まとめ:RIDE編集部
ホンダ「C100」(1958年)
未来を感じさせる二輪革命、日本生まれの新コミューター誕生
本田宗一郎が中心となり開発された初代スーパーカブC100。敢えてコスト高の4ストロークエンジンを搭載。最高出力4.5PS、最高速70km/hのスペックは当時として異例だった。さらに、自動遠心クラッチを備えることで初心者でもすぐ乗りこなすことができ、フルカバードで泥はねから足下を守る実用性も兼ね備えるなど、あらゆる面で当時の常識を覆す仕上がり。
エンジン種類 | 空冷4サイクル単気筒OHV |
排気量 | 49cc |
最高出力 | 4.5PS / 9500rpm |
最大トルク | 0.33kgf・m / 8000rpm |
最高速度 | 70km/h |
車両重量 | 55kg |
フレーム形式 | 鋼板プレス連結 |
サスペンション(前) | リーディングボトムリンク |
サスペンション(後) | スイングアーム |
当時価格 | 5万5000円 |
ホンダ「C102」(1960年)
より利便性を高めるために1960年に追加されたのがセルスターターを標準装備したC102。しかし、当時のバッテリーは耐久性がなく、その後、キックスターターが追加装備された。当時販売価格は6万2000円。
ホンダ「CA100」(1962年)
二人乗り可能なタンデムシート&タンデムステップを追加したアメリカ輸出モデル。後述の「スーパーカブ50 60周年アニバーサリー」のデザインモチーフとなった。
ホンダ「スーパーカブC50」(1966年)
発売から8年、すでにカブの生産累計台数は400万台を超えていた。初のフルモデルチェンジで第2世代となったC50は、静寂性と耐久性を向上させるためOHCエンジンを採用。デザインも今につながる基礎となった。
ホンダ「スーパーカブデラックスC50DX」(1971年)
ポジションライトとサイドリフレクターに加えて、前後輪どちらの制動でも点灯するブレーキランプを装備。ハンドル、スイッチ類、シート、ステップなど、人間工学にかなった扱いやすく疲れない設計となっている。
ホンダ「スーパーカブC50」(1978年)
昭和54年(1979年)騒音規制に対応すると共に、低中速トルクを向上した他、細部の改良で一層使いやすくなった。C50の他、C50M、C50DXをラインアップしている。
ホンダ「スーパーカブC50スタンダード」(1981年)
「エコノパワーエンジン」というキーワードでスーパーカブ50のエンジンはリッター当り105kmという超低燃費を実現。すでに海外80カ国で広く愛され、前年で生産累計台数は1350万台を超えている。
ホンダ「スーパーカブ50スーパーデラックス」(1982年)
角目ヘッドライトに角型ウインカーの特徴的なデザインに、スーパーカブ50史上最強の5.5馬力を誇るスーパー・デラックスが登場。その他、スタンダード、DXもラインアップした。
ホンダ「スーパーカブ50スーパーカスタム」(1983年)
カブの超低燃費化への追求は留まることを知らず、1983年登場のスーパーカスタムでリッター180kmを達成する。セル付きとセルなしモデルをラインアップした。
ホンダ「スーパーカブ50デラックス」(1983年)
マイナーチェンジでエンジンの改良を行い、燃費を向上。最高出力、最大トルク共にアップした。ラインアップはスタンダード、デラックス、Pタイプの3タイプ。
ホンダ「スーパーカブ50スーパーカスタム」(1983年)
10月よりリリースされたスーパーカブ50シリーズは、中・低速域での取り回し性能をより向上。スーパーカスタムにはアンチリフト機構をボトムリンクに装着し、安定性の向上を図った。
ホンダ「スーパーカブ50スタンダード」(1986年)
