文・写真:中村浩史/取材協力:デステック
※この記事はHonda REBEL BIBLE(Motor Magazine Mook)に掲載したものを一部編集し転載しています。
ポジション調整
意外と知られていない!? 自分専用セッティング
ライダーの体格は千差万別。オートバイのポジションは固定……と思われているが、実は調整できるポイントは少なくない。特にハンドルはその高さ、グリップ位置もハンドルポストを緩めて調整できるし、腕の角度でレバー位置を決めるのも重要だ。
下の写真のように今回はやや極端に動かしたが、レバー角度はここまで調整することができるのだ。
リアサス調整機構を使い、一人乗りとタンデム荷物満載で変更してみる
レブルはスプリングプリロード(イニシャルとも呼ぶ)を5段階に調整可能だ。シート荷重=乗車体重や荷物の積載状況に合わせて、スプリングの強さを調節すると、乗り心地をスポイルせず走行できるのだ。車載工具のレバーを使って、自分好みの乗り味を試してほしい。
タイヤ&チェーン
レブルのチェーン調整はかなり難しい作業なのだ
ドライブチェーンはセンタースタンドで車体を正立させて調整するのが原則だ。しかしレブルにはセンタースタンドがないから、別にメンテナンススタンドが必要な上、車体が低い前後16インチタイヤもあって、汎用のメンテナンススタンドでも作業しやすい高さになりにくい。
下の写真のように計測して、チェーンの伸びが35mmを超えたらショップに調整をお願いするのが正解。
チェーンへの給油もやりにくいが、車体を前後に動かしながら目に見える部分に注油。
前後タイヤのエア圧とトレッド面の異物確認。こまめなタイヤチェックを
タイヤチェックは空気圧と亀裂損傷、異常摩耗と溝の深さを見る。レブルの正常空気圧はフロント/リアとも2.00kPaだ。純正タイヤ、しかもクルーザーライクなレブルは、この規定値を守るのも大事。乗車頻度に関わらず、1カ月に1度は空気圧のチェックを習慣づけたい。
その他
レブルのシートはキーでオープンするのではなく、シート後方の6角ボルトで脱着する。
脱着用の6角レンチはもちろん車載されていて、工具不要で取り外せるサイドカバー内(写真下)にセットされている。シートを外すと、そのシート裏には車載工具がビルトインされていて、最低限の調整ができるようになっているのだ。
シートを取り外すとバッテリーとエア取り入れ口が現れる。シート下に車体拭きに使うタオルなどを入れて、その空気取り入れ口をふさがないように注意したい。
工具不要で取り外せるサイドカバー内にユーティリティはなく、右サイドカバー内のシート取り外し用6角レンチを使う時以外は、基本的に開けなくてもいい場所だと考えていい。
便利な道具|メンテナンススタンド
ほとんどの場合は車種を問わずに使い回しができる、市販のメンテナンススタンドだけれど、特にリアタイヤが小径のクルーザーモデルはリフト量が高すぎたり、低い位置のマフラーに干渉したりで、使えないことが多い。そこでJ-Tripが発売したのが、現行モデルではレブルやカワサキ・エリミネーターで使用できる専用ローラースタンド。保管やメンテナンスのときに役立つ。
文・写真:中村浩史/取材協力:デステック