使い方と経年に合わせて進化の方法もアドバイス

画像1: 使い方と経年に合わせて進化の方法もアドバイス

ファイナルエディション(’00年型SY)を元に前後18インチホイール化などを行ったGSX1100Sカタナ。テクニカルガレージRUNによるコンプリートカスタム=“ヴァージョンアップ・コンプリート”だが、この車両は先頃アップデートを加えたばかりの状態という。大筋を同店・杉本さんに聞いた。

「元々は10年ほど前に完全スタンダードのファイナルカタナを探していたオーナーさんが車両を購入してくださって、しばらくノーマルを味わっておられたんです。それで“安全に、現代モデルのようにトラブルなく、長く乗りたい”というオーダーをいただいてコンプリート化しました。ルックスは今どきというか、やりました感があまり出ないようなノーマルライクでまとめる。使い方は年に1度は北海道に1〜2週間行く、普段も乗られるということで、そこも加味しました。その時にフレームは確認して今後の維持のために再塗装、足まわりは確実な動きのためにオーリンズ化。それでフロントはφ43mm。ブレーキもブレンボマスター&キャリパーにサンスターディスクで作動性も確実性も上がってます」

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つまり、TG-RUN&杉本さんが常々カタナに対して考える要素はきっちり盛り込まれている。今回のアップデートでは、フロントまわりとのルックスバランスを取ることも含んでスイングアームをTG-RUN×OVER製に換装。シートは車種を超えたTG-RUNの人気商品、スポーツ&コンフォートシートに換えた。タイヤは18インチ中でよく走れてツーリングにも適したT32にと、最新のマッチングも考えた心強い仕様になっていた。エンジンはどうなのだろう。

「元々調子も良くてオイル漏れもなく、煙も噴かないし異音もなく、燃費もいい。ヘッドカバーを開けてもカムもかじってないいい状態なんです。“何万km走ったから必ず開ける”という予防策もありますが、悪い予兆もないので、今のところは定期的なメンテナンスと良いオイルのまめな交換での状態維持でいいと考えています」とのこと。

周辺環境やパーツ事情も含めて、プロによる安心の見極めがある。だからこそ細かなアップデートも効く。次の入庫時にも、このカタナがいい状態でいるのは間違いなさそうだ。

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TG-RUN 43φフォーク用ステアリングステムKITによってオーリンズRWUフォークをクランプ、ギルズツーリング・セパレートハンドルをアッパーブラケット下にセット。フロントマスターはブレンボレーシングを使う。

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シートは今回ノーマルからTG-RUNスポーツ&コンフォートシートに変更してよりライダーフィッティング性を高めた。このシートはスズキ系他モデルにも用意され、それぞれホールド感や操縦性を高めるとして人気が高い。

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メタリックシルバー仕上げのステップはTG-RUNオリジナルステップキット。フレームは最初の製作時点で再塗装されてよりきれいに仕上がっている。

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テールランプやウインカーなど、純正形状をほぼそのままキープしたテールまわり。このノーマルルックの中に上質さや安全が組み込まれるのだ。

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1075ccの空冷直4エンジンは本文のように元々オイル漏れもなく、パワーもあって異音もない、煙も噴かない良好な状態で、定期的なメンテナンスでそれを維持している。マフラーはヨシムラ・チタンサイクロンをチョイスした。

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BS34SSキャブレターはエアクリーナーボックスとも純正で、エンジン同様に良好な状態が維持されている。

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フロントブレーキはブレンボ・レーシングキャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスク、フロントフォークにはオーリンズRWUを装着。

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リヤはブレンボP2-RS84キャリパー+サンスターディスク。前後ホイールはアルミ鍛造のゲイルスピードType-Nで純正1.85-19/2.50-17から2.75-18/4.50-18サイズに換わっている。

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スイングアームは今回従来の純正からTG-RUN×OVER・ハガネスイングアームに変更した。フレーム加工なしで換装でき、GSX1100S全年式対応のお勧め品とのこと。リヤショックはオーリンズ・レジェンド・ツイン(SU131)を使い、ドライブチェーンはRK・525XXWにコンバート済みだ。

取材協力:テクニカルガレージRUN

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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