GPz750Fのフロントからリアにかけての流麗なラインは時代を超越する美しさ。そして刺激的な名車のエッセンスを取り入れたZ900RSはユーザーのハートを打ち抜いた人気モデル。男カワサキの歴史を刻み続けている2台をノア セレンがインプレ! 新橋モーター商会のマルも参加し各部装備を解説!
以下、文:ノア セレン、丸山淳大/写真:南 孝幸、関野 温

カワサキ「GPz750F」(1984年)|各部をチェック(ノア&マル)

▶ノアが選ぶ車両の極品ポイント

1.アクセサリー&サスペンション

画像1: ▶ノアが選ぶ車両の極品ポイント

実用性バッチリ! タンデムで出かけよう

80年代のスポーツ車から90年代のビッグネイキッドに繋がるまで、みんな実用性をちゃんと追求していた。十分な面積のタンデムシートや積載性を考慮したフック類はもちろん、GPzは何とヘルメットホルダーが2つもある。

70年代のバイクからするとアルミスイングアームとモノショックは次世代感があるが、今はこういったマイナー絶版車でも社外サスペンションが気軽に手に入る時代になっているのはありがたい。

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2.エンジン

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これ見よがしに「ザッパー」と言ってみる

Z2ではなくZ650から発展してきたエンジンは、実はナナハンに満たない738ccで、後にゼファーでもう一花咲かせた名機。ラバーマウントされていることで振動が少ないのだ。「ザッパー系」なんて言うとツウっぽい(笑)。


▶新橋モーター商会 店主・マルの全方位チェック

1.ポジション

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前世で乗っていたかのようにしっくりくるポジション

身長180cmウドの大木体型のワタクシはありがたいことにバイクの足つきに困った経験はほとんどない。しかし、空冷Zエンジン有終の美を飾ったGPz1100Fは足つきはまだしも、ハンドルが遠すぎて手がギリギリ届くレベルであり、大好きなセンタースタンドも重すぎて一人で上げることもできず。その苦い思い出を胸にGPz750Fにまたがってみると、バーハンドル化されていることもあり、オジサンの体が型にすっぽりはまるようにポジションがしっくりきた。車重も日常の取り回しで現実的なレベルだ。

それでいてGPzシリーズのアイデンティティであるカウルは昭和男子の本能をビンビンに刺激してくる格好良さ。やっぱりナナハン国内仕様は日本人ジャストサイズなのかと妙に納得。ノーマルハンドル仕様でも乗ってみたかった。

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2.メーター

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♪今もまだ動いている おじいさんのデジタルメーター

80年代は近未来感あるデジタル装備がもてはやされた時代でもあった。GPz-Fシリーズのタンク上にマウントされた液晶の燃料計と警告灯がまさにそれである。でも、あれから40年……。まだエンジン足腰ご達者で動いているなんて当時のメーカーもまさか思ってないわけで、そりゃ液晶もカスカスのうっす~い表示になりますよ。

でも、高校生の時に友だちから回ってきたビデオのように、大事なトコが見えたか見えないかぐらいがファンタジー。それすらも愛おしんじゃうのが絶版車ライフ‼ それとこのGPz750Fのタコメーターはボタンを押すと電圧計に早変わりする機能派。バッテリー点火車は発電充電が滞るとバッテリー電力を使い果たした時点で走行不能に陥るわけで、御老体になった今でこそ実は役立つ装備なのであった。


3.エンジン&整備性

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エンジン受け継がれまくりだからカワサキ絶版車が人気!

カワサキの特徴としてひとつのエンジンを永~く使い続ける点がある。このGPz750Fのエンジンは1976年のZ650からスタートし、GPz750Fや750FXを経て2006年ゼファー750最終型まで受け継がれた。ザッパー系だけでなく、空冷Zも水冷サイドカムチェーンもみんな御長寿。だからこそ、純正流用でエンジンチューンが楽しめたり、部品の供給が良かったりというメリットがあるのだ。

また、GPz750Fのエンジンを見てみると、タンクを外さずにプラグがすぐ交換できそうだし、キャブの負圧を取るノズルがホースを接続しやすい位置に付いており、なかなか整備性が良さそう。今回のGPz750Fはフロントフォークのアンチノーズダイブ機構がキャンセルされたアンチノーズダイブキャンセル界隈だったが、特に違和感なし。

文:ノア セレン、丸山淳大/写真:南 孝幸、関野 温

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