アドベンチャーツアラーに求められる快適で安定した乗り味と、400ccクラスならではの扱いやすさの双方をバランスよく備えたホンダ・400X。2022年1月に発売された新型は装備を充実、乗り心地はどう変わったのか、詳しく解説する。
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:赤松 孝、南 孝幸

ホンダ「400X」2022年モデル|インプレ(太田安治)

画像: Honda 400X 国内仕様・2022年モデル 総排気量:399cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 シート高:800mm 車両重量:199kg 発売日:2022年1月17日 税込価格:85万8000円

Honda 400X
国内仕様・2022年モデル

総排気量:399cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
シート高:800mm
車両重量:199kg

発売日:2022年1月17日
税込価格:85万8000円

格段に向上した快適性と満足できる動力性能!

長距離/長時間のツーリングを快適に走破できる実用性と、走る場所を選ばないヘビーデューティーイメージのルックスを備えるのがアドベンチャーモデル。主流は1000cc以上の大排気量モデルだが、車体が大きく重く、シートの着座位置も高いだけに、平均的日本人の体格では持て余しがちだ。

最近国内で存在感を増してきたのが250cc〜800ccのアドベンチャー。この400Xは普通自動二輪免許で乗れるうえ、250ccモデルとは明らかな差がある乗り心地の良さ、動力性能の余裕で高く評価されている一台だ。

初代の400Xは乗り心地、ハンドリングともにロードスポーツモデルを少しマイルドにしたようなフィーリングだったが、その後のマイナーチェンジで足回りを大幅に変更してツーリング適性を向上。新型はフロントにショーワ製SFF-BPを採用、フロントホイールも軽量化して路面追従性が高められた。

特に小さなギャップの吸収性が高く、座面が広くて座り心地のいいシートと併せて乗り心地の良さは特筆もの。大きめの段差を超えた際には前後サスの底付き感が出て突き上げも大きく感じるが、市街地や高速クルージングでは実に快適。実際にどう使われているかを細かく検討し、ほとんどのライダーが望む方向に改良した、という印象だ。

画像: ホンダ「400X」2022年モデル|インプレ(太田安治)

エンジンはオーソドックスとも言える180度クランクの並列2気筒。CBR400Rとは特性が異なり、吸気系のセッティング変更で中回転域でのトルクが高められている。アイドリング回転から苦もなく発進して力強く加速し、スロットルのオン/オフに対する反応も穏やか。ツアラーに適した扱いやすい特性を備えている。

6速・100km/h時は約5200回転で、不快な振動、耳障りな吸排気音は一切なく、その速度からの追い越し加速もシフトダウン不要。タンデムでの120km/hクルージングでも余裕たっぷり。ここが250ccアドベンチャーに対する圧倒的な優位性だ。

体のどこにも負担が掛からないライディングポジション、大きめのハンドル、見た目以上にウインドプロテクション効果の高いスクリーン、視認性抜群のバックミラー、乗り降りしやすく、バッグを付けやすいシート形状など、ライダーの負担を減らす工夫が随所に凝らされているのもホンダ車らしいところ。ツーリングを楽しみたいライダーなら選んで間違いないと思う。

ホンダ「400X」2022年モデル|カラーバリエーション

「パールグレアホワイト」と「マットバリスティックブラックメタリック」の2タイプ。

パールグレアホワイト

画像1: ホンダ「400X」2022年モデル|カラーバリエーション

マットバリスティックブラックメタリック

画像2: ホンダ「400X」2022年モデル|カラーバリエーション

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    パールグレアホワイト
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    マットバリスティック
    ブラックメタリック
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