スウェーデンの高級2輪EVメーカー「CAKE」は、EICMA2022に新型オフロード車の「Bukk Ltd」を展示しています。このモデルは限定車(50台)であり、すでに11月8日より販売が開始されています。ちなみに「バク」という名はゴットランド島の古代語で、「雷雲」を意味するものです。
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事は「ロレンス」で2022年11月10日に公開されたものを一部編集し転載しています。

CAKE製電動オフロードの最強仕様!!

EV専業メーカーであり、すでに多くのEVを市場に届けた実績があるCAKEは、EICMA2022開催日(11月10〜13日)直前の8日より販売を開始した「Bukk Ltd」を、ショーの目玉モデルとして展示しました。

画像: EICMA2022会場に展示された50台限定の「Bukk Ltd」。フレームはアルミニウム合金(6061)の押出材と鍛造材から構成されています。 www.eicma.it

EICMA2022会場に展示された50台限定の「Bukk Ltd」。フレームはアルミニウム合金(6061)の押出材と鍛造材から構成されています。

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Bukk Ltdはこれまでのオフロードモデルのフラッグシップモデルだった、「カルク OR」の69kgより重い85kgの重量ですが、最高出力はカルク ORの11kWに対して16kWに増強されており、最高速度も10km/h速い100km/hとなっています。

画像: CAKEのレーシングカラーに彩られたBukk Ltdは、おそらく今後CAKEが主催する電動車ワンメイク&ジェンダーニュートラルなレースシリーズ、「ワールドレース」の主戦モデルになると思われます。 ridecake.com

CAKEのレーシングカラーに彩られたBukk Ltdは、おそらく今後CAKEが主催する電動車ワンメイク&ジェンダーニュートラルなレースシリーズ、「ワールドレース」の主戦モデルになると思われます。

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バッテリーはカルク ORの51.8V(50Ah / 2.6kWh)に対し、新開発の72V(40Ah / 2.9kWh)を採用することで高電圧化しており、420Nmというトルク(ホイール軸)を発生させています。カルク ORが280Nmであることから、Bukk Ltdがどれだけトルクフルであるかは、容易に想像ができるでしょう。なおバッテリーの重量は21kgに抑えられており、トップクラスのエネルギー密度によりオフロード車作りで大事な、車重増を最小限にとどめています。

バッテリー充電方法は、米国の110Vと欧州などの220Vコンセントに対応。1.5時間で0〜80%、2.5時間で最大100%まで充電することができます。工具を使うことなく、バッテリーを取り外すことができるのも、その特徴のひとつでしょう。

デリバリーは2023年3月から、を予定。

Bukk Ltdの走行時間および航続距離は、選択する走行モードで変化します。「ライドモード1」では速度が45km/hに制限され、3〜4時間の走行可能。「ライドモート2」はエンデューロまたはトレール走行想定で1〜2時間。レース想定の最強「ライドモード3」は最大トルクと最高速度を引き出せますが、走行時間は最大1時間となります。

これら3の用意されたライドモードはカルク ORにも採用されていますが、Bukk Ltdには「ライドモードC」も採用されています。このモードを選択すれば速度、トルク、加速曲線、スロットルレスポンスをユーザー好みに設定することが可能です。

画像: 電動スポーツバイクのストロングポイントである電子制御は、走行モードのほかにブレーキモードを用意。「1」はモーターブレーキなし、「2」は回生による中間モーターブレーキ、そして「3」は回生によるハードモーターブレーキ・・・というふうに、好みやシチュエーションに合わせた選択が可能です。 ridecake.com

電動スポーツバイクのストロングポイントである電子制御は、走行モードのほかにブレーキモードを用意。「1」はモーターブレーキなし、「2」は回生による中間モーターブレーキ、そして「3」は回生によるハードモーターブレーキ・・・というふうに、好みやシチュエーションに合わせた選択が可能です。

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タイヤサイズはフロント70/100-19、リア3.00-18。リアショックにはBukk Ltd様にカスタマイズされたオーリンズS46(トラベル量297mm)を採用しています。

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画像: フロントフォークには、WP製のアウター43mm径・コーンバルブエアフォークを採用。トラベル量は278mmで、サスペンションのグレードはカルク ORよりもはるかにアップされています。 ridecake.com

フロントフォークには、WP製のアウター43mm径・コーンバルブエアフォークを採用。トラベル量は278mmで、サスペンションのグレードはカルク ORよりもはるかにアップされています。

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画像: 車体側面の「01/50」は、このEICMA2022展示車両が、50台限定の最初の1台であることを示しています。 www.eicma.it

車体側面の「01/50」は、このEICMA2022展示車両が、50台限定の最初の1台であることを示しています。

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Bukk Ltdは11月8日から販売が開始されており、公式ウェブサイト経由で14,970ドル≒210万5,500円、または14,970ユーロ≒216万円のプライスで購入できます。最近のドル高により、1ユーロと1ドルがほぼ同じ価値になっているので、ドル・ユーロともに「14,970」という額面になっているわけです・・・。

そのデリバリーは2023年3月から・・・とアナウンスされていますが、車体側面に記されるシリアル番号が「50/50」に達するのはいつになるのでしょうか? 先日、高機能スポーツウェア業界の老舗である株式会社ゴールドウインが、日本におけるCAKE販売のパートナーシップを結んだニュースをお伝えしましたが、同社の日本におけるCAKE製品予約受付は春頃開始の予定なので、タイミング的には日本からBukk Ltdを予約するのは難しいかもしれません・・・?

もっとも限定版を売り切ったあとは、通常版のBukkがラインアップされることになるでしょう。通常版Bukkの日本上陸を、期待したいですね!

画像: 【公式動画】CAKE - Bukk Limited Edition - Launch 2022 www.youtube.com

【公式動画】CAKE - Bukk Limited Edition - Launch 2022

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文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)

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