まもなくホンダからストリートファイターが登場する。その名もCB1000ホーネットだ。詳しいスペックは公表されていないが、CBR1000RRのエンジンを搭載しているので、生半可なストファイでないことは明らかだ! ビッグバイク大好きのノア セレンがストファイの魅力を語ってくれた。
以下、文:ノア セレン/写真:南 孝幸、関野 温

国産BIGストリートファイターの魅力とは?

画像: Honda CB1000 HORNET 発売価格:未定 予想発売時期:2024年夏

Honda CB1000 HORNET

発売価格:未定
予想発売時期:2024年夏

もしかして初代ストファイってホーネット? いつの間にかスタンダードになったカテゴリーだ

スーパースポーツモデルからカウルを剥ぎ取ってバーハンドルにしたカスタムがストリートファイターの起源。といった通説があるようだけれど、市販車としてストリートファイター的な成り立ちをしていたのは01年登場のFZS1000フェーザーか、もしくは03年登場のZ1000か、同年のホーネット900が最初かもしれない。

ストリートファイターと呼ばれるようになったこのカテゴリーがビッグネイキッドに取って代わっていったのは、エンジンなどの部品をSSと共用できるから商売的にやりやすいという所もあっただろうけれど、本格的に市民権を得たのはアドベンチャーモデルが台頭してきたことにもよると思う。走りの楽しさや、長距離ツーリングの両方をカバーしていたビッグネイキッドが、ストリートファイターとアドベンという二つのカテゴリーに細分化したのだ。

そうなるとストリートファイターはますますエキサィティングさを追求するようになり、今や150PSオーバーと充実の電子制御は当たり前。最先端の高性能を公道でもサーキットでも楽しみやすいカテゴリーになっているし、さらには流行りのネオクラシックですら、今やストファイベースのバリエーションモデルなのだ。

そんなストリートファイターにホンダがホーネットブランドで帰ってきた。落ち着いた雰囲気のCB1000Rからモデルチェンジする形で、アクティブで若々しい、王道ストファイスタイルにスイッチ。新設計の鉄フレームに150PSオーバーのエンジン。本気のホンダストファイとはこれ如何に? 楽しみな一台だ。

国産BIGストリートファイターを一挙紹介
(リッタークラスまとめ)

画像: Honda CB1000R/Black Edition 総排気量:998cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 シート高:830mm 車両重量:213kg(ブラックエディションは214kg) 税込価格:167万900円/171万6000円 ※写真はブラックエディション

Honda CB1000R/Black Edition

総排気量:998cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:830mm
車両重量:213kg(ブラックエディションは214kg)

税込価格:167万900円/171万6000円

※写真はブラックエディション

画像: YAMAHA MT-10 ABS/SP ABS 総排気量:997cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 シート高:835mm 車両重量:212kg(SPは214kg) 税込価格:192万5000円/218万9000円 ※写真はSP

YAMAHA MT-10 ABS/SP ABS

総排気量:997cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:835mm
車両重量:212kg(SPは214kg)

税込価格:192万5000円/218万9000円

※写真はSP

画像: SUZUKI GSX-S1000 総排気量:998cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 シート高:810mm 車両重量:214kg 税込価格:143万円

SUZUKI GSX-S1000

総排気量:998cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:810mm
車両重量:214kg

税込価格:143万円

画像: SUZUKI KATANA 総排気量:998cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 シート高:825mm 車両重量:215kg 税込価格:160万6000円

SUZUKI KATANA

総排気量:998cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:825mm
車両重量:215kg

税込価格:160万6000円

画像: Kawasaki Z H2/SE 総排気量:998cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 シート高:830mm 車両重量:240kg(SEは241kg) 税込価格:201万3000円/229万9000円 ※写真はSE

Kawasaki Z H2/SE

総排気量:998cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:830mm
車両重量:240kg(SEは241kg)

税込価格:201万3000円/229万9000円

※写真はSE

ホンダ「CB1000 HORNET」「CB1000R」|各部を比較・考察

1.スタイリング

画像1: CB1000 HORNET

CB1000 HORNET

画像1: CB1000R

CB1000R

独自路線も良かったが今度は王道へ

シャキシャキン! としてアクティブなスタイリングが多いストリートファイターカテゴリーにおいて、現行CB1000Rは落ち着いた雰囲気を持っていて独自の魅力を放っている。細部のクオリティや美しさにこだわった部分もあるからだろう、価格も170万円ほどとプレミアム路線だ。対するホーネットはもっとストファイらしいヤンチャなイメージ。性格もヤンチャとなるのかな?


