まとめ:オートバイ編集部
ヤマハ「YZF-R9」スタイリング解説

4気筒600cc車を中心に競うワールドス-パースポーツ(WSSP)に、ヤマハはこのYZF-R9で2025年より参戦することを決定。レーサーも公開された。

最新SSらしい、尻上がりのスポーティなフォルムが印象的。ライディングポジションがどのくらい前傾になるのかにも注目だ。

3気筒エンジンを採用するだけあって全幅は705mmと、600ccクラスに迫るスリムさを実現。車体中央の絞り込みが印象的だ。
ヤマハ「YZF-R9」各部装備・ディテール解説

LEDヘッドライトをM字ダクト内にマウント、左右にはLEDポジションランプを配して独特のフロントマスクを構築する。

R1に次いで採用されたウイングレット。直線基調のシャープなデザインで、ノーズからカウルサイドへの整流効果を高めている。

フロントウインカーはミラーにビルトイン、余計なボディサイドの張り出しをなくし、ウイングレットの整流効果をアシスト。

トップブリッジはYZF-Rシリーズらしい肉抜きデザイン。ハンドルの垂れ角は、この写真で見るとややきつめにも見える。

メーターは5インチのカラーTFT。タコメーターの中央には「R」の文字が大きくあしらわれており、遊び心もしっかり入っている。

ライディングモードはスポーツ、ストリート、レインのほかに、好みの仕様を保存するカスタム2種類、トラック4種類を用意。

YZF-Rシリーズらしい、肉抜き加工が施されたトップブリッジ。一見すると、まるで最新のYZF-R1かと思うようなスパルタンさだ。

スイッチボックスは先に登場したMT-09と同タイプのものを採用。将来的にY-AMTが導入されるのかにも注目が集まる。

アルミキャストのデルタボックスフレームは完全新設計。単体の重量は9.7kgで、ヤマハのスーパースポーツとしては最軽量。

MT-09譲りのCP3ユニットは、ECUのセッティングを変更し、点火時期や二次減速比も変更。パワーは119PSを発揮する。

マフラーはエンジン下に大型のサイレンサーを持つ、MT-09と同様のショートタイプ。この効果もあって前後重量配分は50:50を達成している。

フロントフォークは新設計のKYB製フルアジャスタブル。インナーチューブ径Φ43mmで、新型のYZF-R1のスタンダードと同タイプだ。

ブレーキはブレンボ製のラジアルマウント・Stylemaキャリパーを採用。これはYZF-R1の2025年モデル・スタンダードと同様のパーツだ。

リアショックのイニシャルアジャスターは別体式として左サイドにマウント。工具不要ですぐに調整できるよう配慮されている。

リアショックユニットはKYB製を採用。伸側、圧側の減衰力と車高調整も可能なフルアジャスタブルタイプで、YZF-R1のスタンダードと同様だ。

リアのスイングアームはMT-09系のものを採用。ホイールはヤマハ独自のスピンフォージド製法による軽量なもの。装着タイヤはBS製のS22。

シートはホールド性を重視した形状で、絞り込んだフロントから大きく後端にかけて広がっていく、扇型のようなデザイン。

タンデムシートの位置が高く、テールカウルも切り落としたように短い設定となっているため、尻上がり感がより強調されている。
ヤマハ「YZF-R9」動画・写真
- YouTube
youtu.be2025 Yamaha R9: a New Generation of Supersport|Yamaha Motor Europe - YouTube
www.youtube.comヤマハ「YZF-R9」主なスペック・海外での価格
全長×全幅×全高 | 2070×705×1180mm |
ホイールベース | 1420mm |
シート高 | 830mm |
車両重量 | 195kg |
エンジン形式 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列3気筒 |
総排気量 | 890cc |
ボア×ストローク | 78.0×62.1mm |
圧縮比 | 11.5 |
最高出力 | 87.5kW(119PS)/10000rpm |
最大トルク | 93N・m(9.48kgf・m)/7000rpm |
燃料タンク容量 | 14L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 22°35′ |
トレール | 94mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17(58W)・180/55ZR17(73W) |
ブレーキ形式(前・後) | Φ320mmダブルディスク・Φ220mmシングルディスク |
北米での価格 | 1万2499ドル(≒約191万2300円 ※1ドル153円で換算) |
まとめ:オートバイ編集部