まとめ:オートバイ編集部
DAX HONDA ST50(1969年)

DAX HONDA ST50(1969)
総排気量:49cc
エンジン形式:空冷4ストOHC単気筒
車両重量:64kg
たくさんの派生モデルを生んだ後世に残る名車
1970年代、レジャーバイクに注力していたホンダは多くの個性的なモデルを世に送り出したが、今も世界中で愛されるモデルのひとつがダックス。1967年に登場したモンキーに続くかたちで1969年に誕生、当初はフロントまわりを外して車載することも可能な、モンキーに近いコンセプトだったが、その後の大人気を決定づけたのがユニークなT字型のプレスバックボーンフレームの採用だった。
通常のバイクとは大きく違う胴長のフォルムと、犬種のダックスフンドにちなんだペットネームがファンの心をつかみ、ダックスは世界的なヒットモデルへと成長。自動遠心クラッチつきのみだったミッションにマニュアル仕様が登場し、スクランブラースタイルも追加されるなど、最盛期は同時期に4つのバリエーションが展開されるヒット作となったのである。

犬のダックスフンドを思わせる、胴長短足の愛らしいスタイルから付いた「ダックス」の名は、50年以上にわたって愛されていく。

モンキーでもおなじみ、49cc空冷OHCシングルは4.5PSを発揮。ミッションは自動遠心クラッチ付きの3速だった。

初代のマフラーはコンパクトなサイレンサーを水平に配置したダウンタイプ。後に定番となるアップマフラー仕様が登場する。

胴長のフォルムが多くのライダーに愛された、T字型のプレスフレーム。初期型はホンダロゴは立体バッジを採用していた。

四輪のトランクに積んでレジャーに出かけることも想定されており、当初ハンドルは折り畳み式で、フロントまわりも取り外し可能だった。

フロントタイヤを包み込む、深い形状のフロントフェンダーを採用。当時は「カブトフェンダー」と呼ばれ親しまれた。

タックロールの入った、肉厚で座り心地の良さそうなシート。鋲打ちも施された、高級感のある仕上がりが特徴だった。
DAX HONDA ST50/70 EXPORT(1969年)

ダックスのイメージを決定づけたモデル。初代登場からほどなくして発売されたエクスポートは、サイドアップマフラーとアップフェンダーを装備したバージョンで、ワイルドなスクランブラー風スタイルが高い人気を博した。以降、ダックスは多彩なバリエーションを展開するロングセラーとなる。
MIGHTY DAX HONDA ST90(1972年)

89ccのSOHCエンジンをプレスバックボーンフレームに搭載、前後ホイールを14インチとし、ストロークの長い足回りを組み合わせた本格トレール仕様。
NAUTY DAX HONDA CY90(1973年)

同じダックスの名でも、こちらはCB50系の「タテ型」エンジンをダイヤモンドフレームに搭載する全くの別機種。ファットなバルーンタイヤで強烈な印象を残した。
DAX HONDA ST50/70-Ⅵ(1978年)

好みに応じてスタイルを変えられる可動式フロントフェンダーを採用。6型は自動遠心クラッチ採用の3速ミッションで、メーターがヘッドライトケース一体式。
DAX HONDA ST50/70-Ⅶ(1978年)

6型と同時に登場した7型は4速マニュアルミッションを採用。メーターは別体式とされ、オイルダンパー式フロントフォークやエンジンガードも装備した。
DAX HONDA ST50-C/M(1979年)
バックレスト一体型のヒップアップシートやエイプハンガー風のハンドルを採用し、アメリカン然としたルックスが特徴だった。C型は自動遠心3速、M型はマニュアル4速。

DAX(1995年)

ファンの声に応えて復活。初代へのオマージュで折り畳み式ハンドルを採用、大人気だった2型のカラーグラフィックをまとった、集大成とも言える内容だった。
DAX125(2022年)

Honda Dax125
総排気量:123cc
エンジン形式:空冷4ストOHC2バルブ単気筒
シート高:775mm
車両重量:107kg
発売日:2022年7月21日(2022年6月17日にホンダは当面発売を延期すると発表)
税込価格:44万円
そして2022年、再びダックス・ブランドは復活を果たす。排気量は123ccとなり、実用性の高さも魅力だ。詳しくはこちら。
まとめ:オートバイ編集部