ホンダ勢の圧勝に終わった2023年の鈴鹿8耐だったが、その会場で先行展示されたのが、新型CBR600RR。8耐を制したCBR1000RR-Rの流れを汲むレーシングDNAを持つ、600ccクラスでは希少な本格スーパースポーツだ。どこがどう変わったのか実車をチェックだ!
文:オートバイ編集部/写真:中村浩史
ホンダ新型「CBR600RR」考察
いまや貴重な存在の本格600SS!
世界的に進んでいるカーボンニュートラルの波は、ガソリンエンジンを搭載するオートバイに大きな影響と変化をもたらしている。特に影響を受けている、とされるのが、燃焼効率を極限まで高めてハイパワーを追求する4気筒スーパースポーツのカテゴリー。性能重視でギリギリのところまで追い込んだ設計のエンジンにとって、燃焼効率が下がると出力も大きくダウンしてしまい、本来のパフォーマンスが得られないのだ。
その影響もあり、600クラスの4気筒SSは徐々にそのモデルラインアップを減らし、レースレギュレーションに合致した公道仕様の600SSの現行車はいまやCBR600RRのみ(ZX-6Rは636cc)となった。そんなCBR600RRだが、2024モデルで更に熟成を重ねて進化。今回、鈴鹿8耐の会場でその姿が先行公開された。
新排出ガス規制に対応し実用性もさらに向上!
今回先行公開された新型CBR600RRだが、スタイリングは従来のものを継承し、主に新排出ガス規制対応と扱いやすさの向上に、その主眼を置いているようだ。
デザイン自体は従来型と同じなので、外観から受ける印象はカラー変更によるところが大きい。今回はレッドのいわゆるHRCカラーとブラックの2色を公開。8耐で展示しただけに、国内発売の可能性はほぼ確実だろう。
詳細は未公表だが、新型は排出ガス規制対応で排気系を大きく変更している模様。カウルの隙間から見える範囲でも、はっきり見て取れるほど変更されている。
あとは、プリロード設定の見直しで足つきを向上させているようだ。スリムでコンパクトなことから、幅広い層のライダーに支持されてきた600RRだけに、この変更は大歓迎。今後の展開に注目して待とう!
ホンダ新型「CBR600RR」カラーバリエーション
新型のカラバリは全2色!?
HRCのワークスカラー、グランプリレッド(写真下左)はグラフィックパターンを変更。もう一色はマットバリスティックブラックメタリックだ。
ホンダ新型「CBR600RR」各部装備・ディテール解説
文:オートバイ編集部/写真:中村浩史
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