CG:宮窪伸治
400スーパースポーツが4気筒で爆誕!?
まさか令和の時代に250cc4気筒エンジンを搭載するニンジャZX-25Rが発売されるとは誰も予想できなかったのではないだろうか。他にもスーパーチャージャーを採用した世界初の二輪車など、独創的なマシンを生み出しているカワサキの勢いは止まるところを知らない。
そんなカワサキの「次の一手」だが、なんと400cc4気筒モデルという噂が流れている。これもZX-25Rの時と同様に、いい意味で期待を裏切る「カワサキらしい」一台になるだろう。折しもホンダのCB400SFシリーズが生産終了になるのでは?と噂されているのと同じタイミング。入れ替わりで、新たな4気筒スポーツが誕生することになるかもしれないのだ。
そうなると、日本の誇る400cc・並列4気筒モデルの伝統をカワサキが受け継ぐことになり、ブランド面での貢献も大きいはず。情報筋によるとデビューは2023年以降らしいので、まだ情報は限られているが、今後の続報に注目だ!
ZXR400以来の400cc4気筒SSの誕生か?
こちらはZX-25Rに搭載されている並列4気筒エンジン。ZX-4Rが並列4気筒エンジンなのは間違いないところだが、従来のZXR400のものを改良するのか、ZX-25Rの排気量を拡大するのか、完全新設計になるかは不明である。次期ZX-6Rがあるなら、それとの共用だって考えられるだろう。
気になるスペックは、スズキのGSR400が61PSを発揮していたことを考えると、60PSオーバーは確実!? いずれにしても今後が楽しみだ。
カワサキが送り出した最強の刺客・ZXR400
1980年代後半のレーサーレプリカブームに対して一線を引いていたカワサキが、並列4気筒の400ccスポーツモデルに本腰を入れたのは、1988年のZX-4からだった。それ以前のGPZ400Rは、公道走行を主眼としたアップライトなポジションや装備などで大ヒットを記録したが、当時隆盛を誇っていたTT-F3レースには適しておらず、カワサキ陣営は苦戦を強いられていた。
そこで、GPZとは異なるサイドカムチェーン方式の並列4気筒エンジンとアルミツインチューブフレームでサーキット走行のポテンシャルを高めたZX-4を発売したが、性能は文句なしでもスタイルだけがレプリカになりきれず不発に終わった。もう徹底的にやるしかないと、翌年にはレーサーレプリカのZXR400/Rにモデルチェンジを果たし、最後発の400レプリカが誕生したのだ。
ワークス仕様のZXR-4は、1990年の鈴鹿4耐を制し、全日本ロードレースでも年間タイトルを獲得。カワサキの新たなる400スーパースポーツは、この血統を受け継いだ「400最速モデル」としてデビューが期待される。
ZXRの「復刻カラー」にも期待!
2021年10月15日に開催されたSBKアルゼンチンラウンドで、1989年の初代ZXRカラーを身に纏ったZX-10RRが緊急参戦。J・レイがこのカラーに乗ったのは前触れか…!?
ということで、今回は期待も込めて、SBKでも登場した、往年のZXRシリーズを模した「復刻カラー」をまとってみた。なかなか似合うと思いませんか? ZX-4Rの登場にぜひ期待しよう!
出典:月刊オートバイ2022年1月号