文:オートバイ編集部/写真:井上 演
ヤマハ「XSR900」特徴
最新スペックの電子制御デバイスでポテンシャルを最大限に引き出す
2016年にデビューした初代XSR900は、MT-09譲りの水冷並列3気筒エンジンやアルミ製フレームといった現代的なメカニズムに、ヤマハ製の歴代レーシングマシンをバックボーンにしたレトロでスポーティなスタイリングを組み合わせたスポーツヘリテージ。オーソドックスなスタイルと、優れたパフォーマンスを兼ね備える個性的な存在として根強く支持されてきた。
初のフルモデルチェンジを受けて2022年に登場した現行XSR900は、ベースのMT-09同様、排気量が拡大されたエンジンや新たなフレームなどでポテンシャルをアップ。メカニズムも進歩し、スポーツバイクとして大幅に進化を遂げた。それと同時にイメージを変更。1980年代のレースシーンをモチーフにしたディテール満載の、よりモダンでレーシーな雰囲気になった。
これらの変化は、すべて「The Expert of Equestrian」(伝統馬術のエキスパート)というXSR900の開発コンセプトに基づいたもの。「人機一体で乗る楽しさ」に加え、またがった時の高揚感、所有する喜びまでを満たすことを目指した、新たな世代のスポーツヘリテージモデル。それが新型XSR900だ。
1980年代レーシングマシンをイメージさせるレーシーなスタイルに合わせ、新型MT-09に由来するメカニズムを採用して性能を向上。排気量を従来の849ccから888ccにまで拡大し、細部まで熟成を進めてパワーアップした水冷並列3気筒エンジンや、ヤマハが得意とする最新の鋳造技術を駆使した新しいアルミフレームと軽量ホイールなど、ハード面で進化した部分も多い。
IMUを搭載して実現された最新スペックの電子制御デバイスは、トラクションコントロールやスライドコントロール、リフトコントロール、ブレーキコントロールを備えるだけでなく、それぞれが相互に連動することで効果を高め、ライダーがマシンのポテンシャルを最大限に引き出すことを可能にしている。
オーソドックスな丸型LEDヘッドライトは、バンク時の配光特性にまで配慮した新開発のユニットを採用。フルカラー液晶メーターも、コンパクトな中で多彩な機能と見やすさを両立している。さらにクルーズコントロールが標準装備されているなど、日常的な使い勝手の良さも高いレベルだ。
2024年モデルは、カラーリングを変更。新しいカラーは1980年代のヤマハGPファクトリーマシンYZR500へのオマージュとして誕生したXSR900 GPとリレーションを図った2色展開。特にシルキーホワイトはヤマハ伝統の白/赤を組み合わせたスポーティなカラーとなっている。
ヤマハ「XSR900」カラーバリエーション
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