談:伊藤真一/まとめ:宮﨑 健太郎/写真:松川 忍
伊藤真一(いとうしんいち)
1966年、宮城県生まれ。88年ジュニアから国際A級に昇格と同時にHRCワークスチームに抜擢される。以降、WGP500クラスの参戦や、全日本ロードレース選手権、鈴鹿8耐で長年活躍。2022年は監督としてAstemo Honda Dream SI Racingを率いて全日本およびアジアロードレース選手権などに参戦。
ホンダ「CB1100 EX Final Edition」インプレ(伊藤真一)
2017年に試乗したときの好印象から、EXのファイナルエディション、自分も注文しちゃいました!
実はCB1100 EXファイナルエディション注文済みで、2022年の春に納車される予定です。ただ地元の友人から譲ってほしいとお願いされていて、どうしようかなと悩んでいます。注文したお店は地元の宮城ではなく、九州の店です。春の九州をツーリングして楽しみ、そのまま自走で帰る、という計画を立てているのですが…。
CB1100のファイナルエディションには、前後17インチホイールのRSと、今回取り上げたCB1100 EXの2モデルがありますが、EXの方を購入したのは2017年に当連載「ロングラン研究所」で両モデルを試乗したとき、EXの印象がとてもよかったからです。それに好みの話ですけど、自分にとって「CB」っぽさを感じたのはEXの方でした。あと見た目も、スポークホイールのバイクって好きなんですよ。
EXのスタイリングは、ホンダのバイクのなかでも上位に入るまとまり感があって、カッコいいですね。若かったころは、この手のトラディショナルなデザインのバイクをカッコいいと思ったりしなかったのですが、最近スーパーカブC125の良さが認められるようになったのと同じように、自分もオジサンになってからEXのデザインの良さがわかるようになりましたね。
EXの特徴である、スポークホイールのハブの造りもカッコいいです。スタイリングに関しては、ステッププレートとフロントディスクのサポート部のデザインが自分の好みではないですが、あえて粗探ししたくなるほどスタイリング全体のまとまりは良いです。
ロングラン研究所では、2018年にモデルチェンジを受けた1100RSを取り上げて試乗しましたが、2017年に試乗した初期のRSに比べて、前後17インチホイールのハンドリングが向上していたのが強く印象に残りました。でも今回峠道でEXのファイナルエディションを試乗してみて、やっぱりEXの前後18インチホイールの走りの方が自分の好みだなぁと思いました。
EXはRSよりもキャスター角が1度寝てて、トレール量も大きくなっています。そしてオフセットも結構大きくとっているので、コーナーではハンドルがギューっと切れていく感じはあります。ですが、その切れていくときに、切れる量こそ多いのですが舵が入らないというか、バンク角なりに曲がっていくイメージです。