最近ではZ900RSに専用のZ1外装の販売など、コスプレ(外装変更)でクラシックスタイルを楽しむカスタムを提案するドレミコレクション。そのルーツとなったゼファー向け製品群の今は?
※本企画はHeritage&Legends 2021年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

750/400外装は好調、1100は新提案が要る?

「ゼファーシリーズのパーツについては、相変わらず750/400を中心によく動いていますよ」

ゼファー1100/750/400のシリーズ3モデルに対して、80’sカワサキZシリーズの雰囲気を楽しむレプリカ外装を筆頭に、チューニング/メンテナンスパーツを数多く扱う、岡山・倉敷市のドレミコレクション。同社代表の武 浩さんは、最近の動向をそう話し始める。

「どちらも特に売れるのは外装パーツ。ノーマルタンクは色褪せや錆びが出ていることはもちろん、何かの拍子でへこみを作ったり……。純正品は廃番となっていますし、いずれもデビューから20年以上が経っていますから、例え良質な中古品を入手したとしても、すぐに似たような状態になる。それならいっそ、ドレミの新品に変えてしまえば、というのが底流にはあるのでしょう。Z2スタイルにすればより流麗になるし、FXスタイルなら一気にイメージが変わって、リフレッシュ感も高まる。直近の話をすると、販売比率ではFXスタイルが圧倒的ですね。

画像: ▲ZEPHYR400/χ “FX STYLE”/こちらはゼファー400にオリジナルペイントを施した装着例。Z400FX各型式(E1〜E4各色。グランプリカラーもある!)に準じた塗装済み外装セットはシートチョイスも含めて、22万1100円〜25万9600円の価格帯でラインナップ。

▲ZEPHYR400/χ “FX STYLE”/こちらはゼファー400にオリジナルペイントを施した装着例。Z400FX各型式(E1〜E4各色。グランプリカラーもある!)に準じた塗装済み外装セットはシートチョイスも含めて、22万1100円〜25万9600円の価格帯でラインナップ。

750/400で言えば、シートもよく動きますよ。樹脂製表皮が経年劣化で破けている例は多いですからね。まあ、先のFXスタイルにする場合にはシートも一緒に交換しなければなりませんから、それも上乗せになっている。

そして最近、ちょっと気になっているのは、400用のめっきフェンダーがよく動いていること。これもFXスタイルにするなら、一緒に交換したいパーツではあるのですが、それにしても多い……。ひょっとしたら、本家となるZ400FX系のユーザーも買ってくれているのかもしれません。同系はフォークスパンも狭いですから、もちろん、そのまま付くはずがない。無理矢理曲げて付けちゃってるのかな。そんなに需要があるなら、Z400FX用もちゃんと寸法出しして作ってもいいかも、って思うぐらいです(笑)

一方で、そんな750/400に比べると、1100のZ2スタイル外装はちょっと落ち着き気味ですね。皆さん、大事に乗っていらっしゃるから、外装のニーズは少ないのかな、と感じます。今は先の通り、750/400の外装がよく売れていますから生産もそちらが先出しになっていて、その合間に作る1100用は案内を出すとすぐに捌ける、そんな品薄状態が続いてはいるのですが。

ただし、1100には750/400にあるFXスタイルのような角型外装はまだ用意していません。ひょっとしたら、Z1000Mk.IIやZ1000Rルックの外装を開発したら、そこにニーズが生まれるのかなと考えています」

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ゼファーはゼファー! ちょうど良さで人気獲得

このように1100/750/400のマーケットを俯瞰する武さんだが、今のゼファーの立ち位置をどう捉えているのだろうか。

画像: ▲ドレミコレクション代表、武 浩さん。取材の最中も「1100はローソンレプリカの方がカッコいいかな」とアイデアは次々と湧き出す。次作にも期待大!

▲ドレミコレクション代表、武 浩さん。取材の最中も「1100はローソンレプリカの方がカッコいいかな」とアイデアは次々と湧き出す。次作にも期待大!

「カワサキが好きという前提に立って考えると、名車と言われるZがあって、後にはZRXやZ900RSもある。そんな中で、敢えてゼファーに乗るユーザーは『ゼファーが大好き』だから。もちろん今となっては『Zのレプリカ』なんて言われることもないし、ゼファーはゼファーとして最後の空冷エンジン搭載車という立ち位置がある。Z2やFXスタイルの外装を買ってくださっている皆さんは、Z2やFX自体に憧れているわけではなくて、それらのスタイルが格好いいと思って使ってくれているんだと思います。そう、1100についても4本マフラーは売れているのですが、それにしたってZっぽくしたいというよりは、他のゼファーと違うドレスアップ効果を狙ってのことでしょう。

そしてそれはゼファーに『乗ること』が前提。ルーツバイクのZ2やZ750FXはご存じの通り今や高価で、投資目的で手元に置いたり、古くから乗っている人だって年を重ねてだんだんしんどくなる=乗らなくなっている。一方のゼファーはまだまだ現役バイクで、乗ってなんぼ! って人たちが持っている。年齢もそこそこで、ZやZ900RSの長所短所も分かっている。排気量問わず、ゼファーを自分にちょうど良いバイクとして選んでいるんだと思います」

古すぎず、新しすぎない……。オーセンティックでいて、今のバイクにつながる立ち位置にあるゼファー・シリーズは、この先もまだまだファンを獲得し続けるはずです、と武さんは結んでくれた。

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ゼファーのイメージを大きく変える角デザインのFXスタイルが人気!/DOREMI COLLECTION ZEPHYR750“FX STYLE”

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ドレミコレクション製ゼファー750用FX Style外装セット装着例。カラーは写真の赤のほか紺色も選べる。

画像1: ゼファーのイメージを大きく変える角デザインのFXスタイルが人気!/DOREMI COLLECTION ZEPHYR750“FX STYLE”
画像2: ゼファーのイメージを大きく変える角デザインのFXスタイルが人気!/DOREMI COLLECTION ZEPHYR750“FX STYLE”
画像3: ゼファーのイメージを大きく変える角デザインのFXスタイルが人気!/DOREMI COLLECTION ZEPHYR750“FX STYLE”

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ゼファー750用FX Style外装セットは、スチールタンク/ABS製左右サイドカバー/シートAssy/ABSテールカウル/FXタイプテールランプ/フェンダーレスKit/テールカウル用リフレクター/FXタンクキャップで構成される。カラーは写真の赤のほか紺色、シートは写真のSTDタイプのほかタックロールタイプも選べて、塗装済み品セットは各27万2800円。ペイントベースとなる無塗装品のセットは19万8000円。フューエルコックとフューエルゲージセンサーはSTDを移植使用。フロントフェンダー、各エンブレムと前後ホイールは別売品。テールカウル内には小物入れも追加されてユーティリティ性も向上する。

取材協力:ドレミコレクション

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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