スズキで初めての4ストローク大型二輪車である「GS750」。国内外で高い評価を得た絶版名車を振り返る。

スズキ「GS750」特徴

画像: SUZUKI GS750 1976-1978年 総排気量:748cc エンジン形式:空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒 最高出力:68PS/8500rpm 車両重量:221kg(乾燥)

SUZUKI GS750
1976-1978年

総排気量:748cc
エンジン形式:空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒
最高出力:68PS/8500rpm
車両重量:221kg(乾燥)

後世にまで語り継がれる4ストスポーツの原点

1960年代以降、2ストロークモデルをメインとしてきたスズキだったが、1970年のアメリカのマスキー法を皮切りに、クリーンな排出ガスの実現が世界的に求められ、4ストローク車の開発が急務となる。そんな危機的な状況を救ったのが、1954年のコレダCO(90cc)以来の本格4ストスポーツとなる、1976年登場のGS750だった。

レースでの使用も視野に入れたDOHC2バルブの並列4気筒は、先にデビューを果たしていたCB750フォアZ2にも引けを取らない68PSのハイパワーを発揮。オーバークオリティと言われた耐久性の高さも特徴で、翌1977年には排気量を拡大したGS1000が海外向けに登場、世界のレースシーンを席捲する。GS750の成功で、スズキは4スト技術を確立し、世界に大きく羽ばたいていったのである。

スズキ「GS750」各部装備・ディテール解説

画像: 従来の2倍の時間をかけた厳しい耐久テストを経て誕生したDOHC4気筒。68PSとパワフルで静粛性にも優れたユニットだった。

従来の2倍の時間をかけた厳しい耐久テストを経て誕生したDOHC4気筒。68PSとパワフルで静粛性にも優れたユニットだった。

画像: 初期型はスポークホイールを採用。後期型となるGS750Eではキャストホイールが採用された。ブレーキはシングルディスク。1978年1月にマイナーチェンジを受けダブルディスク化された。

初期型はスポークホイールを採用。後期型となるGS750Eではキャストホイールが採用された。ブレーキはシングルディスク。1978年1月にマイナーチェンジを受けダブルディスク化された。

画像: リアサスペンションはオーソドックスな2本ショック。221kgという乾燥重量はライバルよりも軽く、運動性能面でも有利だった。

リアサスペンションはオーソドックスな2本ショック。221kgという乾燥重量はライバルよりも軽く、運動性能面でも有利だった。

画像: 当時主流だった砲弾型ではなく、2眼一体式のナセルを採用したメーター。個性が際立つ、ユニークなデザインだった。

当時主流だった砲弾型ではなく、2眼一体式のナセルを採用したメーター。個性が際立つ、ユニークなデザインだった。

スズキ「GS750」主なスペック

全長×全幅×全高2225×855×1170mm
ホイールベース1490mm
車両重量221kg(乾燥)
エンジン形式空冷4ストDOHC2バルブ並列4気筒
総排気量748cc
ボア×ストローク65×56.4mm
圧縮比8.7
最高出力68PS/8500rpm
最大トルク6kgm/7000rpm
燃料タンク容量18L
変速機形式5速リターン
タイヤサイズ(前・後)3.25-19・4.00-18
ブレーキ形式(前・後)シングルディスク・シングルディスク

文:オートバイ編集部

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