今回、通勤をはじめ普段の相棒として1カ月間ともに過ごした。そこで分かった当モデルの特徴をお伝えしたい。
文:山口銀次郎/写真:柴田直行
ヤマハ「マジェスティS」各部装備・ディテール解説
フェイスデザイン・ヘッドライト
スラントタイプの大型フロントカバーを持つものの、ウインドスクリーンを装備しないスッキリしたフロントまわり。アイラインを引き締めるLEDデイライトを採用するとともに、ハイビームには先鋭的なプロジェクタータイプのLEDランプを採用する。ライトアップで表情豊かになる。
ハンドル
アップライトなハンドルはバータイプを採用することで、ユーザーレベルでの追加アクセサリー装着を容易にしている。
メーター
大きく3つに区切られたメーターは、右側にデジタル速度計や時計に走行距離を表示、センターはアナログタイプのタコメーターを、左側には燃料計や各警告灯そしてセレクトボタンなどを配置する多機能タイプ。
フロントポケットまわり
キーシャッターを採用する伝統のイグニッションの下には、12VのDCジャックを装備する。容量2.6Lのフロントポケット上には、アルミ製で存在感のあるコンビニフックを配置。タフネスギアを連想させる凝った作りの給油口は、気の利いた配置と使いやすさを両立している。
エンジン
水冷4ストロークSOHC4バルブ155cc単気筒エンジン搭載。静粛性と低振動性を兼ね備えるパワフルなエンジンとなっている。
マフラー・リアブレーキ・サスペンション
意匠残ったスクエアデザインのカバーを採用したサイレンサー。リアブレーキは、Φ245mmのディスクと片押し1ポッドキャリーパーとの組み合わせとなる。水平にセットされたリアショックはシングルタイプのミッドシップダンパーを採用。
フロントブレーキ・サスペンション
正立タイプのフロントフォークに、φ267mmのウェビングディクと片押し2ポットキャリパーのブレーキシステムをセット。ホイールは、前後ともに13インチホイールを装備。
シート
ポジションごとにダイナミックな形状を形成するタンデム一体型シート。タンデムシート脇には、デザインに凝ったグリップバーを設ける。
シート下収納スペース
シート下収納スペースは、容量約32Lを誇る大型のものとなる。メインスイッチ連動タイプで、自動オープン機能を備えている。
足つき性
シート高は795mmと発表されているが、フロントシート後端(段差の部分)に腰を当てるほど引くと足着き性は悪く、身長178cmでもつま先立ちとなる。ただし、フロントシート前よりに移動することで踵まで着き膝が軽く曲がるほどの足着きとなる。
フットボード
高い地上高を稼ぐため、若干高めの設定のフラットタイプのフットボード。フロントのせり上がりにも足を乗せやすく、幅広い乗車姿勢に対応する。
タンデムステップ
タンデムステップは単独タイプのアルミ製。プッシュアップ式で、収納時は軽く押すだけで吸い付くように折り畳まれる。
テールまわり
一目でマジェスティSと認識できる意匠のLEDテールランプと、クリアレンズ仕様のウインカーとの組み合わせとなるテールまわり。
ヤマハ「マジェスティS」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2030×715×1115mm |
ホイールベース | 1405mm |
最低地上高 | 90mm |
シート高 | 795mm |
車両重量 | 145kg |
エンジン形式 | 水冷4ストSOHC4バルブ単気筒 |
総排気量 | 155cc |
ボア×ストローク | 58.0×58.7mm |
圧縮比 | 11.0 |
最高出力 | 11kW(15PS)/7500rpm |
最大トルク | 14N・m(1.4kgf・m)/6000rpm |
燃料タンク容量 | 7.4L |
変速機形式 | Vベルト式無段変速/オートマチック |
キャスター角 | 26°00′ |
トレール量 | 80mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70-13 M/C 53P・ 130/70-13 M/C 57P |
ブレーキ形式(前・後) | シングルディスク・シングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 37万9500円(消費税10%込) |
文:山口銀次郎/写真:柴田直行