1991年の東京モーターショーに突如として登場し大きなインパクトを残したCB1000SF。モーターショーからほぼ1年後にいよいよ市販が開始された。それは、期待にたがわぬホンダCBだった。
文:オートバイ編集部/写真:赤松 孝、南 孝幸、松川 忍
文:オートバイ編集部/写真:赤松 孝、南 孝幸、松川 忍
ホンダ「CB1000 SUPER FOUR」(SC30)歴史・特徴
CBを評価軸にビッグネイキッド戦争もスタート
国内でオーバーナナハンの正規発売が解禁され、それでもまだ大型二輪免許は試験場一発チャレンジ、という時代にCB1000SFは生まれた。
街中に躍り出たCB1000SFたちは、ホンダらしいスタイリングの、最近のバイクにしてはデカいな、でもそれがカッコいいかも――という人気を獲得していった。なにせ、ほんの数年前までのビッグバイクと言えば、レーサーレプリカたちや、Z1やカタナ、CB750Fといった絶版旧車カスタムが人気だったからだ。
Z1の改カスタムのカッコよさと、水冷エンジン搭載という今っぽさ。それを考えれば、CB1000SFの太いフロントフォークやスイングアーム、ボリュームあるフューエルタンクは、1970年代の空冷絶版車に、1980年代のレーサーレプリカの足まわりを組む、といった人気カスタムバイクを好む層にドンピシャにヒットしたのだ。
それでも、ZEPHYRやXJR、といったCBのライバルに比べて、排気量は小さく、非力だという声もあった。それが、プロジェクトBIG-1を次の段階に押し上げていった。
ホンダ「CB1000 SUPER FOUR」(SC30)各部装備・ディテール解説
ホンダ「CB1000 SUPER FOUR」(SC30)主なスペック
全長×全幅×全高 | 2220×785×1130mm |
ホイールベース | 1540mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 800mm |
車両重量 | 260kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 998cc |
ボア×ストローク | 77.0×53.6mm |
圧縮比 | 10.0 |
最高出力 | 93PS/8500rpm |
最大トルク | 8.6kgm/6000rpm |
燃料タンク容量 | 23L |
変速機形式 | 5速リターン |
キャスター角 | 27° |
トレール量 | 111mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70R18 59V・170/60R18 73V |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
メーカー希望小売価格(1992年当時) | 92万円(消費税別) |
文:オートバイ編集部/写真:赤松 孝、南 孝幸、松川 忍