文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/写真:南 孝幸
ヤマハ「XSR900」ライディングポジション・足つき性
シート高:810mm
ライダーの身長・体重:176cm・68kg

サスがよく動くので快適に走るが、シートが硬く、乗り心地を少しスポイルしている。足を出すときにもこのシートの角が気になる。ライポジは自然な前傾度でホールド性もよく走りを選ばない。ライダーと車格やスタイルのバランスがいいのも魅力。
ヤマハ「XSR900」各部装備・ディテール解説

レトロテイストながら、クルーズコントロールも装備するなど、中身は最新。往年の名車をオマージュすることで、個性につながるエッセンスとして独自の魅力を演出している。

ストロークアップで排気量を888ccまで拡大。コンパクトな燃焼室による燃焼効率向上でトルクを増強、最高出力も119PSにアップ。

シフトアップ、シフトダウンの双方向に対応するクイックシフトシステムも標準装備。アシスト&スリッパークラッチも標準装備している。

エンジン後方に収まるマフラー。マスの集中化を狙ったデザインで、サイドへの張り出しがないスマートなスタイルにも貢献。

軽量で強度にも優れたスピンフォージドホイールを採用。ブレーキはラジアルマウントの4ポットキャリパー、ローター径はΦ298mm。

アルミ製のスイングアームは、先代XSRよりも55mm長いボックス構造のもの。ホイールベースは新型MT-09より65mm長い。

ヘッドライトとウインカーはLED。オーソドックスなフロントマスクのイメージは、先代のXSRから継承されたものだ。

3.5インチTFT液晶メーターパネルを採用。6軸IMUの導入で、トラコン、スライドコントロール、リフトコントロールなども備える。

今回からバーエンドミラーを採用。先代のXSRから受け継がれるクラシカルなカフェレーサー的イメージを継承している。

新型で大きくデザインが変わったシートは、1980年代のスポーツバイクのテールカウルのようにも見える独特な形状だ。

シート自体がテールカウルを兼ねる構造なので、シートを外すとそのままシートレールが顔を出す。収納スペースは実質ない。

折り畳み式のタンデムステップはステーごと格納できるタイプ。ヘルメットホルダーを標準装備するのがありがたい。

シングルシート風の角ばったテール周りの後端にテールランプを埋め込んだ、先代XSRとは印象が大きく異なるテールまわり。
ヤマハ「XSR900」公式動画
【欧州の公式動画】2022 Yamaha XSR900 - Legend Reborn
www.youtube.com【公式動画】ヤマハ発動機 新型XSR900 デザイン開発思想
www.youtube.comヤマハ「XSR900」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2155×790×1155mm |
ホイールベース | 1495mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 810mm |
車両重量 | 193kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列3気筒 |
総排気量 | 888cc |
ボア×ストローク | 78.0×62.0mm |
圧縮比 | 11.5 |
最高出力 | 88kW(120PS)/10000rpm |
最大トルク | 93N・m(9.5kgf・m)/7000rpm |
燃料タンク容量 | 14L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 25゜ |
トレール量 | 108mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17M/C (58W)・180/55ZR17M/C (73W) |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 121万円(消費税10%込) |
文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/写真:南 孝幸