全グレードに12VのMFバッテリー、ハロゲンヘッドライト、キー付きタンクキャップ、大型リアキャリアを採用。スタンダードのほか、デラックス、ビジネスをラインアップする。
ホンダ「スーパーカブカスタム30周年記念特別仕様車」(1988年)
スーパーカブが誕生して30周年を迎え、記念モデルを発売(16万5000円)。角型ボディのカスタムをベースに特別色(パールセーレンブルー)にゴールドの専用記念エンブレムやスペシャルキーなどを装備。
ホンダ「スーパーカブ50ビジネス」(1991年)
スタンダードとビジネスには燃料計が追加され、全車に鍛造ブレーキペダルを採用しエンブレム、グラフィックは変更された。サイドカバーはホワイトとなった。
ホンダ「スーパーカブ50カスタム」(1993年)
エンブレムの色合いが変更された1993年モデル。スペック上、燃費が悪くなったとされているが、写真のカスタムでリッター160km、スタンダード、デラックスでリッター135kmを誇る。
ホンダ「スーパーカブ50スタンダード」(1995年)
全グレードのシート底板の材質をスチールから樹脂製とすることで防錆化するとともに、センタースタンドの形状を変更して、スタンド掛けが容易になった。スタンダードは車体色の変更も。
ホンダ「スーパーカブ50デラックス」(1996年)
パンクの防止に優れた効果を発揮する「TUFFUPチューブ」を全グレードで標準装備。この年の10月には、発売以来の生産累計台数が2500万台以上となった。
ホンダ「スーパーカブ50」6タイプ(1998年)
マイナーチェンジとなったこの年、全タイプにマフラーガードを新採用し、スタンダードのみカラーチェンジとなった。スーパーカブ50は全部で4タイプ、プレスカブは2タイプと、50ccモデルだけで6タイプ。
スーパーカブ50スタンダード
スーパーカブ50デラックス
スーパーカブ50ビジネス
スーパーカブ50カスタム
プレスカブ50スタンダード
プレスカブ50デラックス
ホンダ「スーパーカブ50スタンダード」(1999年)
キャブレターセッティングの変更とブローバイガス還元装置を採用することで排出ガス規制に適合させたモデル。スタンダードの他に、デラックス、カスタムがラインアップする。
ホンダ「スーパーカブ50スタンダード」(2001年)
1997年から発売され人気となっていた14インチ採用のリトルカブに採用している同系統の2タイプ、プラズマイエロー、ブーンシルバーメタリックが新色として追加となった。
ホンダ「スーパーカブ50」5タイプ(2002年)
最後のキャブレター仕様となったのが2002年から販売されていたモデル。前年に追加されたカラーはストリート仕様としてラインアップ。トップカバーエンブレム、ボディステッカーを一新、盗難抑止システムとして別売の「アラームキット」(ホンダアクセス製)が装着できるプレワイヤリングを新たに装備している。
スーパーカブ50ストリート仕様
スーパーカブ50スタンダード
スーパーカブ50デラックス
スーパーカブ50カスタム
プレスカブ50スタンダード
ホンダ「スーパーカブ50」5タイプ(2007年)
2002年モデルからカラーチェンジすらない状態が続いていたが、2007年モデルで大幅な変更がされた。電子制御燃料噴射システム、PGM-FIの採用だ。バリエーションは大型のリアキャリアを装備したスタンダードと、フロントにもキャリアを装備したデラックス、始動に便利なセルフ式(キック式併用)を採用したカスタムの3タイプとなった。プレスカブはスタンダードとグリップヒーターを装備したデラックスの2タイプ。
スーパーカブ50スタンダード
スーパーカブ50デラックス
スーパーカブ50カスタム
プレスカブ50スタンダード
プレスカブ50デラックス
ホンダ「スーパーカブ50」「リトルカブ」50周年スペシャル(2008年)
誕生50周年を記念して発売された限定モデル!
