スズキで初めての4ストローク大型二輪車である「GS750」。国内外で高い評価を得た絶版名車を振り返る。
スズキ「GS750」特徴
後世にまで語り継がれる4ストスポーツの原点
1960年代以降、2ストロークモデルをメインとしてきたスズキだったが、1970年のアメリカのマスキー法を皮切りに、クリーンな排出ガスの実現が世界的に求められ、4ストローク車の開発が急務となる。そんな危機的な状況を救ったのが、1954年のコレダCO(90cc)以来の本格4ストスポーツとなる、1976年登場のGS750だった。
レースでの使用も視野に入れたDOHC2バルブの並列4気筒は、先にデビューを果たしていたCB750フォアやZ2にも引けを取らない68PSのハイパワーを発揮。オーバークオリティと言われた耐久性の高さも特徴で、翌1977年には排気量を拡大したGS1000が海外向けに登場、世界のレースシーンを席捲する。GS750の成功で、スズキは4スト技術を確立し、世界に大きく羽ばたいていったのである。
スズキ「GS750」各部装備・ディテール解説
スズキ「GS750」主なスペック
全長×全幅×全高 | 2225×855×1170mm |
ホイールベース | 1490mm |
車両重量 | 221kg(乾燥) |
エンジン形式 | 空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 748cc |
ボア×ストローク | 65×56.4mm |
圧縮比 | 8.7 |
最高出力 | 68PS/8500rpm |
最大トルク | 6kgm/7000rpm |
燃料タンク容量 | 18L |
変速機形式 | 5速リターン |
タイヤサイズ(前・後) | 3.25-19・4.00-18 |
ブレーキ形式(前・後) | シングルディスク・シングルディスク |
文:オートバイ編集部