世界のパーツを扱う企業の面とオーナーの気持ちを表現

現行KATANAのマットステラブルーメタリックをベースにしたカスタム。2024年9月のKATANAミーティング2024出展に合わせてプロトが手がけた車両で、同ミーティングに続いて10月のGSX-S/Rミーティングにも“激情版 プロトの刀 無限改造車編”のボードとともに展示された。同社の立ち位置、そして製作を担当した吉田さんの気持ちが重なってこうまとめたという背景を聞くと、ちょっと興味深くなってくる。

まずはPLOT(プロト)のKATANAという視点から。世界のパーツを扱う同社が正規輸入代理店となっているブレンボのブレーキパーツ、同じく正規輸入元を務めるアクラポビッチのマフラー。MotoGPを始め、多くの世界レースで名を馳せるこのふたつのトップブランドをKATANAへと“錬成”させたというわけだ。

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自社ブランドのスウェッジラインや、同じくプロトブレンボパーツはボルトオンカスタムを追求した自然な仕上がりを見せる。さらにステップ(ウッドストック製)やスクリーンやスライダー(ヨシムラ製)等のカスタムパーツには定評の製品(エースブランド、と吉田さんは表現)が奢られ、車両の操作性を向上したとのこと。

KATANAらしい外観にも気を遣いつつカスタム、パーツを換えることで先鋭感や、他と異なることの楽しみも持ち続けてほしいという狙いが込められている。

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一方で吉田さんの思いはというと、自身が’23年末に38歳になったことが大きいとのこと。コミックス『キリン』でカタナ(こちらは空冷のGSX1100Sだ)に乗る主人公が、家族を捨ててカタナで“デカ尻”ポルシェに挑んだ年齢になった。KATANAを選び、手を入れようと思う理由にそれ以上はないという気持ち。それに世界のバイクパーツを扱うプロトに勤めて見てきた、自分なりの拘りを盛り込んだということだ。

膨大なパーツから推したいブランドと推したいものを選び抜き、提案できる1台にまとめ上げる。ボルトオンという条件さえもクリアしたこの姿、かなりいい感じと言える。しかもまだ完成ではなく、進化を続けるというから、その姿も追ってみたくなってくる。その時には新しいボード用ネームも用意されるはずだから、そこにも注目したい。

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フロントマスターはブレンボ・コルサコルタでタンクとステーはプロトブレンボを組み合わせる。

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ミラーボディ前後にカメラを置くDRIDEのミラー一体型ドライブレコーダーは新しい提案のひとつだ。

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フェンダーレスキットはスクリーン(ウインドアーマー)とともにヨシムラ製を選択と、玄人好みのパーツ選択も見逃せない部分。

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ステップはウッドストックのフルビレットをセットする。

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999cc直列4気筒のエンジンや外装類、アルミフレーム等はKATANAノーマル。ラジエーターにはエッチングファクトリー・ラジエターコアガードを追加してある。

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エンジン前方サイドに見えるのがヨシムラPRO SHEILD。右ステップ下に見えるカーボンヒートガードはアクラポビッチ・スリップオンサイレンサーの付属パーツだ。

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ブレーキまわりの構成も注目度大。削り出しでなだらかなラインを表現するボディを持つブレンボ484カフェレーサーキャリパーはプロトブレンボ・キャリパーマウントボルト&オフセットカラーでセットされる。

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リヤはブレンボP2-CR84キャリパーをOVERサポートでマウント。前後ブレーキホースはプロト・スウェッジライン(ともに撮影時点では開発中)でフロントアクスル&ピボットシャフトはKOODクロモリ。スタンドフックはウッドストック。

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全体を引き締めるスリップオンマフラーは前述のようにアクラポビッチだ。

取材協力:プロト

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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