スズキが誇るリッタースポーツ、GSX-S1000シリーズに加わったクロスオーバーツアラー「GSX-S1000GX」がついに日本の道でデビューを果たした。スズキ初の電子制御サスペンションがもたらすしなやかな乗り味で、新たな走りの世界を創り出すプレミアムツアラーだ!
文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/写真:南 孝幸
スズキ「GSX-S1000GX」ライディングポジション・足つき性
シート高:830mm
ライダーの身長・体重:176cm・68kg
自然な弱前傾で使い勝手のいいポジション
オンオフ型のアドベンチャーモデルよりシートはずっと低い。シートまわりもスリムなのでかかとがしっかり付く。ライポジは自然な弱前傾で、このタイプにありがちなハンドルの遠さもない。用途を選ばない、使い勝手のいい快適ライポジだ。
スズキ「GSX-S1000GX」各部装備・ディテール解説
スズキ車初の電子制御サスペンション「S.A.E.S.」の先進機能
ショーワ製EERAを専用チューン!
倒立のフロントフォークはショーワ製のSFF-CAと呼ばれるカートリッジタイプ。向かって左のフォークにはストロークセンサーが内蔵され、向かって右側には伸・圧側の減衰力を調整するソレノイドバルブが備わる。
BFRCライトに車高調をプラス
リアショックユニットはショーワ製のBFRCライトショックに、プリロードとサスペンション、それぞれのストロークセンサーを加えたもの。左に付属する長い筒状のユニットの内部にはモーターが備わっている。
スズキフローティングライドコントロール(SFRC)
IMUと前後サスに内蔵されているストロークセンサーからの情報をもとに、サスペンションコントロールユニット(SCU)が車両バネ上の動きを安定させるように減衰力を調整するシステムが、スズキフローティングライドコントロール。理論上はバイクがフックにぶら下がっているかのような動きをすることから「スカイフック」とも呼ばれている。
スズキディセレレーションダンピングコントロール(SDDC)
サスペンションのストロークスピードと減衰モードに応じて前後サスの減衰力を制御するのが、スズキディセレレーションダンピングコントロール(SDDC)。IMUからの減速Gの情報をパラメーターに加え、制動時の車体姿勢変化をスムーズに収束させるように制御することで、前後のピッチングを抑え、安定した車体姿勢を保つシステムだ。
スズキ「GSX-S1000GX」動画・写真
スズキ「GSX-S1000GX」主なスペック・燃費・製造国・価格
全長×全幅×全高 | 2150×925×1350mm |
ホイールベース | 1470mm |
最低地上高 | 155mm |
シート高 | 830mm |
車両重量 | 232kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 998cc |
ボア×ストローク | 73.4×59.0mm |
圧縮比 | 12.2 |
最高出力 | 110kW(150PS)/11000rpm |
最大トルク | 105N・m(10.7kgf・m)/9250rpm |
燃料タンク容量 | 19L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 25.5° |
トレール量 | 97mm |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17M/C(58W)・190/50ZR17M/C(73W) |
燃料消費率 WMTCモード値 | 17.0km/L(クラス3・サブクラス3-2)1名乗車時 |
製造国 | 日本 |
メーカー希望小売価格 | 199万1000円(消費税10%込) |
文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/写真:南 孝幸