アールズギアが新ブランド「アクティブスポーツ」を立ち上げた。今回は新開発されたバックステップ「ライディングステップ」を紹介しよう。
文:太田安治/写真:南 孝幸

アクティブスポーツ「ライディングステップ」テスト&レポート

画像: ACTIVE SPORTS ライディングステップ 税込価格:7万400円(Ninja ZX-25R)〜7万4800円(HAYABUSA・Z900RSシリーズ) 適合車種:HAYABUSA(2021〜)、Z900RS/CAFE/SE、Ninja ZX-25R SE/SE KRT(2020〜22) カラー:ブラック・オレンジゴールド 販売元:アールズギア Ninja ZX-25R用は30mmアップ・50mmバックのサーキット向けポジションにも設定できる。バンク角確保にも大いに有効だ。

ACTIVE SPORTS ライディングステップ

税込価格:7万400円(Ninja ZX-25R)〜7万4800円(HAYABUSA・Z900RSシリーズ)
適合車種:HAYABUSA(2021〜)、Z900RS/CAFE/SE、Ninja ZX-25R SE/SE KRT(2020〜22)
カラー:ブラック・オレンジゴールド
販売元:アールズギア

Ninja ZX-25R用は30mmアップ・50mmバックのサーキット向けポジションにも設定できる。バンク角確保にも大いに有効だ。

アールズギアから超高品質バックステップ誕生!

左右のステップ位置を純正よりも後方/上方に移動させるのがバックステップ。前傾姿勢を取った際に車体との一体感が高まり、バンク角の増大にも貢献するスポーツライディング向けのチューニングパーツだが、その機能美ゆえにドレスアップパーツとしての人気も高く、国内外の多くのブランドが製品化している。

そのアフターパーツ激戦区にあえて参入したのが『アクティブスポーツ』。リプレイスマフラーで圧倒的信頼を得ているアールズギアの新ブランドで、マフラーと同じく企画・開発・テストは元ワークスライダーでもある樋渡氏が自ら担当している。

開発準備中に複数の既存品を試したところ、剛性や精度に疑問を感じる製品も少なからずあったという。そこでアクティブスポーツの製品はアルミ合金の素材、プレートとペダルの板厚、肉抜きの形状など、剛性に重きを置いて開発。剛性が高まればステップワークで荷重が掛かった際の変形が抑えられてダイレクト感が増し、シフト/ブレーキの操作精度も上がるからだ。

ステップペグの位置は前後/上下それぞれ2段階に変更(ZX−25R用は前後ピッチ15mm/上下ピッチ10mm、Z900RSとハヤブサ用は前後上下とも12mmピッチ)でき、計4種類のポジションに設定可能だ。

「バックステップ」であることを強調するために極端に位置が変わる製品もあるが、スポーツライディングを含めた公道ユースに適した範囲に収め、ライダーの体型、好みに合わせて調整幅を与えてあるのも、現実的な環境下での使いやすさ、快適性に拘る樋渡氏の設計らしいところ。

素材は特殊アルミ合金の無垢材で、公差1/100mmの5軸マシニングセンターで削り出すことで、ワークスレーサーに使われているステップ並みの剛性と精度を実現。カラーは鮮烈な存在感を放つオレンジゴールドアルマイトと、シックなジュラルミンブラックの2色。ステップペグ上面には滑り止めのマシニングが施され、ペダル先端にはシューズを痛めないようにラバーのスリーブが装着されている。

Z900RSでテストライディングしたところ、片側のステップに全体重を掛けてもプレートがたわむことはなく、シフト操作も小気味よく決まる。ただしステップペグが無垢材からの削り出しなので、エンジンから発生する高周波振動、路面からのノイズはやや伝わりやすくなっている。個人的にはダイレクト感があって好みだが、ツーリングユースではソールに厚みがあるブーツ/シューズを履いた方がいいだろう。

複雑な形状を正確に削り出し、美しく仕上げられるのもマシニング加工のメリット。機能性に加え、単なる飾りではないドレスアップ効果が得られる逸品だ。

画像: ホルダープレートとステップペグの間に入るスペーサーもマシニング加工品。この部分だけ見ても樋渡氏の精度や品質に対する拘りが感じられる。

ホルダープレートとステップペグの間に入るスペーサーもマシニング加工品。この部分だけ見ても樋渡氏の精度や品質に対する拘りが感じられる。


HAYABUSA用

ハヤブサは純正ステップでも後退気味に設定されているため、ライディングステップはバック/アップ量とも最大22mmまでとしている。最小設定はどちらも10mm。ハヤブサ用のみヒールガードが羽をかたどっているのはデザイン的な遊び心だ。

画像: HAYABUSA用

純正と比較

画像: 純正

純正

画像: アクティブスポーツ「ライディングステップ」

アクティブスポーツ「ライディングステップ」


Z900RS用

Z900RSのノーマルステップと、アクティブスポーツライディングステップ(写真はノーマルに対して32mmアップ・32mmバックの設定)の比較。膝の曲がりと足の位置、傾斜はツーリングで疲れず、スポーツ走行ではコントロール性が上がる設定。

Z900RSノーマルステップ

画像1: アクティブスポーツ「ライディングステップ」使用レビュー|アールズギアのこだわりが詰まった高性能バックステップ

ACTIVE SPORTS ライディングステップ

画像2: アクティブスポーツ「ライディングステップ」使用レビュー|アールズギアのこだわりが詰まった高性能バックステップ
画像: 「剛性に拘って設計した」というだけに、強く踏ん張ってもグニャ付きは皆無。シフトの節度、ブレーキのコントロール性ともに上がる。(写真のZ900RSはワイバンクラシックRマフラーと開発中のサブフレームが装着されているアールズギアの開発車両)

「剛性に拘って設計した」というだけに、強く踏ん張ってもグニャ付きは皆無。シフトの節度、ブレーキのコントロール性ともに上がる。(写真のZ900RSはワイバンクラシックRマフラーと開発中のサブフレームが装着されているアールズギアの開発車両)

画像: アクティブスポーツブランドの第一弾は「とりえあず」この3車種。今後、スポーツモデル用の展開が広がっていくことを期待しよう。

アクティブスポーツブランドの第一弾は「とりえあず」この3車種。今後、スポーツモデル用の展開が広がっていくことを期待しよう。

画像3: アクティブスポーツ「ライディングステップ」使用レビュー|アールズギアのこだわりが詰まった高性能バックステップ

テスター太田安治の欲張りリクエスト
品質に関しては何ら文句なし。ツーリング向けオプションパーツとして、振動を吸収するラバー付きステップペグがあるといいかも。アルマイトがカラーオーダーできればカスタマイズ満足度がより高められるだろう。

文:太田安治/写真:南 孝幸

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