レポート:スマートモビリティJP編集部
※この記事はウェブサイト「スマートモビリティJP」で2023年9月2日に公開されたものを一部編集し転載しています。
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ペダルによる人力発電でバッテリー消費を減らせる
「ENNE T350 Pro」は、自転車のようにペダルを回すことで生まれた電気をバッテリーに給電することによりバッテリー消費を大幅に低減する“人力レンジエクステンダー機構”を搭載した唯一無二の電動バイク。ちなみに、なぜペダルで直接駆動させないのかというと、特定小型原付という車両区分の保安基準に由来している。
特定小型原付は、16歳以上を対象に「免許不要で乗れる電動モビリティ」として2023年に新設されたが、その保安基準の規定に「最高速度20km/hを超えて加速しないこと」という条項がある。
原付一種(いわゆる50cc原付)では、法定最高速度は30km/hでも車両スペック的にはそれ以上の速度を出せるモデルがほとんどであったが、特定小型原付では、法定速度だけでなく、そもそもの車両スペック自体に規制がかけられているため、駆動用のペダルを搭載しようとすると速度制御のハードルが高くなってしまい実現が難しいのだ。
一方で、自転車サイズの車体(特定小型原付のサイズ条件)に積めるバッテリー容量には限りがあるため、どうしても航続距離の短さが課題となり、軽量・コンパクトだが遠出できないエントリーモデルと、重量級で大きい代わりに航続距離が長いハイエンドモデルに二極化する傾向にある。
この「軽量・コンパクトな車体と長航続距離は両立できるか」というジレンマに対し、ENNEはどうにかして“人力発電”を実現して解決しようと考え、その結果誕生したのが「ENNE T350 Pro」なのである。
「特定小型原付」規格の徹底解説はこちらをチェック!
折りたたみ自転車感覚で使える“適法”電動バイク
「ENNE T350 Pro」では、ペダルを発電専用として「駆動系から完全に分離」することで前述の保安基準問題をクリアして、最大航続距離140km(漕がない時は70km)というスペックを軽量・コンパクトな車体のまま実現することに成功した。また、国土交通省が制定した特定小型原付の保安基準適合審査制度「性能等確認制度」に合格しているため、安心して利用できる。
車体重量は18kgと電動バイクとしては軽量で、しかも折りたたみも可能となっているため、日常使いだけでなく車載、輪行など、出先での移動手段としても利用できるだろう。
今回、オートバックスの一部店舗にて店頭販売が開始されることになり、実機を見ることができるようになったわけだが、中には試乗可能な店舗もいくつかあるという。実際の乗り心地が気になる人は、最寄りの店舗に問い合わせの上で体験してみると良いかもしれない。
【主要諸元 ENNE T350 Pro】
全長×全幅×全高 :1360×570×1040mm
(折りたたみ時) :750×500×600mm
重量 :18kg
耐荷重 :150kg
ブレーキ :前後ディスクブレーキ
歩道走行モード対応 :あり
バッテリー :リチウムイオン(—V・10.4Ah)
モーター :350W
航続距離 :70km(ペダリング併用で最大140km)
充電時間 :—
タイヤサイズ :14インチ
防水性能 :IP54
本体価格 :28万円
【オートバックス取り扱い店舗一覧(2024年8月28日現在)】
スーパーオートバックス市川
スーパーオートバックス広島観音新町
オートバックス枚方バイパス店
スーパーオートバックス布施高井田
オートバックス・なにわ店
スーパーオートバックス盛岡南
オートバックスそが店
オートバックス千葉ニュータウン
オートバックス長久手
スーパーオートバックス・高知御座
スーパーオートバックス NAGAOKA
スーパーオートバックス十日市場
スーパーオートバックス・豊中庄内
スーパーオートバックス SAPPORO
オートバックス西岡店
オートバックス環状通・光星店
オートバックス苫小牧店
スーパーオートバックス函館
オートバックス花咲店
スーパーオートバックス岩出
スーパーオートバックス外環四条畷
オートバックス門真店
オートバックスセブン東大阪
スーパーオートバックス KODAIRA
スーパーオートバックス徳島問屋町
スーパーオートバックス MITAKA
スーパーオートバックス小倉西港
スーパーオートバックス NAGOYABAY
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