文:オートバイ編集部/写真:南 孝幸、鶴身 健
カワサキ「GPZ900R」各部装備・ディテール解説

撮影車は欧州仕様のGPZ900Rで、初代のA1はレッドとブルーの2色。ニンジャのペットネームを持つ北米仕様はレッドのみだった。

エンジンそのものを強度メンバーの一部とするダイヤモンドフレームを採用。高張力鋼管とアルミのシートレールを組み合わせている。
吸気のストレート化とエンジン自体のコンパクト化で有利なサイドカムチェーン方式を採用。排気量は908.2cc、パワーは115PS。

フルカウルを装備するが、あえてエンジンを「見せる」形状が採られており、量産車初のサイドカムチェーンユニットが見える。

つやありブラック仕上げのマフラーは左右2本出し。大きなステッププレートは強度メンバーも兼ねたアルミ製が採用されている。

フロントホイールは16インチ、アンチノーズダイブ機構のAVDSも備える。1990年のA7から17インチ化、キャリパーも変更された。

スイングアームはアルミ製、チェーンアジャスターはカワサキ独自のエキセントリックカム方式が採用されている。

空冷GPzシリーズのデザインに通じるフロントカウルを採用。防風効果も高く、ロングツーリングでも重宝する。

左に大きなタコメーター、右にやや小ぶりなスピードメーターを配置する左右非対称レイアウト。左右には燃料計と水温計を設置。

スーパースポーツでありながら実用性も重視され、シートは肉厚のダブルシートが採用された。グラブバーも大型のものを装備。

世界最速のスーパースポーツであっても実用性を大事にするのがカワサキのいいところ。テールには格納式の荷掛けフックが備わる。

テールカウルのラインにマッチする、横一文字型の四角いテールランプを採用。ウインカーは当時のバイクとしては小型の部類。
カワサキ「GPZ900R」と映画『トップガン』

映画『トップガン』登場で人気も加速!
900ニンジャの人気を不動のものとしたのは、1986年公開の映画『トップガン』の影響も大きい。主人公の「マーヴェリック」こと、ピート・ミッチェルが駆る愛車として登場。当時は車両協力がなかった関係で、メーカーロゴの代わりにステッカーがたくさん貼られ、おなじみのこの姿となった。写真の車両は2022年公開の映画『トップガン マーヴェリック』用に、カワサキUSAが用意した劇中車。

スクリーンの濁りや、アッパーカウルの色褪せといった経年劣化もフェイクで、ペイント処理によるもの。

転倒時についたマフラーやカウルなどの擦り傷を、ダメージ風ペイント処理によって見事に再現している。

1986年当時、カワサキは車両協力していなかったため、サイドには部隊マークのステッカーが貼られた。

2022年に公開の新作『トップガン マーヴェリック』ではカワサキUSAが車両を提供、GPZ900RのA1をベースに劇用車は製作された。
カワサキ「GPZ900R」主なスペック
全長×全幅×全高 | 2200×750×1215mm |
ホイールベース | 1495mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 780mm |
車両重量 | 228kg(乾燥) |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 908.2cc |
ボア×ストローク | 72.5×55.0mm |
圧縮比 | 11.0 |
最高出力 | 115PS/9500rpm |
最大トルク | 8.7kgf・m/8500rpm |
燃料供給方式 | キャブレター(CVK34) |
燃料タンク容量 | 22L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 29゜ |
トレール量 | 114mm |
ブレーキ形式 前・後 | ダブルディスク・シングルディスク |
タイヤサイズ(前・後) | 120/80V16・130/80V18 |
文:オートバイ編集部/写真:南 孝幸、鶴身 健