文:小松信夫
世界中のどこよりもスズキ×ヨシムラの組み合わせが浸透している?
ボーッと海外のメーカー公式ウェブサイトを見ていたら、北欧はデンマークのスズキが販売してるラインナップに、他の国では見られない独自のモデルがありました。ロードスポーツの多くに、なんでか知らないけど「ヨシムラ」バージョンが用意されてるのですよ。
えー、まずは最高峰のスーパースポーツである「GSX-R1000」ベースの「GSX-R1000ヨシムラ」。写真のブラックだけでなく、2020年に出たスズキ100周年記念特別色タイプのもありますね。
唯一無二のスタイルを現代に復活させた「カタナ」にも「カタナ ヨシムラ」が。このボディカラーなんで、今年マイナーチェンジしたモデルがベースね。
さらに2021年フルモデルチェンジしてスタイルを一新、電子制御も装備して進化したスーパーネイキッド「GSX-S1000」がベースになった「GSX-S1000ヨシムラ」も。ヨーロッパの免許制度に合わせて最高出力を制限した「GSX-S950」ベースの「GSX-S950ヨシムラ」まで用意。
それでもって、ミドルサイズのネイキッドスポーツとして根強い人気の「SV650」と、セパハンやビキニカウルでカフェ風スタイルとなった「SV650X AM3」にも、それぞれ「SV650ヨシムラ」「SV650 AM3ヨシムラ」が存在しているのです。一体なんなんだろう、コレは。
最近ヨーロッパのスズキで「ヨシムラ」絡みのモデルといえば、イタリア・スズキが2021年の世界耐久選手権を SERTヨシムラ・チームがチャンピオン獲得したのを記念し、イタリア・スズキが出した限定モデル「GSX-S1000ヨシムラ・SERT・モチュールエディション」があったけど。これはレーサーをイメージさせる派手なボディカラーで、一部外装パーツも変更されてたりして、結構手が込んだモデルだった。
対してデンマークの「ヨシムラ」モデル群は、ボディカラーはスタンダードのまま。基本的にヨシムラ製のスリップオンマフラーが標準装備されてるのが特徴。プラスして、ナンバープレートホルダーとか、レバーガードとかもヨシムラ製にしてたりもするけど、基本的にスタイルはほぼノーマル。あと、通常モデルの3年保証に対して、「ヨシムラ」モデルは5年保証だったりする。案外それがウリなのかも。
しかし、この「ヨシムラ」モデルがあるのは、調べた限りデンマークだけ。少なくともヨーロッパでは他に存在しない。もちろんヨシムラの人気は世界的ではあるんだけど、デンマークは特に熱烈にヨシムラが支持されてる…とは聞いたことないけどなぁ。
ところで、この「ヨシムラ」モデル、上で紹介したモデルに加えてあと2モデルありまして。それが日本でも近年人気の125ccスポーツの「GSX-R125」と…。
そのネイキッドバージョンの「GSX-S125」でございます。でもね、画像を見てもらうと一目瞭然ですがぁ、この125ccモデルたちはヨシムラ製マフラーが装着されてない。マフラー、ノーマルじゃないか! だから一見するとスタンダードモデルと見分けが付かない。
一体ナニが違うん? と調べてみるとヨシムラ製ラジエターガードが装着されてるらしいんだけど、この画像では見えないよ。しかし、ちょっと寂しいなぁ、対応するヨシムラのスリップオンマフラーはあるのに。さすがに元々の値段の安い125ccで、ヨシムラ管標準装備は厳しいのかのぅ。
文:小松信夫