スズキ「GSX-8S」インプレ｜今までにない新感覚ストリートモデル！ 時代をリードするハンドリングを有するものの、この感覚は一体？

スズキ「GSX-8S」各部装備・ディテール解説

フェイスデザイン

縦に2分割された様なフロントマスクのセンターに、縦に2眼のモノフォーカスタイプのLEDヘッドラップを配置する。マスク両サイドにはLEDポジションマーカーも装備。エッジの効いたデザインのマスクと、燃料タンクより大きく前方に伸びるラジエターシェラウドにより、オリジナリティを主張する意匠となる。

エンジン

前後長の短い新設計のエンジンは、270度位相クランクを採用した、水冷4ストロークDOHC4バルブ775cc並列2気筒エンジン。最高出力は、8500rpmで80馬力を発生させる。最大トルクは、6800rpmで7.7kgf−mを発揮する。クランク軸に対し90度の位置に1次バランサーを2軸で配置する『スズキクロスバランサー』を初採用。

クイックシフター

ギアシフトのアップ／ダウン双方向に、クラッチやスロットル操作が不要のクイックシフトシステムを採用。レーシングスピードではなくても、街乗りやツーリングなどに於いてもその恩恵は大きいことだろう。

シート

シートはフロントとリアが別れたセパレートタイプ。シートカウル左上面にあるキーボックスのキー操作にてタンデムシートが取り外し可能。フロントシートは、前部分が絞れている形状で足着きの良さに貢献している。また、後端は幅が広い上に、段付きのあるタンデムシートがストッパーとなり、身を預けやすくなっている。

テールまわり

極端なまでにシンプル＆ショート化されたシートカウル。ナンバーやテールランプなどは、フェンダーも兼ねるステーの後端に集約される。

ホイール、スイングアーム、マフラー

スタイリッシュな細めの10本スポーク仕様のアルミキャストホイールを採用。ロングタイプのスイングアームを採用することで、長めのホイールベースを確保し高い運動性能と直進安定性を確保。マフラーは車体下のボックスタイプとし、右サイドのマフラーエンドはショートタイプをデザイン。

リアショック

リアモノショックのプリロード設定は7段階中、最も柔らかい1段目より上の3段目に標準設定されている。標準設定はタンデム乗車を想定しているので、ライダー1人乗車では1段か2段プリロード設定を下げると乗り心地が向上するだろう。

メーター、モード設定

メーターには、左右の各種インジケーターを挟み、5インチカラーTFT液晶マルチインフォメーションディスプレイを採用。各情報を見やすく配置。左側にセミサークルのバータイプタコメーターを、メイン表示にデジタル数字スピードメーターを採用。

また、走行モード＆トラコンレベルを表示。スズキドライブモードセレクターは、「アクティブ」「ベーシック」「コンフォート」の3つの走行モードを任意で選べる。また、スズキトラクションコントロールシステムは、リアホイールのスピンなどを検知した際に、エンジン出力を低減させるシステムで、介入レベル3パターン（＋OFF）から選択可能となっている。

燃料タンク

燃料タンク容量は14L。燃料タンク後端のはかなりスリム化されている。

ハンドル

テーパーハンドルバーのグリップエンドは、ハンドルポストより拳ひとつ分上と手前となる。緩いベンドでハンドル位置が低く見えるが、ヘッドパイプが高位置のため、乗車姿勢はかなりアップライトとなる。

フロント足まわり

ストローク量130mmを有するフロントフォークはKYB製。倒立フォーク採用ながら、左右切れ角（35度）を多く確保し、小回りや転回がしやすくなっている。

スズキ「GSX-8S」足つき性

シート高：810mm
ライダーの身長：177cm

シート高は810mmだが、シート前部の幅が絞り込まれているため足着き性は良好。踵の積み上げが多いブーツを履いるので、身長177cmでは膝が軽く曲がるほどの足着き性だった。

スズキ「GSX-8S」主なスペック・価格

【写真30枚】スズキ「GSX-8S」30

文：山口銀次郎／写真：西野鉄兵

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