大幅な軽量化と新設計フレーム、熟成のDOHCエンジンを引っ提げて2020年に登場したCRF250L。スタンダードとロングストローク仕様の〈s〉をラインアップ。この記事では〈s〉仕様車のインプレッションをお届けする。
文:横田和彦、オートバイ編集部/写真:赤松 孝

ホンダ「CRF250L〈s〉」インプレ(横田和彦)

画像: Honda CRF250L〈s〉 2023年モデル 総排気量:249cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 シート高:880mm(CRF250Lは830mm) 車両重量:141kg 発売日:2023年1月26日 税込価格:62万1500円

Honda CRF250L〈s〉
2023年モデル

総排気量:249cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
シート高:880mm(CRF250Lは830mm)
車両重量:141kg

発売日:2023年1月26日
税込価格:62万1500円

ホンダの“本気”が随所に詰まったクラス最強トレール!

鮮やかなエクストリームレッドのボディがまぶしいCRF250L〈s〉。2020年にフルモデルチェンジを敢行したときに採用された、小顔のフェイスデザインやモトクロスマシンを彷彿させるシャープなボディラインは文句なくカッコイイ。

2023年モデルはナックルガードが標準装備となるが、そのナックルガード、実はCRF250ラリーと共用で、下部にスリットが設けられている。単に防風効果を高めるだけではなく、高速走行時の操安性に影響を与えない設計で、ダカールラリーを走破したマシンからのフィードバックなのだそうだ。

その他、最新の排出ガス規制に適合させるなどエンジンまわりに変更を受け型式が変わっているが、最高出力や最大トルクはそのまま。もともとはロードバイク用だった水冷・DOHC単気筒エンジンだが、2020年のフルモデルチェンジの際、吸排気系を中心にチューニング、低中回転域でのトルク特性を見直している。

これはオフロードでのフィーリング向上を狙ってのことだが、同じような回転域を使う市街地走行にも恩恵があった。その優れた特性は最新モデルにも引き継がれていて、信号からのスタートダッシュや交通の流れに乗ることなどがストレスなく行える。

画像: ホンダ「CRF250L〈s〉」インプレ(横田和彦)

今回試乗したのは前後サスペンションのストロークが長く設定された〈s〉。オフロードでの走りを重視したセッティングだが、ストリートでも違和感がない挙動をみせる。特にコーナーでは大径フロントタイヤが大回りすることなく自然なラインを描いてくれることに感心。またバンクさせても接地感が薄れないので、精神的にも安心してコーナーリングできる。デュアルパーパスとしてのバランスのいい仕上がりを体感できた。

アシスト&スリッパークラッチによるクラッチレバー操作の軽さや、ダート走行時にリアだけ解除できるABSシステムなど、オン/オフロードを問わず走りを満喫するための装備も充実。現在販売されている国内外のデュアルパーパスの中でもトップレベルの完成度を持っているといえよう。

初代CRF250Lが持っていた高いオンロード性能はそのまま、オフロード性能を磨き上げたCRF250L〈s〉は、多くのライダーに「走る道を選ばない自由さ」を体験させてくれる存在。コストパフォーマンスも含め価値ある1台だと思う。

ホンダ「CRF250L」「CRF250L〈s〉」カラーバリエーション

CRF250L(スウィフトグレー)

CRF250L〈s〉(エクストリームレッド)

画像: ホンダ「CRF250L」「CRF250L〈s〉」カラーバリエーション

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  • 画像3: ホンダ「CRF250L〈s〉」インプレ(2023年)シート高880mm、脚長仕様の〈s〉で街中からオフロードまで走ってみた!
    CRF250L スウィフトグレー
  • 画像4: ホンダ「CRF250L〈s〉」インプレ(2023年)シート高880mm、脚長仕様の〈s〉で街中からオフロードまで走ってみた!
    CRF250L〈s〉 エクストリームレッド
  • 画像5: ホンダ「CRF250L〈s〉」インプレ(2023年)シート高880mm、脚長仕様の〈s〉で街中からオフロードまで走ってみた!
    CRF250L スウィフトグレー
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  • 画像6: ホンダ「CRF250L〈s〉」インプレ(2023年)シート高880mm、脚長仕様の〈s〉で街中からオフロードまで走ってみた!
    CRF250L〈s〉 エクストリームレッド
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