ついに生誕50周年を迎えたスーパーカブ。記念モデルとして、特別なカラーリングを施した、スーパーカブ50・50周年スペシャルとリトルカブ・50周年スペシャルが受注期間限定モデルとして登場した。スーパーカブ50・50周年スペシャルは、ボディカラーに専用色の漆黒のグラファイトブラック、リトルカブ・50周年スペシャルは、ボディカラーに鮮やかな色調の専用色パールコーラルリーフブルーを採用している。
スーパーカブ50 50周年スペシャル
リトルカブ50周年スペシャル
1997年に登場した14インチ仕様のリトルカブ
前後ホイールを17インチから14インチへと小径化し、シート高は30mmダウンのバリエーションモデルがリトルカブ。初登場は1997年だ。写真のリトルカブはホンダの2輪車総生産累計1億台達成記念車として保管されたもの。記念モデルなどは発売されなかった。
ホンダ「スーパーカブ50」(2012年)
「ニューベーシックカブ」を開発コンセプトにフルモデルチェンジとなったスーパーカブ50。伝統的でオリジナリティーのあるスタイリングをベースに、シンプル、フレンドリー、質実を表現した“丸みのある四角”をテーマとしたスタイリングになった。しかし、その丸四角いスタイリングと、生産を全て中国に移管したことに否定的な意見も集めることとなってしまった。
ホンダ「スーパーカブ50プロ」(2012年)
フルモデルチェンジしたスーパーカブ50をベースに、新聞配達や宅配用途で求められる、取り回しの良い車体サイズや優れた積載性を備えたビジネスモデルとして開発。小径14インチタイヤ、フレームマウントの大型フロントバスケットと、大型リアキャリアが大きな特徴。
ホンダ「スーパーカブ50」(2017年)
2012年のフルモデルチェンジから5年後、生産拠点を中国から日本の熊本製作所に移管して、フルモデルチェンジ前の長年愛されてきた滑らかな曲面で構成された外観デザインに一新。ボディ両サイドには取り外し可能なサイドカバーの他、丸型LEDヘッドライトも採用された。
ホンダ「スーパーカブ50 60周年アニバーサリー」(2018年)
モチーフは米国で話題を呼んだ広告に描かれたイメージイラスト
スーパーカブ50・60周年アニバーサリーは、1963年に米国で展開され話題を呼んだ「ナイセスト・ピープル・キャンペーン」広告に描かれたイメージイラストをモチーフにしたマグナレッドで登場。ツートーン仕様のシートやブラック塗装のリアキャリアの他、スーパーカブ誕生60周年の記念エンブレムをサイドカバーとキーにそれぞれ採用している。
ホンダ「スーパーカブ50『天気の子』ver.」(2020年)
2019年7月に公開された、新海誠監督の大ヒットアニメーション映画『天気の子』の劇中に登場するスーパーカブのカラーリングを再現した「スーパーカブ50・『天気の子』ver.」が受注期間限定で販売。Honda GO BIKE RENTALでレンタル専用車両として用意したところ話題となり、販売されることとなった。
ホンダ「スーパーカブ50」(2022年)
カラーバリエーションが変更された最新モデルのスーパーカブ50。マフラープロテクターとリアキャリアをブラックに変更された。
主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 1860×695×1040mm |
ホイールベース | 1210mm |
最低地上高 | 135mm |
シート高 | 735mm |
車両重量 | 96kg |
エンジン形式 | 空冷4ストOHC2バルブ単気筒 |
総排気量 | 49cc |
ボア×ストローク | 37.8×44.0mm |
圧縮比 | 10.0 |
最高出力 | 2.7kW(3.7PS)/7500rpm |
最大トルク | 3.8N・m(0.39kgf-m)/5500rpm |
燃料タンク容量 | 4.3L |
変速機形式 | 4速リターン |
キャスター角 | 26゜30' |
トレール量 | 72mm |
タイヤサイズ(前・後) | 60/100-17M/C 33P・60/100-17M/C 33P |
ブレーキ形式(前・後) | ドラム・ドラム |
メーカー希望小売価格 | 24万7500円(消費税10%込) |
まとめ:RIDE編集部