取材協力:車両オーナー・ドゥさん ※モトショップ モモ(基礎作業など) ※パワーゲームモーターサイクルズ(ステム取付など) ※アドバンテージ九州 (エンジン)

新車購入から27年、部分ごとのプロが鍛えて楽しまれる

画像1: 新車購入から27年、部分ごとのプロが鍛えて楽しまれる

プロトタイプ発表から約45年。今もその斬新さを失うことのないスズキGSX1100Sカタナ。この車両は、3月から11月の毎第3日曜に九州・阿蘇で行われているカタナ好きのミーティング「阿蘇びましょ♪」を主宰するドゥさんの愛車だ。この集まりやツーリングにと乗られてきたもので、ドゥさんが入手したのは’97年というからもう25年以上も前。正規販売の新車はそこから多くの手が入っていった。

全体から各部へとよくよく見ていくと、しっかりした手が入るのが分かると同時に、もうひとつ見えるあることに、うなずかされる。

「最初はラジアルタイヤを履こうとホイールを換えました。当時、GSX-R1100純正の前後18インチ(3本スポーク)を履く車両は多かったので、それらとは違ってやっぱりカタナ純正に同じ星型デザインがいいよねと、400カタナのフロント18/リヤ17インチで。それがノーマルのフロントフォークではフロントディスクが付かないんですね。あの頃ですから社外品もなくて、オーダーで作ってくれるプラスμさんをようやく探し当てて、フロントまわり一式を送ってディスクをワンオフしました。
エンジンは近くにあるアドバンテージ九州で1135cc化などして、ドラッグレース風味から始めて何度もセッティングして、今では上まできっちり回るようになっています。フレームは純正にYRP製補強バーを追加。燃料タンクはヒストリーズコレクションの宮城タイプにして、PMCのカウルと一緒にペイントしてます」

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ほかにもウイリー製スイングアームや、25年使って先頃オーバーホールしたというオーリンズリヤショックに、ケイファクトリー製ステムを使ってのフォークオフセット変更と、カタナがカスタムブームを経る中で確立されてきた手の入れ方の定番への道を、時代に合わせながら進んできたのだと思える。しかも、それぞれのパートの専門をきっちり選んで依頼した点も注目だろう。

ライダー側の事情で乗れない期間があったが、今年は復活。ドゥさんはこれからもこのカタナに乗り続けるとのことで、その元気な姿を見るとともに、ある意味の歴史とでも言える作り込みにも注目していきたくも思える。

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k/styleのアルミステーでPMCアッパーカウル・カスタムタイプをマウント。スクリーンとテールライト、クラッチホルダーはオオノスピード製に、フロントマスターがゲイルスピードVRCに換装した。

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燃料タンクはHISTORY'S COLLECTIONで加工し、さらにエアプレーンタイプキャップ化。ケイファクトリー製トリプルツリー(φ37mm適合)でフォークオフセットを50→35mmに変更、トップブリッジ手前にハイパープロ・ステアリングダンパーをセット。ハンドルは純正でメーターにはヨシムラ・デジタルマルチメーターを加えている。

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シートはペガサス製1135RタイプでテールアップキットやフェンダーレスはTNKエンジニアリング製を使ってまとめた。

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ドゥさんが愛用するのは水谷 勝Walter Wolfのヘルメット。愛媛県の権現レーシングで塗装し、水谷さん自身による「我が走り 我が人生!!」というメッセージとサインも入っている。

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アドバンテージ九州でセッティングしたエンジンはヨシムラφ74mm鍛造ピストンでの1135cc化やヨシムラST-1カム/アドバンテージFCCクラッチ組み込みなどを行う。電装はダイナ2000+ダイナコイル。フレームはエンジン背面部左右をつなげるYRPレーシング製バーを加えて補強している。

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吸排気系はサイドリンク式のTMR-MJNφ40mmキャブレター+BITO R&DワンオフのレースチタンEXという組み合わせだ。エンジンにはヘヨシムラ製マグネシウムヘッドサイドカバーも付く。

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φ37mm純正フォークはオオノスピード鬼脚(インナーキット)を組んだ上でセッティング。フロントアクスルは純正φ15から17mmに大径化した上でワンオフ中空クロモリアクスル化している。フロントブレーキはブレンボ・アキシャル4Pキャリパー+プラスμワンオフφ320mmディスクだ。

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リヤブレーキキャリパーはブレンボP2-RS84 2P リアキャリパー。リヤディスクはRGV250Γ(VJ22)用φ210mmが小加工で付いたという。

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リヤサスはオーリンズ・フルアジャスタブルで先頃オーバーホールされた。これにウイリースイングアームが組み合わせられる。

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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