以下、文:横田和彦/写真:関野 温
ヤマハ「MT-09 Y-AMT」VS ヤマハ「MT-09 SP」|深堀りチェック
1.取り回し
![画像: ヤマハ「MT-09 Y-AMT」VS ヤマハ「MT-09 SP」|深堀りチェック](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/12/26/cd7251c51f3e8d8f62e24510d801281107c5b976_xlarge.jpg)
ハンドル切角が増して取り回し性能は絶品.
先代よりもハンドル切れ角が増えているのは素晴らしい改良点。数値的には片側28度から32度へと4度増えている。わずかな差に感じるかもしれないが、体感的には大きなもの。しかもこの切れ角を実現するために、新しい製法でガソリンタンクを製造するという力の入れようだ。
2.Y-AMTシステム
![画像1: 【比較インプレ】ヤマハ「MT-09 Y-AMT ABS」VS ヤマハ「MT-09 SP ABS」〈横田編〉|スポーツ走行にクラッチ操作は必須か⁉](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/12/26/7868600adce35220701421ffce0919435056086b_xlarge.jpg)
![画像2: 【比較インプレ】ヤマハ「MT-09 Y-AMT ABS」VS ヤマハ「MT-09 SP ABS」〈横田編〉|スポーツ走行にクラッチ操作は必須か⁉](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/12/26/b7a00170b5823c89df6edf492776d2eabdee4613_xlarge.jpg)
指先ひとつで狙ったギアへ! ちょっと気に入ったかも
Y-AMTの操作感は想像以上にナチュラル。アクセルを開けると自動的にクラッチがつながっていくのだが、いわゆる半クラッチの感覚がつかみやすいためUターンも比較的やりやすい。クラッチの操作ミスによるエンストの心配がないので、すぐにフルロックで回ることができた。街乗りはATモードで十分。
注目はMTモードだ。左手元にあるシーソー式のシフトレバーでギアを換えるのだが、慣れると想像以上にリズミカルに走ることができる。コーナーの進入では指の操作だけでスムーズにシフトダウン。バンク中のシフトチェンジも瞬時に行え、立ち上がってからも短いストロークのレバー操作だけで軽快にシフトアップし、スピードを途切れさせることなく加速していく。この異次元のスポーツ走行フィーリングは、マジでヤミツキになる!
【横田和彦が選ぶ2台の“極品” ポイント】
![画像3: 【比較インプレ】ヤマハ「MT-09 Y-AMT ABS」VS ヤマハ「MT-09 SP ABS」〈横田編〉|スポーツ走行にクラッチ操作は必須か⁉](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/12/26/cda74cc1f71ed812a6b52739bb0164b2e8e4134c_xlarge.jpg)
新型のシートは体重移動しやすい!
前後分割式に変更されたシートはライダーが前後左右に動きやすい形状になった。またリアフレームは新設計となり電装系を収めるスペースが拡大した。ただしライダーが座る位置は絞り込まれていて足つき性を高めている。
![画像4: 【比較インプレ】ヤマハ「MT-09 Y-AMT ABS」VS ヤマハ「MT-09 SP ABS」〈横田編〉|スポーツ走行にクラッチ操作は必須か⁉](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/12/26/cc5ea38b69e4bfc286be0df7ed21c28a082bda84_xlarge.jpg)
第3世代に進化したクイックシフトシステム
クイックシフターが進化し、加速中のシフトダウンや減速中のシフトアップができるようになった。同時にシフトペダル先端の形状も見直され、よりスムーズなシフトフィールを実現している。
ヤマハ「MT-09 Y-AMT」VS ヤマハ「MT-09 SP」|総合評価
![画像: MT-09が楽しい理由は標準仕様のレベルの高さにある](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782548/rc/2024/12/26/408e7768c7e96308cc26971c1d19c68ed1c487b9_xlarge.jpg)
MT-09が楽しい理由は標準仕様のレベルの高さにある
Y-AMTは次世代のスポーツライディング・アイテムになりうる!
進化した標準モデルをベースに、高品質なパーツを組み込んだSPと新世代のトランスミッションを搭載したY-AMT。スポーツライディング好きなボクにはどちらが魅力的だったか。実は今、心に強く残っているのは峠道でY-AMTを駆使して走ったときのフィーリングだ。
コーナーへのアプローチに始まり、バンク中、立ち上がり加速。その一連の流れの中で、どのタイミングでも指先だけで瞬時にシフトチェンジができる。それが今までに体験したことがないスポーツライディングの経験をさせてくれたのだ。
ボクは時々趣味でサーキットを走る。そのときコーナーの途中でシフトチェンジをすることがあるのだが、もしY-AMT搭載車だったら姿勢を崩さずコーナーを抜け、タイムアップできるんじゃないか……という想像までしてしまった。これでサーキットを走ってみたいぞ!
ヤマハ「MT-09 Y-AMT」VS ヤマハ「MT-09 SP」|人気投票
【アンケート】あなたはどちらのモデルが好きですか?
お好きなモデルをポチっとお選びください。投票後、集計結果をご覧いただけます。
ご投票ありがとうございました。
ヤマハ「MT-09 Y-AMT」VS ヤマハ「MT-09 SP」|主なスペック・価格
MT-09 Y-AMT ABS | MT-09 SP ABS | |
全長×全幅×全高 | 2090×820×1145mm | ← |
ホイールベース | 1430mm | ← |
最低地上高 | 140mm | ← |
シート高 | 825mm | ← |
車両重量 | 196kg | 194kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列3気筒 | ← |
総排気量 | 888cc | ← |
ボア×ストローク | 78.0×62.0mm | ← |
圧縮比 | 11.5 | ← |
最高出力 | 88kW(120PS)/10000rpm | ← |
最大トルク | 93N・m(9.5kgf・m)/7000rpm | ← |
燃料タンク容量 | 14L | ← |
変速機形式 | 6速リターン | ← |
キャスター角 | 24°40′ | ← |
トレール量 | 108mm | ← |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク | ← |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17・180/55ZR17 | ← |
燃料消費率 WMTCモード値 | 20.8km/L(クラス3-2)1名乗車時 | 21.1km/L(クラス3-2)1名乗車時 |
メーカー希望小売価格 | 136万4000円(消費税10%込) | 144万1000円(消費税10%込) |
文:横田和彦/写真:関野 温