1975年に二輪免許区分が改正され、国内では400㏄クラスが「花形」となり、熾烈な開発競争が繰り広げられていった。大ヒットモデル・Z400FXの後を継いで1982年に登場したZ400GPは、革新的な新技術を満載してデビューした意欲作である。
文:オートバイ編集部
文:オートバイ編集部
カワサキ「Z400GP」解説
GPの名にふさわしい気合十分の豪華な内容
大ヒットモデル・Z400FXの後継機種として登場したZ400GPは、革新的とも言える新機構のオンパレードで、性能面、機能面共に飛躍的に進化したモデルだった。
FXとボア・ストロークを同じくする空冷DOHC4気筒エンジンは、吸排気系の見直しで5PSのパワーアップを達成。車体関係は非常に革新的で、クラス初のユニトラックサスペンションを採用。フロントフォークもエアタイプで、ブレーキはトリプルディスクとするなど、非常に豪華な内容だった。
外観も斬新でスポーティに進化。シリーズ共通の角目ヘッドライトを採用し、その全体のデザインはZ1000Rにも通じるレーシーなもの。装備面も豪華で、メーターにはいち早く液晶を導入、ハンドルもジュラルミン鍛造。販売期間はわずか1年だったが、カワサキの気合いが感じられる内容だった。その後、GPz400へと歴史は紡がれていく。
カワサキ「Z750GP」
兄貴分はDFI採用!
Z750FXⅢの後を継ぐ、Z-GPシリーズの750ccモデル。ザッパー系738ccエンジンなどのメカニズムはそのまま、シリーズの最高峰モデルであるZ1100GPを模したスタイリングを採用。国内向けモデルにのみ、実用化されたばかりのインジェクションシステム・DFIが採用された。
カワサキ「Z400GP」各部装備・ディテール解説
カワサキ「Z400GP」主なスペック
全長×全幅×全高 | 2170×750×1095mm |
ホイールベース | 1445mm |
最低地上高 | 155mm |
シート高 | 780mm |
車両重量 | 179kg |
エンジン形式 | 空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 399cc |
ボア×ストローク | 52×47mm |
圧縮比 | 9.7 |
最高出力 | 48PS/10500rpm |
最大トルク | 3.5kgf・m/8500rpm |
燃料供給方式 | K26キャブレター |
燃料タンク容量 | 18L |
変速機形式 | 5速リターン |
キャスター角 | 27.30゜ |
トレール量 | 105mm |
タイヤサイズ(前・後) | 90/90-19・110/90-18 |
ブレーキ形式(前・後) | Φ226mmダブルディスク・Φ226mmディスク |
文:オートバイ編集部