2.ヘッドライト

画像2: CB1000 HORNET

CB1000 HORNET

画像2: CB1000R

CB1000R

睨みつけるLEDプロジェクター

現行型CBシリーズの125~1000は丸型ヘッドライトを採用。ストファイとネオクラのスタイリングの違いはライト形状によるところもあるだろう。しかし、ホーネットは真正ストファイとして、定番の睨みつけるヘッドライト&フロントカウル。しかし実物を見るとその中にもどこか上品さがあるのはさすがホンダ。攻撃的な印象は少ない。


3.エンジン

画像3: CB1000 HORNET

CB1000 HORNET

画像3: CB1000R

CB1000R

192PSのポテンシャルをどう料理するのか

超ショートストローク化している現代のSSよりも、まだストロークが長めだった以前のモデルのエンジンを使うのはストファイの定番。ホーネットもひとつ前のSC77型CBRエンジンがベースなのだが、これでも192PSの実力を持つわけだから、ストファイ向けに改良されても150PS以上は確実だろう。ここはあえて海外勢をも驚かす190PSとかで登場して欲しいぜ!

画像: 2017年 Honda CBR1000RR

2017年 Honda CBR1000RR

【 ルーツの伝承 】
ボアストローク76.0×55.1mm、究極のSC77CBRのパワーユニット

このボアストロークになったのはひとつ前のSC59型から。様々の規制が国際基準になる前夜で、SC59は118PSだったのに対し、SC77は初のフルパワーCBRとして192PSを誇った。今のSC82は218PSだけど超高回転型エンジン。ストファイならSC77を選ぶのは当然だろう。


4.フロント足まわり

画像4: CB1000 HORNET

CB1000 HORNET

画像4: CB1000R

CB1000R

コストパフォーマンスにも期待したい

フロントフォークは現行型と同様のショーワ製SFF-BPのアジャスタブルタイプ。ブレーキキャリパーはニッシンに変更。リアタイヤはワンサイズ細くなり、スイングアームも片持ちから一般的な両持ちになったことなどから、車両価格を抑えて発売するのではないかと期待してしまう。とはいえ「アグレッシブ&ピュア」のコンセプトなのだから走りはアツいはずだ!


5.シート

画像5: CB1000 HORNET

CB1000 HORNET

画像5: CB1000R

CB1000R

カウルに幅があるのは良いことだが…

ホーネットのライダー側のシートは一般的なタイプのようだが、タンデムシートはお尻にめり込みそうなコンパクトサイズ。テールカウル自体に幅があるため荷物はある程度くくりつけられそうではあるものの、このシートでタンデムは厳しいかも。個人的にはRの方が良かった気がする。ナンバーステーは一般的なテールカウル付きとなったのは軽快感があるね!

ホンダ「CB1000 HORNET」「CB1000R」|スペック・価格・製造国

価格・スペックCB1000 HORNETCB1000R
全長×全幅×全高NA2120×790×1090mm
ホイールベースNA1455mm
シート高NA830mm
車両重量NA213kg
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量999cc998cc
ボア×ストロークNA75.0×56.5mm
圧縮比NA11.6
最高出力110kW(150PS)107kW(145PS)/10500rpm
最大トルク100Nm(10.2kgf・m)104Nm(10.6kgf・m)/8250rpm
燃料タンク容量NA16L
変速機形式6速リターン6速リターン
キャスター角NA25°
トレールNA100mm
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17・180/55ZR17120/70ZR17・190/55ZR17
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・ディスクダブルディスク・ディスク
燃料消費率 WMTCモード値NA17.2(クラス3 クラス3-2)1名乗車時
製造国日本日本
メーカー希望小売価格NA167万900円/171万6000円(消費税込み)

文:ノア セレン/写真:南 孝幸、関野 温

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