイズとした、変則10本スポークのキャストホイールはCBR1000RR用。リヤブレーキもCBR用だ。

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スイングアームはCB400SF用だがアクスルシャフトをφ17→25mmに大径化するのに合わせて、このアクスル支持周辺部を強化するように下側補強を加えている。SF用スイングアームは剛性も十分として使われているが、他の大排気量車で400用パーツを使うことはない。

取材協力:タジマエンジニアリング

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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