カワサキ「エリミネーター」開発者インタビュー
ちょっと出かけたくなる取っつきやすい相棒
「通勤・通学に使いながら、休日にはふらっと出かけてみたくなる。そんな気軽に付き合えるバイクにしたいと思っていました」
と言うのは開発リーダーの柏原さん。エリミネーターの開発にあたって、チームが重視したのは「気楽さ」と「ゆとり」だった。
「低回転域から力強くてとっつきやすいニンジャのエンジンを活かして、いま改めてエリミネーターを造ったらどうだろう? そんなところから開発がスタートしました。言ってみれば『シン・エリミネーター』です」
250ccの検討もしたようだが、400ccに決まったのは、やはり気軽に乗れる「ゆとり」を大切にしたからだった。
「取り回しの良さを重視して、車体は軽さを重視しました。普段着で楽しめて、今日は天気がいいからちょっと乗ろうかな、と気軽に思ってもらえたら嬉しいです」
車体のテストを担当した森本さんはそう語る。一方で、元山さんはニンジャ譲りのエンジンの楽しさをこう教えてくれた。
「ニンジャ譲りのエンジンですから、やっぱり高回転域でも余裕があって、意外にワインディングも楽しいんです。軽く峠道を流すのがとても気持ちいいですよ」
今回のハイライトである、SEに標準装備となったドライブレコーダー。電装担当の熊田さんに開発のいきさつを聞いた。
「ドライブレコーダーが随分普及してきたこともあって、開発当初から標準装備にしたいと考えていました。配線をメインハーネスに組み込んでスッキリ仕上げる一方で、撮っていることをアピールするため、カメラユニットはあえて見せるようにしました」
幅広い層のライダーが自然体で付き合える1台。守備範囲が広く、いつでも扱いやすい新型エリミネーターはライダーに優しい、毎日を楽しむための相棒なのだ。
まとめ:オートバイ編集部/写真:南 孝幸